大物ロビイストのジャック・エイブラモフに5年10ヶ月の実刑判決が下った。この人、ワシントンでロビー活動を行う前には、ハリウッドで映画プロデューサーもやってた時期があり、西海岸の「愛国的なアメリカ人」から資金を調達して「レッド・スコルピオン」というB級アクション映画の製作に携わったこともある。その映画で主役のロシア人を演じたアクション俳優ドルフ・ラングレンがフルブライト奨学金でマサチューセッツ工科大学に入学していたのもビックリだったけど、このエイブラモフがビバリーヒルズ高校出身者だった事を最近知って2度目のサプライズ。アンジェリナ・ジョリーやニコラス・ケイジといったスター(というよりはスターの子息が多いみたい)と同じ高校の卒業生にエイブラモフまでいたとは…。さて、今日は以前から何度かこのブログで取り上げてきたバリー・ボンズ選手のステロイド使用疑惑で、メジャー機構がようやく重い腰を上げたというニュースを。ただ、出来レースのような臭いがプンプンするのも事実なんだけど…。
バド・セリグ大リーグ機構コミッショナーは30日、ニューヨークで記者会見を開き、以前から複数のメディアによって指摘が繰り返されきたバリー・ボンズを含む数名のメジャリーガーのステロイド使用に関する調査を開始し、調査責任者に元民主党上院院内総務でウォルト・ディズニー社会長のジョージ・ミッチェル氏を任命した。記者会見は全米にテレビ中継され、セリグ・コミッショナーはボンズ選手以外のメジャーリーガーも調査対象になるだろうと示唆している。アメリカ国内では最近、2人のサンフランシスコ・クロニクル紙記者によって書かれた「ゲーム・オブ・シャドウズ」という本が発売されており、本の中ではボンズの他にもギャリー・シェフィールドやジェイソン・ジアンビといったスター選手が、バルコ社から提供されたステロイド剤を使用していたと指摘されている。記者会見の行われた30日、奇しくもバルコ社創設者のビクター・コンテ氏が刑務所から出所したとの声明も発表されている。コンテ氏はメジャーリーガーへの薬物供与を認め、4ヶ月間を刑務所で過ごしていた。
記者会見でセリグ・コミッショナーは、「ゲーム・オブ・シャドウズ」の発売とバルコ社幹部のステロイド汚染への関与を非常に気にしていたと語り、それらが今回の調査実施の引き金になったと認めている。「野球の品位を守る事より大切なものはありません」、セリグ氏はそう語った。調査責任者に任命されたミッチェル氏だが、1980年から95年まで民主党上院議員(メーン州)を務め、政界入りする以前の60年代にはワシントンにある司法省で独禁法専門の弁護士として働いていた。1994年には当時のクリントン大統領がミッチェル氏を連邦最高裁判所判事に指名しようとしたが、氏はこれを固辞している。近年では90年代中旬から始まった北アイルランド和平交渉で中心的人物として活躍しており、1998年のベルファスト合意は彼の功績だと評価する声も多い。ミッチェル氏が2004年に会長として就任したディズニー社は、全米でメジャーリーグの主要な試合を放送しているスポーツ専門局ESPNの親会社でもある。
「完璧かつ公正な調査に尽力したいと思います」、そう語るミッチェル氏は以前から球界とも結びつきのある事で知られている。現在もボストン・レッドソックスのフロントで取締役の地位にあり、以前はフロリダ・マーリンズで同様のポジションにいた。また、セリグ・コミッショナーとも経済の勉強会を通じて親交が深い。ミッチェル氏は元連邦検事らの協力を得て調査を進めていく模様だが、調査後にどのような罰則が関係者に科せられるのかは不明のままだ。アメリカ球界は数年前から選手のステロイド使用に甘いと一部で非難されており、昨年3月には連邦議会が複数の有名選手を召喚して公聴会を開いている。MLBは2002年シーズン終盤までステロイドなどの使用を禁じておらず、ボンズらの使用が明らかになった場合でも、罰則の適用は現実的に不可能だ。しかし、ベーブ・ルースやハンク・アーロンといった歴代のホームラン王とボンズを一緒にすべきではないと指摘するメディアも出てきており、MLBの対応が注目される。ボンズ選手の所属するサンフランシスコ・ジャイアンツは、来週月曜日にサンディエゴで開幕戦を迎える。
ワーナー・ブラザーズが27日に発表したところによると、ジョージ・クルーニーとマット・デイモンの「オーシャンズ13」への出演が決まったそうだ。これまでの2作同様に監督はスティーブン・ソダーバーグで、最新作ではヨーロッパから再びラスベガスに舞台が移されるらしい。製作発表が行われたばかりで詳しい情報が入ってきていないんだけど、28日のAP通信の記事はワーナー・ブラザーズ関係者の話として、3作目にジュリア・ロバーツとキャサリン・ゼタ・ジョーンズは出演しないだろうと語っている。僕は前の2作ともに心地よいファミリー感を堪能したので(そりゃ、オリジナル版はシナトラ・ファミリーで作ったんだから)、3作目も劇場で見たいなぁとすでに思ってるんだけど、質的に1作目のほうが2作目よりも微妙によかった事が少し気になってもいる。2人の看板女優が抜ける可能性大だけど、ドン・チードルやバーニー・マックといった面々は戻ってくるらしい。「オーシャンズ13」来年夏に全米で公開予定だそうです。
