navikuma のブログ 陽炎のようにゆらめく景色のなかを走行中です。

ユーラシア大陸の端っこからのたわごとです。

この街が失ってしまった大事なものは?

2007年09月29日 | 日記
今週ほぼ1週間しがない野暮用でパリへ行っておりました。*(飛行機)*
滞在中もそして昨晩遅く帰宅する時も何か重い凝りのような雰囲気に否応なしに苛まれていました。*(困る)*
パリの街とパリの街に集まるひとと建物諸々そしてそれらが渾然となって織り成すすべてから発散される雰囲気や匂い肌触りといったようなもののことです。

不快でした。*(激怒)*

エネルギッシュさはあってもかつてさん然とした輝きや華やかさそして艶やかさなどのパリがもっていた独特な魅力はあきらかに色あせたような気がします。*(最低)**(割ハート)*
そこですれ違ったり出合った何らかの関わりのあるなしに関わらずそれら数知れぬ人たちにも好い印象はごくごく少なかった。逆に御免こうむりたい体験のケースばかりでした。*(ジロ)**(激怒)**(青ざめ)*

宿泊先でもお店でもメトロやタクシ-でも食事のときでも単に路上でも仕事先でもそしてCDG空港ないでも。

むかしはそうではそんなに酷くはなかったのに...*(困る)**(汗)*

かつての花の都パリはいずこへ?
*(はてな)**(ハート)**(音符)**(クローバー)*

あれは下弦の虹だった!

2007年09月19日 | 日記
生まれて初めて下弦の虹をしかも二重のを見ました。*(地球)*

夕暮れどきの切れ切れの雲間を滑空しながらアムス空港へ向かっているとき窓の外にくっきりあの虹がでも上下逆さまに下界をバックに輝いておりました。
しかも主虹と副虹の二重でした。
その不思議さにしばし魅入りました。*(驚き)*

下弦の虹へ?向かって飛行するってなんかとても幻想的ですがほんの数十秒の間の出来事でした。
なんか得したような気分です。*(ニヤ)*


遥かなるバルカンの空の下へ-3

2007年09月16日 | 日記
夏の虫が灯かりに引き寄せられるようにホテルの玄関を出て目と鼻の先にある旧市街へ向かいました。

目的は至極単純でこの旅の初日である今日のもっとも重要な用事であるあの夕食を食べることです。

歴史を感じさせるニュールンベルクの街ですが落ち着いたおもむきのある街路にはもう夕闇が漂いだしていた。

そのあまりひろくない街路の両脇に立ち並ぶレストランやホテルの照明が広い石畳の歩道の上にもこぼれ落ちている。
目の粗いこぶし大の直方体の石が並べられた石畳を歩いて行く。
こぼれ落ちる灯かりに浸されてけっこうでこぼこな石畳の歩道はとても穏やかな表情を醸し出している。*(砂時計)*

以前行ったことがあるその食いものやは中央駅表玄関のすぐ左手から始まるコ-ニッヒシュトラーセ通りの入り口近くにある。

潮が満ちてくるように黄昏どきのうす暗さがさらに増してくるのとは反対にその辺りは暖かな感じの照明が眩しいくらいに溢れていた。
そのこぼれ落ちてひろがる灯りへ向こうから現れたり街角へ消え去ったりして観光客が行き交っている。

晩飯時であるからだろうかその一角にはいろんな料理が混じりあったような美味しそうなにおいが漂っていた。それにすぐ反応して空っぽのはずの胃袋が勝手に動き出したようだ。

目当ての食いものやにたどり着き入り口のところに表示されている大きなカラー写真20種類ほどのメニューの中からお目当てのドネケバブ巻き(自分でつけた呼称)と焼きそばを選んでコーラ・ライトとともに店の主人にオーダーした。

上着を脱いで椅子の背もたれにかけて4つしかない店内のテーブルのひとつに腰を下ろして待った。
横の若い姉妹とその両親らしき人たちのにぎやかなおしゃべりの様子を眺めていると主人がほどなく平皿に盛られた二こぶしほどの長さと手首よりすこし太いぐらいのドネケバブ巻きを配膳してくれた。

アルミホイルと小さなティッシュで包まれたほど良い温かさのドネケバブ巻きを両手で優しく握ってまず小麦粉の白い皮がひだになって重なっている一番はじっこのほうから一口目をガブリッとやる。

