navikuma のブログ 陽炎のようにゆらめく景色のなかを走行中です。

ユーラシア大陸の端っこからのたわごとです。

ある発明家のこと

2010年10月31日 | 日記
今日ある知人の告別式に参列してきました。
満79歳でした。
この国の一発明家といえる人です。

その方との出会いは仕事上の付き合いからはじまったのですが、やがて個人的な心情の域まで入り込んだ付き合いになっていました。
遡る事24年前からのことです。
業界うちでは歴史のある一ページを記する成功をおさめ特許も収得しました。
ただし商業的にはその姿影もなく、その他数多の例に漏れずいろんな要因が絡まって残念ながらそののちも陽の目を観ることはありませんでした。

さてその知人のことですが、ある種の能力が突出している人で、疑問あるいはある仮説を実証するためににほんとうに全身全霊をかけて100%いや200%の集中をする人でした。
そして、そういう例に漏れず質素な暮らしをしている人でした。
傍目には、”何やらけったいなことをしているらしい”ぐらいにしか見えないものでしたが...

長い試行錯誤の後、目指す事がほぼ形が見えはじめました。そこ頃のことです。

そのけったいに見えることを説明できそうなその業界内の人と話をするのですが、ほとんどの人は”彼が何を云おうとしているのかとんと解らない。”という状態でした。
当時の上司から”おまえあの人と一度話してみてくれないか?”と云われある日さる所でその人とはじめて出会ったのでした。

たしかによくわかる人でもまあまあわかる人でもありませんでした。
それ以前に普通人の神経ではその人の話とその内容のあまりの難解さに翻弄され癖壁してくるが落ちといった按配でした。

でも、しかし、なのでした。
それでも粘り強く真摯にその人の話を聞くうちに、一見錯綜・混沌とした中にたしかに何か光るものがあると実感しました。
道端に落ちているただの小石だけに見える中から薄汚れたただの小石のようにみえるダイヤを見つけ出したようにも解釈できる発明内容でした。
さらにその発明の本質は当時の測定方法ではその違いを数値に表し難い・証明し難いものでしたから。

さて、前述したようにその方の発明は特許は収得したのですが商業的には成功しませんでした。
でもほんのひとときでも世界チャンピンという特殊な世界で輝きを放つことができたことは幸運だったと思っています。

世間には陽の目を見ることがないあるいはいろんな理由で葬り去られたすぐれた発明や重要発明・発見が無数にあるようです。*(汗)**(驚き)*
たとえば、ガンの特効薬とかフリーエネルギーあるいは不老長寿の薬とか!?

他界したあの人はおそらく向こうの世界では何の気兼ねなく発明三昧をなさるつもりなのではと、ちと羨ましい気がしています。
*(グッド)**(びっくり1)**(びっくり2)**(ニヤ)*


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