フランスの研究グループは、絶縁体のナノロッドを蜘蛛の巣状に規則正しく並べたナノウエブが入射してきた光をほとんど透過しないことを見つけた。これは、ナノウエブで光が散乱され透過しなくなるためで、ナノロッドが吸収する光の25倍の光がナノウエブでブロックされるという。
http://physics.aps.org/synopsis-for/10.1103/PhysRevLett.109.143903
この研究グループは、シミュレーションと実験を行っている。実験では太さ500nmの窒化シリコンのナノロッドを3ミクロン間隔で並べたものが用いられている。このナノウエブで特定の波長の光がほぼ100%ブロックされるという。
以前に金属ナノ粒子を規則的に並べたものが、プラズモンを誘起するため光のフィルターとして使用出来ることを紹介した(3/9参照)。この場合は、光が共鳴的にプラズマ振動を誘起するため光のエネルギーが吸収される。吸収されたエネルギーは最終的には熱エネルギーに変換する。ナノウエブは吸収される光エネルギーが小さいため有利であろう。今後フォートニックス(11/18,12/11)の素子として効力を発揮するであろう。
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