こんがり焼けた羊肉のスパイシーな肉汁としゃきっとした刻みキャベツやにんじん薄切りトマトと薬味の薄切り玉ねぎのピリッからみがある。
そしてそれらみんなを柔らかく包みこむほのかなにんにく風味のヨーグルトソースとが醸し出す絶妙な味と食感のハーモニーにもう口の中が歓喜で錯乱状態になる。*(ハート3つ)*
ではさらに次の羊肉が入っている部分へ進む。二口目をガブリッと食いちぎって香ばしく焼けた羊肉の小片と添え野菜がいっしょになった歯ごたえ感じつつ口蓋粘膜から鼻腔にかけて駄目押しの旨みの精と独特の食感を味わう。
繰り返しのガブリッの合間にコップにつがれたコーラ・ライトを流し込みつついただくこのドケケバブ巻きのかぶりつきのひとときは悦楽そのものだ。*(グッド)**(ウインク)*

付け合せに焼きそばが別の小皿にもってある。

だがこのドネケバブ巻きの圧倒的な存在感にかくれその焼きそばをたべるタイミングがうまくつかめない。
片や両手で押さえてむしゃぶり噛み付くのに対してもう一方は片手でホークをくねらしてぎこちなく口に運ばなければならないハンディもある。

その前に相手として勝負にならない差があるのだから無理もない。
といっても味はさっぱりしていてソース味よりもやや香辛料が効いた味付けである。これだけたべるのであればなかなかのものである。

無心にたべることに没頭しそれがすべて終わった時, ふと我に返るとドネケバブ巻きをたべる時にはみ出たソースと肉汁で口の周りと両手はべとべとになってしまっていた。

その店の奥にあるトイレで手を洗いペーパーで口の廻りを拭って席に戻った。

勘定の合計9ユーロを支払ってもうすっかり夕闇に包まれた街へ出た。

どこへも行かずまっすぐホテルの部屋に帰り, 乱雑に服を脱ぎ捨てるとそのままベッドの上へひっくり返った。

これがなすべきことを為した男の一日のおわりの情景です。*(ニヤ)*

今回は食べることだけで一杯になってしまいました。 
他に書きたかったことも幾つかあったのですがそれは次回へ回します。

フランクフルト・ヴルスト

2007年09月14日 | 日記
泊りがけでフランクフルトへフランクフルト・ヴルスト(ソーセージ)を食べに行ってきました。
いつものように今回のもまた美味しかったです。
爽やかな秋晴れの好天に恵まれたホールの外に出てベンチに腰掛けてバキッバキッとヴルストを噛み切りたべるのはまた格別に美味しかったです。*(グッド)**(ニヤ)*

ってフランクフルトでIAAというモーターショーがあってそれに行ったチャンスに食べたヴルストの話です。
ショウのオープニングでしたからでしょうかメルケル・ドイツ首相も来場なさっておられました。

ICE高速列車を利用してわざわざ片道約5時間弱の行程を往復していただいたヴルストですからまた格別です。
さっき自宅へ帰り着きまして流石に今日は歩き疲れました。*(いっぷく)*

遥かなるバルカンの空の下へ-2

2007年09月10日 | 日記
じつは昨夜旅の荷造りをしている合間に2カップ半のカルフォルニア産あきたこまちを研いで炊飯器にいれタイマーを今朝7時半にセットしておきました。
その炊き上がったご飯で出かける前におにぎりを5つつくりました。もちろん大きな梅干を入れた奴です。
冷蔵庫に残っていた沢庵も10切れほどに切って小さなケースへ詰めました。
それからやはり昨夜茹でておいたゆで卵も4つアルミホイルに包んでバナナといっしょにプラスチック製の保存ケースへ入れました。

これらは本日の移動中にいただく朝食と昼のお弁当分です。駅弁ならぬ車弁当とでも言いましょうか。
まことに平凡でありきたりですがこの顔ぶれは(持参のおにぎりと沢庵それとゆで卵)が私にはベストです。*(ハート)**(グッド)*

夕食は美味しい別な予定があります。

街道脇にあるカフェテリアやセルフサービスレストランあるいはカフェーで食事をするのは選べる内容も限られおいしいものは期待できません。
しかもこの時期けっこう混雑していて脂っこいものが多くて美味しくないのにそういうところで食事をするのは意外と時間がかかるものなのです。

その車弁当とは別に大量の缶入りと小型ペットボトル入り飲料(緑茶も含む)も買ってあり雑多なスナック菓子とともに車に積み込みます。量が半端ではないので表現が『積み込む』になっております。

