三日坊主の社員のブログ

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タマラ・ド・レンピッカ

2010-05-15 19:09:35 | 情報

コピーセンター 生川です。

先日、夜のニュース番組を見ていたらタマラ・ド・レンピッカの特集をしていました。・・・と言っても大半の人はさっぱり分からないと思いますのでここで簡単に説明しよう。レンピッカとはポーランド生まれの1920年代のパリで上流階級の人々の肖像画を多数描いた女性画家です。18歳で結婚、一人娘キゼットをもうけるも働かない夫を尻目に絵で自立しようと考える。煙草を吸い、イタリア高級自動車ブガッディを乗り回し、両性愛者でボヘミアン的な生活を貫き通した。とにかくこのころの作品はどれも素晴らしく見れば見るほど美しい。伯爵、名士のほかにも女性ダンサーや一人娘のキゼットをモデルにした作品も多くどれも官能的でありつつどこか金属的で冷たい印象の何とも言いがたい独特なタッチのものばかりです。レンピッカ自身も現代の目から見ても相当の美人で本人もそのことを自覚してハリウッド女優ばりのポートレートを数多く撮らせ多くのパトロンを得ていたようです。しかし、世界恐慌を境に肖像画の注文も途絶え、世界大戦による時代の変化により、一般人、難民、そして宗教画のような聖人をモデルとしたモノトーンのどこか翳りのあるタッチに激変してしまう。晩年は過去の作品のリメイクばかりで結局最後までかつての輝きを取り戻すことはありませんでした。ヒステリックで気難しくキゼットとも生涯に渡り深い確執を生み最後まで和解することは無かったようです。優れた芸術家というのは作品に自分の理念のほかに人生そのものが反映されるものだと思います。そんなレンピッカの没後30年に個展が開催されるようです。本来ならば画像をアップしようかと思ったのですが権利関係が不明なのでリンクを貼っておきます。興味のある方はぜひご覧になって下さい。

http://www.ytv.co.jp/lempicka/