ねこともダイアリー

猫とヒーリングライフ

『ゆめはるか吉屋信子 秋灯机の上の幾山河』上・下

2012-02-01 15:32:25 | ねこともカンゲキ!
田辺聖子さんが取材機関を含めて10年の歳月をかけた原稿用紙2300枚の大作、ついに読破しました!
参考資料に15頁も費やされていますが、その中に私の母校の交友会誌も含まれており、「吉屋信子先生って、本当に女子高の大先輩だったんだわ」とうれしさ100倍。

2002年にこの本を買っていたのですが、あまりの分厚さに(約700頁の文庫本2冊ですよ!)途中で挫折した次第です(笑)。
年末年始に読んだ『女人平家』に感動し、作者の吉屋信子先生に興味深々だったので、今回は夢中で読み進みました。

とりわけ「いつの時代でも、女が女にやさしくあり合わなくてはね」という吉屋信子先生の言葉が印象的でした。
また、死期が迫った事を感じて記した「読者の方たちへのお御礼」の手紙に込めた感謝の言葉を読むと、生涯女性読者達の為に書き続けた作家だった事がわかります。

人生のパートナーだった千代子さんが、「吉屋さんは年をとっても少女の日のほの甘い香りを追い続けた人でした。私もそれに魅せられたのでしょう」と語っていましたが、古典のよしこちゃんもそんな感じの女性だったなぁと思い出しました。
よしこちゃんはいつもジョーゼットのワンピースと(本人いわく)絹のストッキング、そして素敵なヒールの靴を履き、教壇に立つにはもったいない程のおしゃれをしていましたが、きっと憧れの吉屋信子先生の真似をしていたのねぇ。

この本を読んだら、もっともっと吉屋信子先生の本を読みたくなりました。
まずは『徳川の夫人たち』でしょ、それから『ときの声』。短編小説の『鶴』も田辺聖子さんのお薦めでした。

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