旅先では猛暑が予想されるしいざ喉が渇いて適当なものを買い求めようとするとなかなか思ったようにいきません。
たとえ苦労の末それらしきものが買えても当りより外れや大外れのことが普通です。去年のウクライナ方面の旅でもそうしたように飲みなれた安全な飲料をあえて持参するのです。
それでなくてもいろんな予期せぬことに遭遇する旅の途上で気分を害さないためでもあり精神的平穏を保つ工夫ですね。

また日本から見ると不思議に思えるでしょうが欧州にはあの便利で心強い味方になってくれるはずのコンビニ店はどこにもありません。
お腹が空いて喉が渇いてももちろんおにぎりも冷えたペットボトル入り緑茶は買えません。

これがヨーロッパの常識?じゃなかった厳しい現実です。*(ジロ)*

なんか食べ物のことばっかり書いておりますね。*(ニヤ)*

ここオランダの人たちでは考えられないような食べ物に対する執着とそのための労と代価をいとわぬ努力と興味ですが,案外この辺が特に北部欧州人と日本人一般の大きな違いなのかもしれませんね。
生存のためのエネルギーとしての食べ物として生活しているか,あるいは美味しいものを食べることを楽しむことに重きをおきほとんど生き甲斐さえ言えるほどに人生の価値あることとしている日々を送っているかの違いですね。

ああそれからもうひとつ大事なものを忘れてはなりません。

近所の銀行に立ち寄って現金自動支払機からユーロの現金を小額のお札で用意しました。

もちろんクレジットカードは持っていきますが使用はミニマムとします。
予想だにしないトラブルやカードリスクを避けるためにクレジットカードでの支払いや現金引き出しは西欧諸国の外では極力行わないようにしています。
そのための現金持参です。尋ねる国の国境の両替所や街中の銀行で必要に応じてそのつど現地の通貨に両替します。
とは言ってもそれほど大金を持っていくわけではありません。

今住んでいるところに較べれば物価のはるかに安い土地へ旅するのですから。

金曜日のあさ雨がいまにも落ちてきそうな曇り空をフロントウインド-ごしに見上げながらアムステルダム近郊にある自宅を出発しました。

朝のラッシュが終わっているのでまだ交通量はそのものは多いものの片側3車線が一杯でも何とか滞りなく流れている。

オランダの高速道路A2とA12を走りドイツ国境をめざし流れに乗ってユトレヒト-アーネムと南下していく。*(車)**(ダッシュ)*

ほどなくNL(オランダ)-D(ドイツ)国境を徐行しつつも停まらずに通過してオーバーハウゼン-デュッセルドルフ-ケルンと南下するアウトバーンA3にのった。

このA3ルートはドイツのアウトバーンでも老舗的なアウトバーンでおそらくあのヒットラーの時代には敷設されていたものだと思います。

オランダ内は退屈な平地をひたすら走るだけだったが,ドイツへ入りヨーロッパ最大の工業地帯であるルール工業地帯の北の入り口にあるオーバーハウゼンに近づくにしたがって徐々にゆるやかな起伏が現われてきた。
そして工業過密地帯に向かっているのを反映して大型貨物トレーラートラックも含めがぜん交通量が劇的に増えてくる。

案の定快調に150km/hぐらいを保ってしばらく走っていたらオーバーハウゼンに入る前でこの旅初めての交通渋滞へ突入した。*(涙)*

原因は道路工事でしたが,この渋滞が直接の要因で不運にもたった今追突事故を起こしたばかりの前後がつぶれた車3台が路肩に停まっていた。

その工事区間では南下する側の車線は完全に閉鎖中でした。そのため反対側車線へこちら側の2車線を押し込んでいる。
普段は片側2車線幅のアウトバーンが工事中区間に限って双方向合計4車線が押し込まれているのでそれぞれの車線の幅が極単に狭くなってしまっている。

コンクリート防護壁ブロックをつなげた簡易中央分離帯はあるもののそこを制限速度60~80km/hで大型トレーラートラックもいっしょになって走行するのでお互いに横腹部分が接触するのではないかとけっこう緊張させられる。

日本の高速道路では見たことがない方法です。

特にその狭い臨時の追い越し車線を走ってすでに走行車線幅目一杯使って走行中の大型貨物トレーラートラックの横をすり抜けて追い抜く時は自分が運転している車のボディ左右の間隔が狭くなる(左右それぞれ50~25cmぐらいまで狭まる)ので10台に9台はその貨物トラックの後について走っていますね。
私の場合はその10台の内の残りの1台の方でけっこう緊張しつつもその都度追い抜きをかけて前に進み出ます。

