サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

カネコアヤノ「Livehouse Tour 2024」@Zepp DiverCity TOKYO 24.6.5

2024-06-12 | LIVE











先週の水曜日、カネコアヤノのライブをお台場で観ました。









去年の秋以来、
約7〜8ヶ月ぶりにカネコアヤノの生ライブを鑑賞。
昨年は新しい名盤「タオルケットは穏やかな」のロングツアーに3箇所参加した訳ですが、
今回のツアーはシンプルなライブハウスツアー・・・って事で
また違ったモードのカネコアヤノが観れるんじゃないかと期待して参加したライブでしたね
ちなみに、
配信シングル「ラッキー/さびしくない」のリリースツアーでもあったと思います(たぶん)
 カネコアヤノのライブに関しては、
初めて参加した時から「これは良い。」と強く思い
そこからコンスタントに参加している〜という現状があります
正直、
行けば間違いなく良いものを観せてくれる/聴かせてくれる〜っていう
いちリスナーとしての強い信頼のようなものがあります
今回の公演もそれを如実に感じた内容でしたが、
その安定を更に超えてきた感覚もあって
常套句ではなく、
ますますカネコアヤノの音楽から目が離せない!と思わされた一夜でございました。
なお昨日の記事と同じくツアーの最中ですので、セトリのネタバレには注意です。
では、以下つらつらと。










会場はZepp DiverCity TOKYO。
何気に今年3度目、
なお
今後も行く予定がそこそこあり2024年は特にお世話になっている(もっとなる)ハコの一つ。
巨大だが確かにライブハウスの臨場感にも満ちた素敵なハコである。

1曲目は、「花ひらくまで」
静かな始まり方から
ぐるぐる回る様なベースライン
そしてキラキラのギターフレーズの応酬で魅せていく
カネコアヤノはソロのシンガーソングライターだと思うが、
ことライブに関してはカネコアヤノバンド〜と言った感じですね。
聴き手に絡みつくようなカネコアヤノの歌も印象的だった「車窓より」
よりタフに進化している歌声にも早速感銘を受けつつ・・・
続くナンバーはなんと「ロマンス宣言」!
非常にポップでキャッチーな楽曲なんですが
中々ライブでは聴けなかったこの曲
ようやく聴けて嬉しかったですね。
 イントロからしてロックンロールの匂いたっぷり
音源では王道の歌謡ロックな雰囲気ですが、
生だと
時折がなるように感情的に歌われていて
その変化もまた楽しかったですね
カネコアヤノのギターの音色もざらざらしていて非常に格好良かった。

ロック色の強いイントロから、
サビでオルタナティブな印象に変わる「愛のままに」
この曲もとっても良くて「美味しいものをたべな」という歌詞も沁みる感じでした
そして去年のアルバムから「気分」
アンニュイなサビのメロディに浸れる一曲
「堕落は悪くない 心を守るんだ」という歌詞が相変わらずイイ
更に「理想ばかりじゃ 生きられないな」と歌う歌唱もエモーショナルで良かった
この曲でも時折叫ぶ箇所があったり演奏が激しくなる部分があったりそういう変化が刺激的でした。

ミラーボールが鮮やかに回り出し、
ミニマムなポップで聴かせる「わかりやすい愛 丈夫なからだ」
「君のこと大切にできるかな」というフレーズにも感化されつつ、
ミドルテンポの「春の夜へ」をじっくりと聴かせる
「忘れない 忘れないよぉ〜」と歌詞に記載されてるもの以上の情感で聴かす歌唱が光る。
そして、
去年のツアーでも印象的だった「月明かり」に移行する。
この曲の時に、一つの光がずっと回転している演出がすごく好きなんですが、
観ていて昨年の名演を思い出したりしました。
この曲は、
この町で一番可哀想なのは僕だ。と冒頭で歌っていて
それが個人的にものすごく好き
で。
正直、
比較しようとすればいくらだって出来る
それは上でも下でも・・・でも、誰かより上だからって、
客観的に観て幸福だったとしても本人にしか知り得ない葛藤や苦悩、劣等は絶対にあるから。 
なんかそれに対して上から目線で諭すのではなく気持ちに寄り添ってくれる感覚がやはり大好きだと思った
基本とても静かな曲なんですが、後半爆裂のアレンジで聴かすメリハリもライブ感たっぷりで実に最高でした・・・!
「僕もあなたも許されてる」というフレーズの歌唱がまたやたら沁みて堪らなかったですね…。


