旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

休日はローカル線で ちびまる子と静岡おでん緑茶割と

2016-09-24 | 日記・エッセイ・コラム

新清水駅を発車した1000形2両編成が夕日を浴びて、ゆっくりと巴川にガーダー橋を渡っていく。
静岡と清水を結ぶ静岡鉄道は全線複線、電車は6~7分間隔の高頻度で行き交う。かなり頼もしい市民の足だ。

   

定時に仕事を終えたサラリーマンが待ち合わせる夕暮れの新清水駅、これからちょっと一杯かな?
ここから約20分、静岡清水線に揺られて、青葉横丁の昭和風情溢れる店で「静岡おでん」を食べたい。

「ちびまる子ちゃんラッピング電車」は、濃淡のピンク色が可愛らしい。まる子が弾んでいる。
車内放送もまる子の声、途中14駅の乗降の案内をしてくれる。これはなかなか楽しい気持ちになる。

新静岡駅はバスターミナルも併設した複合商業ビル、家路を急ぐ人、買い物する人で賑やかだ。
呑み人は先ず駿府城公園に向かう。この街で呑むからには弥次喜多(の像)に挨拶をしないといけない。 

市役所から南に延びる青葉公園通りを行くと、昭和にタイムスリップしたようなレトロな一角がある。
青葉おでん街と青葉横丁には、其々20軒ほどのおでん屋が軒を連ねて、赤い灯で仕事帰りのオヤジ達を誘う。
小さな「おでんや・おばちゃん」の暖簾をくぐる。先客諸氏が気持ちよく席を詰めてくれた。

「静岡おでん」は真っ黒な煮汁、牛すじや黒はんぺんにダシ粉をたっぷりかけていただく。
人気の “牛すじ” や “黒はんぺん” 入りの5本盛りを択んで、サッポロの ”ふじのくに限定・静岡麦酒”を呷る。

2杯目からは “静岡割り(焼酎の緑茶割)” に変えて、大根やら厚揚げやら玉子を追加でいただく。美味しい。
サイドメニューで気になった “桜エビの漁師漬け” を、これ最高!むしろ日本酒に合いそうだね。

たったカウンター10席の店だから。今宵、袖触れ合った者同士でずいぶんと意気投合した。
事情通の元球児、鉄工所の社長、横浜から来た結婚間近のカップル、職場の先輩後輩というビミョーな男女、
7人で乾杯までする楽しい時間となった。カウンターの内の “金ちゃん” と、ムードメーカーの “元球児” に感謝。

静岡鉄道・静岡清水線 11.0km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
若き獅子たち / 西城秀樹 1976