突然古い話でスミマセン。今日はウォーターゲート事件に関する話から。1972年に発生したウォーターゲート事件は、アメリカの政治とメディアの両方にとって非常に重要なイベントであったといえる。この事件がもとで、ニクソン大統領は1974年に辞任し(アメリカ大統領としては唯一のケース)、マスコミは政治家のスキャンダルを以前よりも厳しく追及するようになった。ウォーターゲート事件ではワシントンポスト紙のボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインの2人の記者が徹底的な調査報道を行い、ニクソン大統領をメディアの力で事実上辞任に追い込んでおり、当時の様子は後にロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンによって映画化されている。
2人の記者の活躍はすでに米ジャーナリズムの伝説と化しているが、ウッドワード記者にニクソン関連の機密情報を流し続けた「ディープ・スロート」と呼ばれる匿名の人物の正体は今日まで明らかにされていない。先週、テキサス大学でウォーターゲート事件関連の取材記録などが一般公開されたが、「ディープ・スロート」に関する資料の公開は見送られている。ウッドワード記者はこの人物の死後まで全ての情報を公開しない事を決めており、これまでもメディアや歴史家の間でディープ・スロートは誰なのかという推測が行われてきた。
ニクソン大統領の部下であったジョン・ディーン氏は先週末、ロサンゼルスタイムズ紙のコラムに寄稿し、その中でウッドワード記者が編集長にディープ・スロートの死期が近づいている事を伝えたと語っている。ワシントンポスト紙はすでに死亡記事の原稿を書き終えたともいわれているが、同紙編集部はこれを否定している。そんな中、ワシントン在住の伝記作家エイドリアン・ハビル氏はディープ・スロートの正体が当時国連大使であったブッシュ元大統領という説を発表し、論争はさらに広がりを見せている。
イリノイ大学でジャーナリズムを学ぶ学生らによって数年前に実施された調査報道プロジェクト「ディープ・スロート・アンカバード」では、数年間に及ぶ取材の結果、現在はワシントンで弁護士業を営むフレッド・フィールディング氏がディプ・スロートであったという結論に達している(関連サイト:http://deepthroatuncovered.com/)。フィールディング氏はこれを否定している。歴史家の中にはヘンリー・キッシンジャーやパット・ブキャナンの名前を挙げるものもいるが、どれも決定的な証拠に欠けるのが実情だ。エイドリアン・ハビル氏のブッシュ・シニア説は一見すると眉唾なのだが、それはそれで妙な説得力もあるのだ。もちろん、キッシンジャー説同様に決定的な証拠は無いんだが。
ハビル氏がフロリダのポインター研究所(ジャーナリズム研究機関)に送った手紙によると、当時のブッシュ・シニアは国連大使としてニューヨークで生活していたが、週末になるとディナーパーティーや閣僚会議などでワシントンに定期的に戻ってきていたそうで(ハビル氏はブッシュ・シニアのワシントン滞在に関する資料を国立公文書館などで入手したと語っている)、息子のニールがワシントン市内の学校に通っていた事もあり、市内に邸宅も所有していたようだ。偶然にしては出来過ぎの感があるが、ディープ・スロートが機密情報をウッドワード記者に与えるのもそのほとんどが週末であった。ウッドワード記者とブッシュ・シニアに何らかの信頼関係が構築されていても不思議でない例が他にもあり、ハビル氏は次の点を挙げている。
ハビル氏の指摘で興味深かったのは、大のマスコミ嫌いとして知られるブッシュ大統領がウッドワード記者の2冊の著作に全面協力している事だ。ブッシュ大統領だけで7時間以上をウッドワード記者とのインタビューに費やしており、一説には閣僚メンバーにも取材に出来る限り協力するよう命じたとされる。ここに父親の影響力が存在したとしても、僕は全く驚かない。911テロ事件発生からわずか3日後に「ビンラディンとCIAとの戦い」に関する特集記事を発表したウッドワード記者に特殊な人脈が存在するような気もする。ブッシュ・シニアとウッドワード記者には共通点も多く、共にエール大学を出てから海軍に入隊し戦地に派遣されている。頭の中の推測は広がる一報だが、僕にとってはウッドワードという人物の方が数段興味深い。
