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サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

幸福に気付くこと。/アクタージュ act-age scene98「風」 

2020-01-27 | アクタージュ








忘れられない過去の痛みや、
拭いきれない精神的な葛藤に苛まれて、
人はついつい安易に自己否定に陥り「何もない。」という感覚になりがちだと思う
だけど、その虚無感から脱出する唯一の方法として「気付く。」という事が大切だと感じます
あれはダメだった
それは届かなかった
けど、
今でも自分に優しくしてくれる誰かが居て、
自分を必要としてくれる誰かが居る。
それでいいじゃないか、と。
当たり前の幸福、
当たり前の豊かさ・・・に気付いた瞬間、
自分の意識を苛んでいた「何か」から解放される感覚があって
今回の景ちゃんにも「それ」があったんじゃないか、と個人的に思いましたね。




この表情が好き。



陸は、
自分の役者としての評価、プライド、そして「勝ち」を全部捨ててまで、
夜凪景という素晴らしい役者が平凡な芝居をするのを防いだ
それは賛否両論ある行為になるでしょうが、
正直どちらにせよ負けていたならば、
そんな自分を安売りするような芝居はするな。という無言のメッセージ・・・ですよね
でも、
それが景ちゃんにとっては嬉しかった
役者として、演じたくない心情を演じなくていい。と言われた事が嬉しかった
勿論興行でありエンターティメントなのは承知の上、それでも、「それ」はしなくていい、という判断
それはある意味間違ってる行為かもしれないが、この場合「正しい/正しくない」で図れない案件なのもまた事実
それでも、
それがプロ失格だったとしても、
個人的には陸のやった行為に感動してしまったし、
しかし芝居としても見る側の解釈によっては意味合いが通じるものでもあった、と思う(多分)ので、
今後の夜凪景のお芝居及び人生に於いても意味のある舞台になったのでは・・・と感じました
劇としても、
反則は反則だけど、
無理に言う事を聴こうとしてる羅刹女の気持ちを孫悟空が察してる風にも見えるので、、、
後は、観ている人に「これ」がどう伝わるか次第、というところだと思います
せめて、あの熱心に観ていた少女一人にでも響けば・・・って感じですね。







本当は、
劇の途中で劇を止めるなんていけないこと
でも、陸は、みんなは・・・この芝居では夜凪景に何も残らない
それを分かっていて本人も分かっていて、だから陸が代表して身を切って止めたと思うんです
それでも夜凪景は心が籠らない芝居でも、みんなの劇だから~という理由で役割をこなそうとした
そんな自分を、自分ではなく「仲間が」止めてくれた、、、というのが心から嬉しかったんだと思う
だからこそ、
もう一度夜凪景は復活した、
もう一度夜凪景になる事を決意した
そう、
今の景ちゃんは、
憎しみに捉われる以前にこんなにも素晴らしい仲間がいる
そんな仲間に出会えた幸福と喜びに気付いて、心の底から演技が出来る心境に成り得た。。
それは不恰好だし負け確定かもしれない、だけど、本当に美しいことって、「正しさ」ではきっと推し量れない。
そういう事を今回のアクタージュから学んだ気がして・・・ちょっと泣きましたね
今も、(実は)感想を書きながら泣いています・・・・・
ので、
この記事はちょっと冷静ではないかもしれません
けど、夜凪景という人間の心情をここまできれいに描いてくれていて、
個人的には本当に「ありがとう。」と言いたいですし、
やっぱり自分にとっては今のジャンプの中で一番好きなのがアクタージュ。。だと、改めて断言出来る、
そんな話数でしたね。







最後に景ちゃんが起こした風は、
義務感で起こした風ではなく、
本当の気持ちから起こした風であった・・・
勝つとか負けるとか、いや、結局は千世子には(現時点では)負けたんでしょう
でも、それ以上の「何か」を景ちゃんは得る事が出来た、、、と思っています
最後の景ちゃんの表情、
今までで一番美しいと思うので、
是非実際のジャンプで読んでみて欲しい、、、ですね。