ライブは中盤に突入。
まずは、
去年の神奈川県民ホールでも印象的だった名曲「りぼんのてほどき」
その時とは違って、まるでエレキ弾き語りのようなアレンジで披露されたこの曲
それがめちゃくちゃ格好良かったですね・・・!
ザラザラしたギターの感触と、
「なんとか生き抜いた」というエモーショナルな歌唱がよく合っていた
その歌のすごみと、
「だれも分からなくていい」ってフレーズもまたグッと来て一つのハイライトのように思えた。
 が、
ここからハイライトの連続だった!
初っ端から凄まじい轟音が鳴り響く「わたしたちへ」
まるで情念を燃やし尽くすかのような鮮烈なアンサンブルがお台場に炸裂し、
観客の盛り上がりも一つのピークに達した

ロックを超えて、
ノイズそのものな演奏には興奮したし、
それに乗る感情的な歌詞の数々にも感化されて
別に応援歌ではないのに勝手に自分の中の負けん気が刺激されるような1曲だった。
その爆音っぷりにヘドバンまでして応戦
やはりこの「ロックバンド」は最高だな。と言う気分に強くさせられました!
 そこから、
今度はブリッブリのベースラインにノリノリになった「ぼくら花束みたいに寄り添って」
この素敵な曲名もあってカネコアヤノを聴き始めた時期によく聴いてたので感慨深い気持ちに。
この曲では凛とした佇まいと歌唱が光っていて素直に「カネコアヤノ、カッコいい!」という気分になっていた。
 ここまでの内容で、
カネコアヤノさん自身も手応えを掴んでたのか、
次の「とがる」では
「だけど今日は たのしい」の部分を
「今日は楽しいよー!!」とハイテンションで叫んでいた
ライブに通い始めたのは俗に言うコロナ禍のタイミングだったので、
こういうパンキッシュな一面もあるんだな。とまた新しい彼女を垣間見た気がした。
とってもスピーディなロックンロールで激しく畳み掛けるドラミングもインパクト大だった

ライブの盛り上がりを受けて、
観客の一人が「最高でぇ〜す!!」と大声を上げる
それを受けてカネコアヤノさん「ありがとうございます笑」とリアクションを返す
このやりとりもほっこりしていて実に良かったです
続けて、
前作のアルバムから「閃きは彼方」
この曲では「気づけば怖いくらい強くなったね」というフレーズで
不意に泣きそうになったりもした

なんか、
今までの頑張りを認められたような気がしてしまった
ちなみにこの日泣きそうになった唯一の箇所でもあった
そこから、
ロッカバラード「祝日」を投下
時折シャウトも織り交ぜる歌唱スタイルは、
今年のカネコアヤノさんを象徴しているような気もした
そういう意味ではよりハードなボーカリストになっていて変化も感じさせる公演内容でもありましたね。


