弘南線に乗って江戸時代の面影残る黒石をめざす。
昨晩酔いしれた "菊乃井 純米吟醸 津軽の吟" の鳴海醸造店を訪ねるのが唯一の目的だ。
弘南線の1番ホームに停車中の見慣れた顔は、多分東急電鉄を走っていた車両だと思う。
奥羽本線と弘南線が同居する弘前駅は小さいながらも瀟洒な駅ビルになっている。
2週間後に迫った "弘前ねぷたまつり" の期間には、150万を超える観光客で溢れかえる。
でも梅雨明け前、この地方都市はしっとり落ち着いている。
夏の午後の陽が照りつける一面の田圃風景を2両編成がガタゴトと走る。
車内の乗客は殆どが部活帰りの高校生、終点の黒石まではちょうど30分の旅になる。
黒石のご当地名物 "つゆやきそば" は、ソースやきそばにラーメンのスープをかける。
お食事処・妙光のそれは、煮干し風味のつゆに野菜たっぷり、揚げ玉たっぷりの700円。
とても癖になりそうな一杯なのだ。
お腹を満たしたら「中町こみせ通り」を歩く。
藩政時代、冬期間の歩行通路を確保するため、町家の庇を延ばして造った「こみせ」は、
新潟県の長岡や高田では「雁木」と云う。江戸時代のアーケードといったところだ。
中町こみせ通りでは偶然にもクラッシックカー・フェスティバルが催されていた。
鳴海醸造店はこの一角で誇らしげに "菊乃井" の煙突を覗かせている。
文化3年(1806年)創業の老舗酒蔵は、南八甲田の伏流水でまろやかな酒を醸している。
幾つかの銘柄を利き酒させていただき、やはり昨晩の "純米吟醸 津軽の吟" を求めよう。
公開する中庭は大石武学流の庭園、この涼しげな縁側で冷酒を呑んでまどろみたいものだ。
弘南鉄道・弘南線 弘前~黒石 16.8km 完乗
<40年前に街で流れたJ-POP>
暑中お見舞い申し上げます / キャンディーズ 1977
日本酒の美味しい東北旅、楽しまれていますね~
私は一昨年初めて青森に旅行した時に『亀吉』というお酒に出会い、以来ずっとファンなのです! 蔵元は黒石市にあるそうなのですが、呑まれましたか?
『亀吉』は呑み損ねてしまいました。
中村亀吉酒造店は「中町こみせ通り」で存在感がありました。
直径一尺あるのでは?と云う巨大な酒林(杉玉)が飾られて。
何処かで出会ったら呑んでみますね、お気に入りの『亀吉』。