創造的深化

より納得のできる未来を、考えてみるには・・・

宗教解読の方法

2015-12-02 14:14:30 | 宗教
宗教の解読
 宗教を解読するとは、宗教性としての精神内容から入り、それを内在的に宗教ごとに構造や特性を含めて宗教の普遍性を抽出することを意味している。類人猿の時代から現代にいたるまで宗教心の内的理解と宗教性の経路を修行をも含めて理解する。こうして宗教哲学研究はヨーロッパを含めて世界的にはかなり進んでいる。
 現代の世界の宗教学や宗教哲学をこうした方法で解剖し、さらに人間の普遍的な宗教性を解明する端緒をつかむことは、日本という領域を超えて精神内容の構造にメスを入れることができるだろうと思う。それを実行している人物もいる。

支配共同体と共同幻想のアジア性

2015-12-02 12:52:18 | 共同幻想
支配共同体と共同幻想のアジア性
「アジア的な国家では共同幻想が「共同体幻想」に近いところで成立しているのが特徴です。」
 この前段で、アジア的という歴史概念では、国家は「支配の共同体」という概念に近似のところで成立すると思われる、という記述がある。また、個人幻想とも対幻想とも違う位相で共同幻想が生じたとき、それを国家の成立としています。
 ここでまず戸惑うのは、共同幻想と共同体幻想を区別している点だ。それは支配の共同体と共同体幻想が等価の意味で使われ、多様な共同幻想の中で国家に行きついたところの共同体と国家の起源を解き明かすことに視点があるからだといえる。これ以前の母系制社会における宗教的なカリスマ性としての巫女と託宣による宗教的支配の構造が、兄弟姉妹の支配形態の分離で、現実の権力を兄弟が担い、姉妹は宗教を担うことで共同幻想の形態が変化してしまう。そこで、はじめて共同幻想に「支配の共同体」と国家の成立がアジア的な特性として現れてきたと解釈できると思われる。