興奮の度合いが強かったライブもいよいよ終盤!
まずは、
ゴリゴリのロックナンバー「恋しい日々」
この曲では途中まさかのシンガロングが自然と巻き起こったり、
「雨が降るから〜」の部分をがなり声で歌ったり、
走るドラムが超絶格好良かったり、
またもハイライトを刻む一幕でした
「花火みたい」の部分ではカネコアヤノさん笑顔で歌っていたり、
そういう部分も強く印象に残っていますね。
そのアンサンブルの気持ち良さに痺れつつ、
個人的に初めて聴いたカネコアヤノの楽曲である
「腕の中でしか眠れない猫のように」がプレイされた
これは嬉しかった。。
正直、
ずっと前からライブでも聴いてみたい!って思ってただけに
遂に生で聴けて感動もひとしお
この曲はノイジーなベースに始まって
そこからブリブリいわすベースサウンドへの変化気持ち良かったのと
メンズのゆるりとしたコーラスワークが非常に良い味出してました
個人的には、
「私たちいつも頑張っているね」の部分が胸に来て
思わず聴きながら握りこぶしをガッツポーズみたいに振り上げてしまった。
そこにはどれだけ頑張っても中々自分の思惑通りに評価されてない〜って心の劣等感があったのかも
だけど、歌の中で認められた気がして、そこに強く感動してしまったのかもしれない。。

そんな俗に言う"エモい"瞬間を経て、
往年のロックンロールを感じさせる「カーステレオから」・・・と、
振り返ってみると中々にロック色の強い公演だったのかね(今更)。
それは、
ツアータイトルのライブハウスツアーという言葉がそうさせたのかもしれないけど。
途中クレイジーなギターソロも炸裂し、やっぱりカネコアヤノバンドのメンバーって最高だなぁ、と強く思い
ライブはそのまま先日リリースされた新しい配信シングルの2曲を演奏してフィニッシュを迎えました。
 「ラッキー」は、
ライブで聴くと想像以上に怪しげな印象で…..
不気味と表現すればいいのかな?
独特のアレンジが癖になる出来栄えだった
この曲では
青赤の照明もカッコよく、
歌もAORみたいで雰囲気たっぷりの良い塩梅の初披露でした
まあ、初披露っていうか、ここに至るまでのライブでも勿論演ってはいるでしょうけど笑
 そして、
箇所によって声を変えてる新しい表現技法も感じられた「さびしくない」
まるで自分自身に言い聞かせるように何度も強く強く「さびしくないっ!」と歌われる
そんな強固で人間臭い心情を叩き付けてこの夜は終わりを告げました。
でも、
本音でもあるのかもしれない。
アウトロではメンバーに向けてカネコアヤノさんピースサインしたり、
この日は配信も入ってたみたいで終了後はいつにも増して丁寧なお礼の挨拶をしてたり、
そういう部分も含めて「今までとはちょっと違うな。」と感じられたライブでした
安定はありつつも、
表現の感じも少しずつ変化しているカンジもする
それが面白くて刺激的で何よりとってもロックンロールなライブでしたね!
この日のライブがマジでとんでもない出来栄えだったので、
思わず終了後8月の野音のチケット先行に申し込んでしまいました笑
それくらい観客としても深い手応えを感じた夜だった〜という事ですね。
やはり、
カネコアヤノは音源でも良いけど、
生が本当にすばらしいと思います。
圧倒的な内容でした
ありがとうございました!













1.花ひらくまで
2.車窓より
3.ロマンス宣言
4.愛のままを
5.気分
6.わかりやすい愛 丈夫なからだ
7.春の夜へ
8.月明かり
9.りぼんのてほどき
10.わたしたちへ
11.ぼくら花束みたいに寄り添って
12.とがる
13.閃きは彼方
14.祝日
15.恋しい日々
16.腕の中でしか眠れない猫のように
17.カーステレオから
18.ラッキー
19.さびしくない












という訳で、
いつも以上に激アツだったカネコアヤノのライブレポでした
カネコアヤノはよくオルタナティブ・ロックのカテゴリーに入れられるけど、
昭和歌謡及び歌謡ロックのエッセンスもふんだんに感じられるなあ。と思ったので
そういう意味では誰でも偏見なく聴いてもらいたい素晴らしい音楽の一つであります
このライブは、
これを起点に
また表現自体も変わっていきそうな予感もしたので
そういう意味では想像以上に重要で濃ゆいライブだった気はします
どんどんとんでもない表現者と化している印象もあるカネコアヤノ
その変遷を改めて追い駆けたいな。と思わされた会心の夜でした♫




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