思考の踏み込み

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王貞治3

2014-01-23 08:07:30 | 
王の集中力の凄まじさを伝える話はまだある。

巨人軍の宿舎の一室であるとき王が素振りをしていた。
ある選手がその部屋に入ろうとしたが
王の気迫があまりに恐ろしくとても近づけなかった、というものだ。

たかだか素振りにおいてすでにこの気迫。やはり王は普通人ではない。



その王を育てたとして知られるのが荒川博。

知人の高校野球監督経験者がある時、酒の席で言っていた話をふと思い出す。

「一本足打法は王だからできた。
というより、一本足打法なんかやらなかったら王はもっと本塁打を打っていた。一本足はそれほど不合理な打ち方で事実その後、荒川の指導で大成した選手はいない。」

ー これは面白い意見だが、半分は当たっているかもしれない。

一本足が単純に理にかなった打撃フォームかどうか、野球経験者ならわかることである。
もっと打ちやすい形はいくらでもある。ではなぜ一本足なのか。

それはこの形はバットを振り、ボールを打つということが主眼のフォームではないことにある。

この形は明らかに集中力を高める "型"
である。やってみればわかる。
あえてバランスの悪い片足で立つことで重心が下に安定していなければその体勢が保てない。
そして王が完成させた型は見事に骨盤が引き締まる姿をしている。

骨盤の開閉は人間の集中力を生み出す本である。しかしこれは身体技術としては高度な範疇のものであるが、王の体には合っていたのだろう。

一本足打法の本質と王の真髄の関係性はここにこそある。

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