人力織機は150年前に豊田佐吉によって発明された。今般、湖西市出身でトヨタグループの礎を築いた豊田佐吉の生誕150年(2017年)記念事業として、同市は佐吉が1890年に発明した木製人力織機の復元に取り組み、完成間近を迎えている。
約100点の部品を市内の設計会社が図面化し、木工会社が製造して組み立てた。来年度にはもう1台分の部品を作り、小学生に組み立てさせる予定だ。市は12月12日、市アメニティプラザで開く「青少年の科学体験」で復元機を初披露する。「人の役に立つ機械を」とものづくりに生涯をささげた佐吉の情熱を市民に伝えるため、広く活用していく。
同グループ運営の豊田佐吉記念館(同市山口)に展示されている織機の部品を一つ一つ採寸し、復元を進めてきた。高さ1・8メートル、幅1・2メートル、奥行き2メートル。それまで織機は両手を使う必要があったが、片手で操作でき、より早く織れるよう発明した「豊田式木製人力織機」を再現する。これにより、子供たちの技術離れをくいとめることにつながるかも・・・。