一番困るのは大型貨物トレーラートラックを追い抜くときではなくごく普通の乗用車でもふらふらふらついて走行していて追い抜き車線側へも無節操にはみ出して走行する輩です。*(青ざめ)*

そういう車たいてい高齢のお方が運転手であることが多く眼を大きくかっと見開いたまま前方を凝視しつつハンドルを握りつぶすのではないかと心配するほど力んでガチッリとしがみつくような格好で運転なさっている。
そんな悲壮なお姿を追い越しがてらかい間見ることが多いです。

そういう車が最悪で自分一台でも今すぐにでも単独接触事故を引き起こしそうなけはい濃厚の車でもありそれを追い抜く場合です。
そういう場合は慎重にタイミングを見計らって車の横腹を当てられないように一気一瞬で追い抜くようにします。

でもとくに急いでいるわけではないからそんな時はそうしてまで追い抜かなくてもいいのだけどね。
やっぱり地が出ているようです。*(ニヤ)*

その工事区間距離はおよそ5kmでしたがそれがいよいよ終わる地点まで来ると再び元の幅のある走行車線側へ戻ります。
とうぜん混雑が解消されて私の場合は80km/hぐらいのスピードから一気にまた150KM/Hぐらいにスピードアップするのですがこんどは後方から何台もの高性能車達(BMW・MERCEDES・AUDI・VW・VOLVOなど)に少なくとも+30~40km/h以上のスピード差でどんどんぬき去られます。

やっぱりここはもうドイツのアウトバーンなのです。
彼らもやっぱり地が出ているのでしょうかね。*(ウインク)*

その後のA3のアウトバーン上で繰り返し繰り返し酷い交通渋滞に巻き込まれていきました。
オーバーハウゼンを抜けるまでにもう1回,デュセルドルフ近郊とケルン近郊それからワーゼブルク近郊それぞれ1回づつ,フランクフルト近郊ではご丁寧に2回もそしてニュールンベルク手前でもオマケのもう一回と交通渋滞ばっかりでした。

とは言ってもフランクフルト近郊では対抗車線側の渋滞はそれはそれは酷いものでしたからそれと較べればよかったと,いや良くはなかったけれどそれほど酷くはなかったと無理に自分を納得させようとしているような負け惜しみ的な気分でした。

一番の問題はいや不満はやたら時間がかかってもさっぱり走行距離が伸びないことです。
早く目的地についてあの美味しいドネケバブ巻きを頬張りたいのに。*(いっぷく)*

A3アウトバーンもデュッセルドルフ近郊からは土地の起伏がさらに深くなって走りながらみえる辺りの風景もまた典型的ドイツ中部地方に見られる連続する丘陵に緑濃い耕作地が広がっています。

その起伏の盆地のところや中腹にとんがった教会の尖塔を中心に赤茶色の屋根が集まった小さな街まちが抱かれるように散在して見えてきます。
なかなかドイツの地方的な風情も次々に現われるそういう風景はきれいでもありけして見飽きません。

これで青空が高くひろがるよい天気だったらもっと素晴らしいんですが,今日はどこまで行ってもあいにく時折小雨もぱらつくまだらな雨雲が垂れ込めるような暗い空が続いておりました。*(曇)**(雨)*

それでも目的地のニュールンベルクの街にはまだ夕闇につつまれる前にたどり着くことができました。

探すのにすこし手間取りましたが,来る途中携帯電話で予約を入れておいた中央駅近くのホテル・アイビス・ケーニングストーへ無事チェックインできました。*(いっぷく)*

幸運にも車をそのホテルの地下駐車場へ入れることができました。
これで車盗難被害の心配はなくなり安心です。

8月10日(金)夕方小雨のぱらつく肌寒いくらいのニュールンベルクの街ゆく人々はみんなしっかりと厚手の上着とかサマーセーターなどを着込んでいました。
私も念のため荷物に入れておいた防水ジャケットを引っ張り出しては羽織ることにしました。
運転疲れもなんの部屋へ荷物を放り込むとさっそく観光客で賑わう中心街へあの美味しい夕食を食べに出かけていきました。*(カレー)**(ハート目)*

ドネケバブ巻きがあるということは,ここにもガストアルバーターさんがけっこう住んでおられるということの片燐でしょうか。

ドイツも南下するにしたがってさらに住んでいる人たちが多様になってきます。

次回はオーストリーを通っていよいよバルカン半島へ入っていきます。