
昨日はノベンバのイベントを観に渋谷へ。
なんでしょうね、
「Blood Music.1985」の最中、過剰なまでに熱くなって小林祐介が「ロックンロール」と叫んだときに
自分の中の何かが切れてしまったような、興奮し過ぎて目の前が見えなくなるくらいにヤラれてしまった瞬間がありました
徹底という言葉が似合うレベルに暴力的なサウンドにすべてを覆い尽くされる、身を任せたくなる感覚・・・というか
見たくもなく、素敵だとも思えないクソみたいな現実をメッタ刺しにしてくれるような
どこまでも攻撃的かつ恍惚的な爆音の海に酔い痴れてしまう夜に仕上がっていました
一音で「これはヤバい」と思えるフレーズの連発、
血沸き肉踊るシャウト、
どのメンバーも欠けてはいけない、と思える程の個々のキャラ立ちと必然性
また一つ表現力の幅、深みを拡げたんじゃないか、と素直に思えるその演奏内容は
既に毎日「好きだなあ。」と思ってるのに、それでも尚惚れ直させる程のライブパフォーマンスでした
聴き手を思い切りぶん殴るような、めちゃくちゃに切り裂いて引き摺りまわすようなその衝撃性は
間違いなく自分がロックに望んでいる作中観そのものだと感じましたし
「これが欲しかったんだ!」としっかりと思えたのが嬉しかった
感傷が澄み渡るような繊細さと、
爆弾が投下されたかのような激情が同時に迸って聴き手を完全に魅了し尽くした
そんな今のTHE NOVEMBERSの「素晴らしさ」が120%表現されていた名演だったように思います
ただ、常にそんな期待値を更新してくるのもTHE NOVEMBERSの強みでもあるので
こんな極めてしまった夜すらもきっとこの先越えていくんでしょうね
まだまだこのバンドに対する「楽しみ」は尽きる気配すらない
それと一緒に、
自分はこんなにもノーベンバーズが大好きで、彼らの音楽を愛しく思ってるんだなあ。。と改めて思えた夜でもありました
今のTHE NOVEMBERSのライブは兎に角「凄いもの」「眩暈がするもの」がストレートに鳴っていると思います
それを伝えたくてこの感想を書こうと思いました 相変わらずヘドバンもしてしまって色々な意味で充実していたイベントでした。感謝。
■MONO
名前は知ってるけど・・・という程度の認識でしたが
一曲目から哀愁とノイズの洪水に襲われて堪らん気持ちになりました
過剰なまでの爆音とギターを使ったある種メチャクチャなパフォーマンスは
確実にノーベンバーズも影響を受けてるな。。としっかりと感じる事が出来て
THE NOVEMBERSのファン的にもルーツの一つを垣間見れる意義深い対バンになっていたかと
ファンの熱量も高く、そんな興奮が伝わって来る会場の雰囲気も相俟って心地良く観れました
美しさを感じる静謐な場面もあれば、嵐の様な音像に変わる獰猛な場面もあって
そんな緩急の使い方も一級品で勿論初見ですが完全に魅了されましたね
唸る様なギターフレーズも多く、
リスペクトされるのも分かるくらい変幻自在な音楽性が凄かったなあ、と。
■ROTH BART BARON
まず単純に思ったのは、
ボーカルの歌が上手い。
長身でスラッとしてて格好良い。という2点でした
そんなん誰でも思う事じゃん(笑)って感じですが
本当に感銘を受けるくらいに美しい声で佇まいも優雅そのものなんですよね
聴き手の心に沁み渡るような優しくもシビアで気高い歌の数々が非常に堪らなかった
1か月前の「首」もそうでしたけど、ノーベンバーズがリスペクトしていて招く面子というのは
極端に外れが少ないなあ、というか、本当に初見で「イイ。」と思えるバンドばっかりなんですよね
悲しみに支配された心に一筋の光を差すような、そんなバンドの作中観に思わず泣きそうになってしまったライブ
特に最後の、シンガロングの場面すらあった「氷河期」は大感動してしまうような出来で
恐らく他バンドのファンだったとしてもバッチリ心を掴まれてたんじゃないでしょうか
実際自分もその一人でした
お世辞抜きで。
■THE NOVEMBERS
1.human flow
2.新曲
3.keep me keep me keep me
4.新曲
5.Fiedel
6.新曲
7.dysphoria
8.Blood Music.1985
9.新曲
10.今日も生きたね
小林祐介がツイッターとかで「美しい夜にします」的な事をさかりに言ってましたけど
ホントにその言葉に嘘偽りがまったく無かったな・・・とこの時点で既に思っていました
そりゃあんなに力入れて宣伝するわな。。来て欲しいと思うわな。と、素直に思える内容と
ただ雑多に呼ぶのではなく、ちゃんとコンセプトや合わせて見た時のカタルシスがちゃんとある
そういうイベントに於いても感じる事が出来る音楽への生真面目さと美意識も感じられたのが凄く嬉しかったし、
そんな意識が素直に「素晴らしい。」と思える企画にもしていたと思います。
一曲目の「human flow」はそんなコンセプトに真っ向から応える様な、
正に美しく、優雅で、かつ物悲しさも感じられる完璧な仕上がりになってました
そもそも披露するのも大分久々だったと思うんですが、ブランクどころか益々研ぎ澄まされたナチュラルさを感じれたのが嬉しかったですね
