メイドよ、君達はご主人様にだまされているのだ

2006年04月05日 | Weblog
メイド喫茶が流行っている。(私も行ってみたいな)
秋葉原では店が乱立してるらしい。私の住む地方都市ではまだ、確認していないが、早晩店が出来るだろう。メイドを募集すると、かなりの数の応募があるそうだ。(面接官になりたいな) しかし、メイドの待遇は、多分時給700円~1000円ぐらいだろう。さらに、健康保険や厚生年金、雇用保険に加入している店など殆どないだろうし、年齢制限もあるだろう。実際に雇われるのは10代後半からせいぜい20代前半だろう。(私が雇い主でもそりゃそうだ) 何のことはない。格差社会の問題点をせっかく、マスコミが取り上げ始めても、フリーターの増加が問題になっても、若者がこういう不安定雇用の求人に殺到するようでは、ある面、若者が批判されても仕方ない。そりゃあ、私も以下の様な楽しい会話を想像はしてしまうけれど・・・

メイド「お帰りなさいませ。ご主人様。(カモが来た)」
私  「・・・やあ、ハニー。(会社の同僚に会ったらどうしよう)」
メイド「まあ、ハニーだなんて、うれしゅうございます。ご主人様。(オヤジかよ)」
私  「そうかい。君によろこんでもらって私もうれしいよ。(けっこうかわいいじゃん)」
メイド「ご注文は何になさいますか。ご主人様。(さあ、仕事仕事)」
私  「ふふ・・・君の笑顔。(でも、家にばれたらどうしよう)」
メイド「まあ、ますます、うれしゅうございます。(気色悪いんだよ、ボケェ)」
私  「コーヒーでももらおうかな。(いくらかな)」
メイド「1000円でございます。ご主人様。(さっさと飲んで帰れ)」
私  「ああ、それを持ってきて。(スタバで飲めば、280円なんだけどな)」

同じ若者でもフランスは違う。仏政府は、新たな雇用促進策である初期雇用契約法(CPE)を実施しようとしている。CPEは企業が26歳未満の若者を採用する場合、2年の試用期間内であれば自由に解雇できる新しい契約制度である。今まで比較的労働者の権利が手厚く守られきたフランスにあって、解雇条件を緩和する、企業側にとっては画期的な新制度だ。これに反対して、フランスの学生を始めとした若者達は、ストライキに突入した。パリで起こったストライキはフランス各地に飛び火して、それに呼応するように労働組合等もストライキに入った。米英のイラク侵攻に反対する国連演説で男を上げたドピルバン首相も窮地に立っている。
実際、この制度は、人件費の調整弁として利用されることが目に見えている。しかし、私はフランスでは若者の失業率が25%程もあるから、背に腹は変えられない思いで、今回のCPEを受け入れるかもしれないと思っていた。が、雇用条件の悪化に対する抵抗は予想以上である。最終的にどういう結末が待っているかは、現在、わからないが、不安定雇用のメイドの募集に嬉々として応募する日本の若者と彼我の違いはどう考えたらいいのだろうか。フランスと違い、これだけ従順な若者が多い日本なら、さぞ為政者は管理しやすいはずだ。日本の戦後教育の成果(皮肉)と言わざるをえない。さらに教育基本法を改正して愛国心を銘記し、国歌も嬉々として歌うような若者が大量発生すれば、メイドどころか奴隷の出来上がりだ。

はっきり言おう。メイドよ、君たちはご主人様(政府の雇用対策、雇用主)にだまされているのだ。早く気付くべきだ。単なる使い捨て労働者ではないか。(一人ぐらいなら私が・・・以下略・・・)