盗戒(一)
一、現今の社会は混乱して盗賊が横行しています。
教育家、宗教家も少し教化の責任は負わなくてはなりません。
二、「盗」は偸、劫(力でむりやり強奪する)、騙、脅取(例えば公園で恋愛税を脅し取る)詆謾取(例えば他の人から証書なしで預かったものを自分のものにしてしまう)、訛頼取(わざと財物をだまし取る)などを含みます。
三、修道人は仏道で比較的に犯してしまう行為
(1)診断の下せない治療困難な病気があって、仏堂に来てお線香を立てて仏様にお願い事をする時、仏堂のお線香を使っては功徳を立てる前に先に仏様のものを盗むことになります。
仏堂の主人は仙仏様であって、点伝師ではないことを知らなければなりません。
お線香を立てたい時には、自分で買って来るのが最も好いです。
仙仏様の為に損をする事はあっても、仙仏様に損をさせてはいけません。
(2)大衆仏堂で電話をする時は自分で払わなければなりません。
(3)台所で無為施を行っている時に、料理ができた時、味見で一口食べるのは構いませんが、おいしいからといって何回も味見をしてはいけません。
仏堂の公物は多くの善男信女がお布施したものです。
すなわち仏堂が所有するものに属します。
(4)ものを買って仏堂に持ってきたからといって、やたらと仏堂のものを持って帰ってはいけません。
法会の後、あまったおかずは家に持って帰ることができますが、その後再び同じ価値の新鮮なものを仏堂に持ってくることです。
個人のものである場合は又別です。
(5)供果を買ってきて、まだ仏前にお供えしていない時、先に持ってきて食べてはいけません。
お供え物はすべて仙仏様のもです。
(6)道親のお布施のお金はその発心に従って使なわくてはいけません。
お線香を買うためのお金であればお線香を買い、月々の生活費の援助としてだったら月々の生活費として使います。
(7)仏堂を掃除する道具は専用にしなければなりません。
又、きれいに保持しなければなりません。
例えば仏堂のモップを台所、居間、トイレに持って行って使ってはいけません。
(8)仏前にお供えするお花とお線香は、香りを嗅いではいけません。
香りを嗅いだら清浄でなくなってしまいます。
それらは仏にお供えするものであって人に備えるものではありません。
香るか香らないかは仙仏様が知っています。あなたが嗅ぐ必要はありません。
四、国家公務員はその部門の公物、例えば封筒や便せんやボールペンなどのものを家に持って帰ってはいけません。
そうでなければ「国庫盗み」となります。
会社や商店で仕事をしている人も同じです。
五、人に脱税を教えたり、お金を払わず電話をかけたり、ダイレクトメールの中に手紙を入れたり、切符を買わずにバスや船に乗ったりすることも「国家盗み」と言います。
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