写真:30日にニューヨークで開かれた記者会見に出席したジョージ・ミッチェル氏 (AP通信より)
バド・セリグ大リーグ機構コミッショナーは30日、ニューヨークで記者会見を開き、以前から複数のメディアによって指摘が繰り返されきたバリー・ボンズを含む数名のメジャリーガーのステロイド使用に関する調査を開始し、調査責任者に元民主党上院院内総務でウォルト・ディズニー社会長のジョージ・ミッチェル氏を任命した。記者会見は全米にテレビ中継され、セリグ・コミッショナーはボンズ選手以外のメジャーリーガーも調査対象になるだろうと示唆している。アメリカ国内では最近、2人のサンフランシスコ・クロニクル紙記者によって書かれた「ゲーム・オブ・シャドウズ」という本が発売されており、本の中ではボンズの他にもギャリー・シェフィールドやジェイソン・ジアンビといったスター選手が、バルコ社から提供されたステロイド剤を使用していたと指摘されている。記者会見の行われた30日、奇しくもバルコ社創設者のビクター・コンテ氏が刑務所から出所したとの声明も発表されている。コンテ氏はメジャーリーガーへの薬物供与を認め、4ヶ月間を刑務所で過ごしていた。
記者会見でセリグ・コミッショナーは、「ゲーム・オブ・シャドウズ」の発売とバルコ社幹部のステロイド汚染への関与を非常に気にしていたと語り、それらが今回の調査実施の引き金になったと認めている。「野球の品位を守る事より大切なものはありません」、セリグ氏はそう語った。調査責任者に任命されたミッチェル氏だが、1980年から95年まで民主党上院議員(メーン州)を務め、政界入りする以前の60年代にはワシントンにある司法省で独禁法専門の弁護士として働いていた。1994年には当時のクリントン大統領がミッチェル氏を連邦最高裁判所判事に指名しようとしたが、氏はこれを固辞している。近年では90年代中旬から始まった北アイルランド和平交渉で中心的人物として活躍しており、1998年のベルファスト合意は彼の功績だと評価する声も多い。ミッチェル氏が2004年に会長として就任したディズニー社は、全米でメジャーリーグの主要な試合を放送しているスポーツ専門局ESPNの親会社でもある。
「完璧かつ公正な調査に尽力したいと思います」、そう語るミッチェル氏は以前から球界とも結びつきのある事で知られている。現在もボストン・レッドソックスのフロントで取締役の地位にあり、以前はフロリダ・マーリンズで同様のポジションにいた。また、セリグ・コミッショナーとも経済の勉強会を通じて親交が深い。ミッチェル氏は元連邦検事らの協力を得て調査を進めていく模様だが、調査後にどのような罰則が関係者に科せられるのかは不明のままだ。アメリカ球界は数年前から選手のステロイド使用に甘いと一部で非難されており、昨年3月には連邦議会が複数の有名選手を召喚して公聴会を開いている。MLBは2002年シーズン終盤までステロイドなどの使用を禁じておらず、ボンズらの使用が明らかになった場合でも、罰則の適用は現実的に不可能だ。しかし、ベーブ・ルースやハンク・アーロンといった歴代のホームラン王とボンズを一緒にすべきではないと指摘するメディアも出てきており、MLBの対応が注目される。ボンズ選手の所属するサンフランシスコ・ジャイアンツは、来週月曜日にサンディエゴで開幕戦を迎える。
ワーナー・ブラザーズが27日に発表したところによると、ジョージ・クルーニーとマット・デイモンの「オーシャンズ13」への出演が決まったそうだ。これまでの2作同様に監督はスティーブン・ソダーバーグで、最新作ではヨーロッパから再びラスベガスに舞台が移されるらしい。製作発表が行われたばかりで詳しい情報が入ってきていないんだけど、28日のAP通信の記事はワーナー・ブラザーズ関係者の話として、3作目にジュリア・ロバーツとキャサリン・ゼタ・ジョーンズは出演しないだろうと語っている。僕は前の2作ともに心地よいファミリー感を堪能したので(そりゃ、オリジナル版はシナトラ・ファミリーで作ったんだから)、3作目も劇場で見たいなぁとすでに思ってるんだけど、質的に1作目のほうが2作目よりも微妙によかった事が少し気になってもいる。2人の看板女優が抜ける可能性大だけど、ドン・チードルやバーニー・マックといった面々は戻ってくるらしい。「オーシャンズ13」来年夏に全米で公開予定だそうです。
写真:30日にニューヨークで開かれた記者会見に出席したジョージ・ミッチェル氏 (AP通信より)