ちなみに今日朝起きた時に脳内でこの曲がずっと鳴ってました(笑)今も。
小林祐介が明るく「ありがとう!」と告げると
最近のノベンバにしては軽快で、メロディアスで、野生的なコーラスワークと躍動感が光っている新曲を披露
これがまた新機軸!と思える雰囲気と演奏に仕上がっていてそんな新しい一面で魅せる事も忘れない構成もまた見事
ちなみにこの会場に来る途中(WWWは超久々でした)、「Paraphilia」を聴きながら来てたんで
その中から「keep me keep me keep me」が演奏された時はあまりにタイムリーでビックリしましたね(笑
こういうミラクルが起こるのもまたライブの醍醐味であります
選曲もこの日のライブには似合っていて、
「もうだめだと思ってるとしても」 の部分では思わず胸に来て泣きそうになりました
最近そんな瞬間が多いだけに。。 この曲も久々でしたが違和感なく溶け込んでいて流石でしたね。
代官山でも披露された内省的なフレーズを含む新曲も再び披露
ケンゴマツモトのスケール感も聴いてて気持ちが良いギターフレーズに魅了されつつも、
人と自分を比べてしまう人間の愚かな部分に焦点が当てられた(と、思われる)歌詞の作中観にも胸を打たれた
益々冷徹に、凍てつく気配とその美を感じさせる「Fiedel」とこれまた久々の楽曲が続く
この曲は真っ青な照明の演出も良くて、小気味良いギターサウンドと相俟って至高の空間を作り上げていたと思う
お前が良いと思うんなら、迷わずにそこに行けよ。というある種の男らしさを感じさせる歌詞の方向性もまた良い
ワンフレーズを繰り返す激しさ溢れる新曲も披露、
そして前回の首ではアンコールだった「dysphoria」を本編で披露
いつも以上にゴージャスさを感じさせるサウンドの景気の良さが堪らなかった
そして、個人的にこの日のハイライトだと思った「Blood Music.1985」に続いて行きます
吉木さんのドラムがいつも以上に、、、それは気持ち的なニュアンスではなく
明確に走り気味で、それにつられる様にケンゴマツモトのギターも全力で掻き鳴らされていた感覚があって
その二人の相様に、格好良さに泣きそうになるほどに感動してしまった、、、というのがまずあって
益々進化しているこの曲を聴けた時点で幸せを感じていました
ペース配分一切無視の無茶苦茶なアンサンブルは笑っちゃうくらいの痛快さがあった
高松浩史の時に攻撃的なベースフレーズも最高に気持ち良く、
そんなアンサンブルに応えるかのように小林祐介のシャウトとギターも火を吹く、
まるで火山の噴火を見ているかのような、迸る感性の爆発っぷりにひたすら痺れてしまっていた名演も名演の一曲でした
こんな風に書くと「大げさだな。」と思われるかもしれませんが、そんな風に書きたくなるくらいに凄かった。。という事で許して頂きたい
小林祐介が興奮して「ロックンロール」と叫んだ場面では
自分でもわけがわからなくなるほどに興奮して、目の前が見えなくなって、思わず拳を振り上げてしまったんだけど
そういう人を狂わせるくらいの力があるのが所謂ロック音楽と呼ばれるものなんだよな。。としみじみと感じてしまいました
THE NOVEMBERSを少しでも好きで、ライブを未体験の方は絶対に来た方が良いと思います
想像以上のものがハコでは鳴っていて、常連の自分ですら未だに想像以上と感じるレベルなので
ロックンロールに身悶えするような感覚を望んでる方にはうってつけかと。
最後の新曲も、また音の暴力性が凄まじくて
この曲も代官山で披露された新曲の内の一つなんですけど
その時以上に音の鋭さ、破壊力に磨きがかかっていて
そのあまりの格好良さに涙が出そうになるくらいのパフォーマンスに仕上がっていました
また新曲で最後を締める、新曲で最高にアガらせて終わる、、、というのも正に「進行形」で素晴らしいじゃないですか
この夜もまたヘドバンし過ぎで今首が痛いんですけど(笑
でも、その時からもう「明日どうなってもいい」と思えるくらいに
自分の中のカタルシスや興奮を抑え切れない素晴らしい夜だった事を(勝手に)記しておきます
本当に、本当に、この夜のTHE NOVEMBERSは称賛し切れないくらいに美しくて、獰猛で、カッコ良かった。痺れた。
要約すれば伝えたいことの究極はただそれらだけ、です。
自分は、目の前に広がる何とも言えない「何か」を滅茶苦茶に引き裂いてくれるような表現が大好きで、
それを渇望する、強烈に欲している自分も確かにいるんだなあ。。と再確認出来た、というか
ちょっとハッとするくらいに目が醒めた感覚だらけの一夜でした。
共演もお世辞抜きで素晴らしく、
最後の最後にアンコールで歌われた「今日も生きたね」も、
音源以上に野性的な小林祐介の最後の叫びやコーラスワークが光る最高に胸に来るエンディングとして鳴っていたかと
一曲目「human flow」からアンコールの「今日も生きたね」まで一瞬たりとも見逃せないライブだった
今後もTHE NOVEMBERSの11周年は続いていくので、お好きな方は共に楽しみ尽くしていきましょう。
常に最新の衝撃をくれる、そんなノーベンバーズがたまらなく大好きです。