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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

不正改造で起訴

2016-10-20 08:58:29 | 日記

「脱獄」と呼ばれる不正な改造をしたiPhoneをオークションサイトで販売したなどとして、富山市の24歳の男が商標法違反などの罪で起訴されました。事件を受けて、オークションサイトの運営会社などで作る団体は、改造端末の出品に対する規制を強化する方針を固めました。

起訴されたのは富山市に住む池田大将被告(24)で、起訴状などによりますと、「脱獄」と呼ばれる不正な改造をしたiPhoneをオークションサイトで販売したなどとして、商標法違反などの罪に問われています。

こうしたiPhoneは、安全性が低下し、ウイルス感染の危険性が高まると指摘されていますが、警察によりますと、オークションサイトでは、同じような改造端末の売買が続いているということです。

このため、オークションサイトの運営会社などで作る団体「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」は、千葉県警の要請に応じる形で、不正な改造が疑われる出品を取り消すなどの規制を強化する方針を固めました。

協議会によりますと、すでに一部の運営会社では、改造端末の出品に関する調査を始めているということで、来月の会合で規制強化策を正式に決めることにしています。


頑張れ宮城!!(地域団体商標)

2016-10-19 10:44:02 | 日記

仙台黒毛和牛(せんだいくろけわぎゅう) 商標登録第5069504号
全国農業協同組合連合会
(東京都千代田区大手町1丁目3番1号)
宮城県産の黒毛和種牛肉
連 絡 先:0229-35-2720
黒毛和種で、申請された農家において
仙台牛肥育体系に基づき個体に合った適正管理を行い、最長肥育地を宮城県とした肉牛で、
(社)日本食肉格付協会枝肉取引規格、肉質等級が「3」以上に評価されたものです。又は指定役務


バンドの名前が最高裁に(アメリカ)

2016-10-18 09:10:37 | 日記

アジア系米国人のダンス・ロック・バンド、「ザ・スランツ(「つり目」の意。アジア人への蔑称)」によるバンド名の商標登録申請を米国特許商標庁が却下したことの成否をめぐる裁判で、米連邦最高裁判所はこのほど、同庁からの上告を受理した。最高裁は、差別的と判断した表現を商標として保護する義務が連邦政府にあるのか、判断を下すことに同意したことになる。この裁判は、米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)のワシントン・レッドスキンズの球団名をめぐる論争にも影響する可能性がある。

判事らは9月29日、スランツの申請における連邦商標審査官の対応について、言論の自由を保障した憲法規定に抵触するかを審理すると表明した。他者を中傷する表現の商標登録を連邦の審査官が拒むことは、70年前に施行された法律により認められている。しかしワシントンの連邦控訴裁判所は、判事らの意見が分かれる中、この規定を違憲とする判決を下した。同裁の結論は「申請された商標が表現するメッセージに同意しないことを理由に、政府が登録を拒否することはできない」としている。

最高裁判決は来年6月までに下される予定だが、その判断はレッドスキンズをめぐる同様の事案に影響する可能性がある。「赤い肌」を意味する名称がネーティブ・アメリカンを侮辱しているとして、連邦裁判所が昨年、商標登録の取り消しを命じているからだ。

スランツの生みの親でベース担当のサイモン・シャオ・タムはバンド名について、アジア人に対する蔑称として長く使われてきた「スランツ」という言葉の意味を正すために考えたと説明。「人々がわれわれに対して抱いているステレオタイプ、例えばアジア系人種はつり目だという固定概念と闘い、打ち破ることを望んでいる」というタムの主張は、法廷の複数の文書に引用されている。わが国では、公序良俗違反を理由に登録取り消しということか?


直虎使えず

2016-10-17 09:14:13 | 日記

浜松市ゆかりの女性戦国武将・井伊直虎を題材にした大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放映開始に向け、市内の事業者らが食品など関連商品の開発に取り組む中、商品名に思うように「直虎」の文字を使用できず、頭を悩ませている。

理由は、複数の事業所が既に「直虎」の文字を商標登録しているため。関連商品を通じた地域活性化を狙う浜松商工会議所や浜松市は「今後の商品開発や地域振興に支障が出る」として、特許庁に登録取り消しや説明などを求めている。

直虎関連の商標は13日現在、放映元のNHKエンタープライズのドラマ名やロゴなど13件が登録されている。このほか、浜松市の「直虎・ゆかりの地・浜松」のロゴなど11件が申請済みで、特許庁が審査している。商標登録の申請はドラマ放映が発表された2015年8月以降に一気に増え、「直虎」や「直虎の里」などの文字も県内外の事業者や個人によって申請・登録された。

同商議所によると、「直虎」の商標は菓子や清酒、弁当などほとんどの食品区分で登録されているため、「直虎まんじゅう」や「直虎団子」など、直虎が入った商品名を登録者の許可なく使用することはできないという。直虎商品の開発を支援する同商議所の担当者は、「ビジネス上の戦略なので仕方ない」と語る一方、「歴史上の人物の名前の商標が独占されるのはおかしい」と訴える。

いろいろ言うけど、商標法第4条第1項第7号の適用は難しい?


はちみつの話

2016-10-14 09:50:40 | 日記

日本で、はちみつの「マヌカハニー」が大人気だという。健康食品として受けており、いろいろな商品が出回っているようだ。「マヌカ」はフトモモ科の常緑低木で、ニュージーランドとオーストラリア南東部の原産だ。英語の通称では「ティーツリー(Tea tree)」、日本語では「ギョウリュウバイ」と呼ばれる。このマヌカの花だけからとれたはちみつがマヌカハニーで、粘度と風味がとても強い。

マヌカハニーには、「メチルグリオキサール」という有機化学化合物が含まれる。まだ研究が始まってから日が浅いようだが、この成分のために殺菌作用が高いのだとするデータもある。効用や成分との因果関係などについては、これからもっと多様な実験結果が示されるかもしれない。

この「マヌカ」という名称をめぐって最近、NZとオーストラリアの間で小競り合いが起きた。NZのマヌカハニー業者団体「ユニーク・マヌカ・ファクター・ハニー協会」が、知的財産局に「マヌカハニー」の国際商標登録を申請したためだ。

同協会は、「『マヌカ』はNZの先住民マオリに由来する言葉であり、それを使う権利は保護されるべきだ。フランスのシャンパーニュ地方だけがシャンパンをつくれるように、マヌカハニーと名乗れるのはNZ産だけだ」と主張。オーストラリア産のマヌカハニーについては「かわりに『ティーツリー・ハニー』と呼べばいい」としている。承認されたら、「オーストラリア産マヌカハニー」を売ることはできなくなってしまう。

オーストラリア養蜂業協議会は当然、強く反対している。同協議会メンバーのトレバー・ホワイト氏は、オーストラリアの地元メディアに「同じ樹木はオーストラリアにもある。マヌカという名前は、南東部タスマニア州の(オーストラリアの先住民)アボリジニーによって、1800年代から使われていた」と話した。「オーストラリアの首都キャンベラには、『マヌカ』という地名もある」と主張するメンバーもいる。以上、はちみつの話でした。