野球界のスター選手だったホゼ・カンセコ選手による暴露本が14日に発売される事になり、関係者やメディアは本の内容に強い興味を抱いている。本の中でカンセコ氏は現役選手も含む多くのメジャーリーグ選手がステロイドを使用していることを明かし、実際に多くの選手が実名で登場する。月曜日のニューヨーク・デイリーニュース紙は本の内容を一部紹介しており、1992年にラファエル・パルメイロ、イバン・ロドリゲス、フアン・ゴンザレスの3選手がチームメイトであったカンセコ氏から直接ステロイドを紹介された模様だ。
この3選手は現在もメジャーリーグのスター選手として知られるが、一同にステロイドの使用を否定している。ゴンザレス選手の代理人をつとめるアラン・ニーロ氏はクライアントがドーピング検査に積極的に参加した数少ない選手の1人であると語り、どのような理由であれ間違った情報で固められた暴露本を発表したカンセコ氏を「残念に思う」とコメントしている。
3選手がステロイドを使用した可能性がある1992年といえば、ブッシュ大統領がテキサス・レンジャーズの共同経営者だった時代でもあり、こういったステロイド使用が黙認されていた可能性も存在するが、ホワイトハウス側は月曜日にこれを否定している。ホワイトハウスのマクレラン報道官は、「カンセコ氏はメジャーリーグで深刻な問題となりつつあるステロイド使用に気付いたのでしょうが、それこそまさに大統領が以前から語ってきた問題なのです」とコメントしている。また、仮にステロイドが選手の間で使用されていたとしても、当時経営者であったブッシュ大統領は何も知らなかったとも語っている。
いよいよサッカー日本代表対北朝鮮代表の試合がキックオフですなぁ。悔しい、悲しい、どうしようもない…。本当に試合が見たくて、ワシントンで見ることの出来るテレビ番組全てをチェックしてみたけど、やはりこちらでの放送予定は無いらしい。こちらでもワールドカップ予選の話題はなかなか盛り上がってて、明日行われるヨーロッパの試合はほとんど中継されるんだけど(その多くはペイパー・ビューで)、アジアは無いなぁ。1つだけ見つけたのがアラビア語チャンネルで放送されるバーレン対イランだったんだけど、同じ予選グループの試合だけに、日本の試合が見れないのはツライよ。小笠原が先発するのかな?頑張って結果を出して欲しい。あ~悔しいので、もう寝ます。
2人の記者の活躍はすでに米ジャーナリズムの伝説と化しているが、ウッドワード記者にニクソン関連の機密情報を流し続けた「ディープ・スロート」と呼ばれる匿名の人物の正体は今日まで明らかにされていない。先週、テキサス大学でウォーターゲート事件関連の取材記録などが一般公開されたが、「ディープ・スロート」に関する資料の公開は見送られている。ウッドワード記者はこの人物の死後まで全ての情報を公開しない事を決めており、これまでもメディアや歴史家の間でディープ・スロートは誰なのかという推測が行われてきた。
ニクソン大統領の部下であったジョン・ディーン氏は先週末、ロサンゼルスタイムズ紙のコラムに寄稿し、その中でウッドワード記者が編集長にディープ・スロートの死期が近づいている事を伝えたと語っている。ワシントンポスト紙はすでに死亡記事の原稿を書き終えたともいわれているが、同紙編集部はこれを否定している。そんな中、ワシントン在住の伝記作家エイドリアン・ハビル氏はディープ・スロートの正体が当時国連大使であったブッシュ元大統領という説を発表し、論争はさらに広がりを見せている。
イリノイ大学でジャーナリズムを学ぶ学生らによって数年前に実施された調査報道プロジェクト「ディープ・スロート・アンカバード」では、数年間に及ぶ取材の結果、現在はワシントンで弁護士業を営むフレッド・フィールディング氏がディプ・スロートであったという結論に達している(関連サイト:http://deepthroatuncovered.com/)。フィールディング氏はこれを否定している。歴史家の中にはヘンリー・キッシンジャーやパット・ブキャナンの名前を挙げるものもいるが、どれも決定的な証拠に欠けるのが実情だ。エイドリアン・ハビル氏のブッシュ・シニア説は一見すると眉唾なのだが、それはそれで妙な説得力もあるのだ。もちろん、キッシンジャー説同様に決定的な証拠は無いんだが。
