日暮らし通信


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矢車草 と 王妃アンケセナーメン

2015年05月02日 14時07分21秒 | 街角から

日暮らし通信

■□ 写真タイトルと撮影場所 □■

咲く矢車草

ある民家の庭先にて






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ある民家の庭先に矢車草が咲いているのを見つけた

弱い風に少し揺らぎながら咲いているこの花を見ていたら、エジプトの若いファラオ・ツタンカーメン王の墓を発見・発掘した考古学者であるハワード・カーターの言葉を想い出した

この世紀の大発見の時、彼がツタンカーメン王の棺の上に置いてあった矢車草を見たときに次の言葉を残したそうです

『墓の中は、どこも黄金で輝いていました。しかしどの輝きよりも、その枯れた花の方が美しいと私は思いました。そして、その花が教えてくれたのです。三千年といっても、それはわずかな時間に過ぎないのだと・・・』と、矢車草を見た時の衝撃的な感動を述べています

それはツタンカーメン王の葬儀が終わって埋葬する間際に、野に咲いている矢車草の花束を王妃アンケセナーメンが手向(たむ)けたもので、ゆえにこの花は王妃の深い愛情を示していると言われている

だが何故、そこに矢車草があったのか? の真意については諸説があるようです

しかし、若いツタンカーメン王の死を悲しむ王妃が矢車草を添えて永遠の別れを惜しんだことは充分に考えられます

また、この花があったことで考古学上いろいろなことが判ったそうですが、その花が三千年後に発見されたことは重要な意味を持っているようです

かつて私はエジプト古代史に魅せられて、その奥深さを理解しようと熱中したことがありました

エジプト古代史に欠かせないミイラ、他の内蔵は取り除くのに、何故心臓だけは残すのか? 

その理由は? そんな疑問に挑戦するだけでも楽しみでした

通りすがりにふと見た矢車草、その花からツタンカーメン王と王妃アンケセナーメンの非運の物語にも想いを馳せてしまいましたが、それは三千年前にも(さかのぼ)ることなのです