箱根ロープウェイ
全線架け替え工事終了
営業運転再開
小田急グループの箱根ロープウェイ(神奈川県箱根町)の全線架け替え工事が終了し、1日から全区間で営業運転を再開した。輸送力は旧型に比べて1・5倍にアップしたほか、風に強く悪天候時の運休を従来の半分程度に抑制。よりスムーズに箱根観光を楽しむ輸送手段になりそうだ。
ゴンドラ・駅バリアフリーに
架け香え工事は総工費約70億円を投じ、2000年(平成12年)12月から鉄塔の解体・新設やゴンドラの更新、駅舎の改修などを実施。第1期区間(早雲山-大涌谷)は2002年6月から新型ロープウェイで営業を再開し、昨年4月からは第2期区間(大涌谷-桃源台)で工事を進めていた。
新型ロープウェイは、2本のロープにぶら下がったゴンドラが循環する複式単線自動循環式で、スイス製のゴンドラ(定員18人)を全線に50台設置。各駅で1分間隔の運行となり、輸送力は1時間当たり975人から1440人へ48%増の強化となる。
所要時間も、架け替え前と比べ早雲山-大涌谷間で1分短縮の約8分、大涌谷-桃源台間で5分短縮の約15分と速達化を実現した。
風圧にも強いため運休基準となる風速を毎秒20㍍から30㍍へ引き下げ、従来は年間30日程度あった運休日を半分の15日程度に抑えられそうだという。また、ゴンドラをはじめ、芦ノ湖の海賊船との乗り換え拠点となる桃源台ターミナルなど各駅舎もバリアフリー対応になっており、車いすでも利用できる。
運行会社の箱根ロープウェイは、架け替え後の年間送客数をこれまでより5万人多い155万人を目指している。運賃は全区間往復の場合、大人2340円、子ども1170円。
ロープウェーはスリルがあって、あのちょっと揺れる感じがいいんだけど、やっぱり揺れない方が普通の人にはいいですよね。速達性も大事だけど、車窓からの眺めがロープウェーの場合は重要なポイントですから、そこの部分も大事にしてもらいたいような気がします。