ハビル氏がフロリダのポインター研究所(ジャーナリズム研究機関)に送った手紙によると、当時のブッシュ・シニアは国連大使としてニューヨークで生活していたが、週末になるとディナーパーティーや閣僚会議などでワシントンに定期的に戻ってきていたそうで(ハビル氏はブッシュ・シニアのワシントン滞在に関する資料を国立公文書館などで入手したと語っている)、息子のニールがワシントン市内の学校に通っていた事もあり、市内に邸宅も所有していたようだ。偶然にしては出来過ぎの感があるが、ディープ・スロートが機密情報をウッドワード記者に与えるのもそのほとんどが週末であった。ウッドワード記者とブッシュ・シニアに何らかの信頼関係が構築されていても不思議でない例が他にもあり、ハビル氏は次の点を挙げている。
ハビル氏の指摘で興味深かったのは、大のマスコミ嫌いとして知られるブッシュ大統領がウッドワード記者の2冊の著作に全面協力している事だ。ブッシュ大統領だけで7時間以上をウッドワード記者とのインタビューに費やしており、一説には閣僚メンバーにも取材に出来る限り協力するよう命じたとされる。ここに父親の影響力が存在したとしても、僕は全く驚かない。911テロ事件発生からわずか3日後に「ビンラディンとCIAとの戦い」に関する特集記事を発表したウッドワード記者に特殊な人脈が存在するような気もする。ブッシュ・シニアとウッドワード記者には共通点も多く、共にエール大学を出てから海軍に入隊し戦地に派遣されている。頭の中の推測は広がる一報だが、僕にとってはウッドワードという人物の方が数段興味深い。
野球界のスター選手だったホゼ・カンセコ選手による暴露本が14日に発売される事になり、関係者やメディアは本の内容に強い興味を抱いている。本の中でカンセコ氏は現役選手も含む多くのメジャーリーグ選手がステロイドを使用していることを明かし、実際に多くの選手が実名で登場する。月曜日のニューヨーク・デイリーニュース紙は本の内容を一部紹介しており、1992年にラファエル・パルメイロ、イバン・ロドリゲス、フアン・ゴンザレスの3選手がチームメイトであったカンセコ氏から直接ステロイドを紹介された模様だ。
この3選手は現在もメジャーリーグのスター選手として知られるが、一同にステロイドの使用を否定している。ゴンザレス選手の代理人をつとめるアラン・ニーロ氏はクライアントがドーピング検査に積極的に参加した数少ない選手の1人であると語り、どのような理由であれ間違った情報で固められた暴露本を発表したカンセコ氏を「残念に思う」とコメントしている。
3選手がステロイドを使用した可能性がある1992年といえば、ブッシュ大統領がテキサス・レンジャーズの共同経営者だった時代でもあり、こういったステロイド使用が黙認されていた可能性も存在するが、ホワイトハウス側は月曜日にこれを否定している。ホワイトハウスのマクレラン報道官は、「カンセコ氏はメジャーリーグで深刻な問題となりつつあるステロイド使用に気付いたのでしょうが、それこそまさに大統領が以前から語ってきた問題なのです」とコメントしている。また、仮にステロイドが選手の間で使用されていたとしても、当時経営者であったブッシュ大統領は何も知らなかったとも語っている。
いよいよサッカー日本代表対北朝鮮代表の試合がキックオフですなぁ。悔しい、悲しい、どうしようもない…。本当に試合が見たくて、ワシントンで見ることの出来るテレビ番組全てをチェックしてみたけど、やはりこちらでの放送予定は無いらしい。こちらでもワールドカップ予選の話題はなかなか盛り上がってて、明日行われるヨーロッパの試合はほとんど中継されるんだけど(その多くはペイパー・ビューで)、アジアは無いなぁ。1つだけ見つけたのがアラビア語チャンネルで放送されるバーレン対イランだったんだけど、同じ予選グループの試合だけに、日本の試合が見れないのはツライよ。小笠原が先発するのかな?頑張って結果を出して欲しい。あ~悔しいので、もう寝ます。