フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

VOR航法でB727-100を関西から成田まで

2016-09-23 08:56:06 | 日記

今日はFlyJsimのB727-100で関西から成田までVOR航法で飛んでみます。

子供の頃、この飛行機に乗った記憶があります。地上では胴体後方の床が軍の輸送機のように下に降りて出入り口になり、ここから乗り降りした記憶があります。

現在のようにRNAVで飛ぶ前は航路はもちろん、SIDもSTARもVORを使って飛んでいました。これが慣れないと大変で、特にSIDやSTARはめまぐるしく針路が変わりますから、それに先んじてVORの周波数や方位を変えなければならず、事前に頭の中で段取りしておかないと全然追いつかなくなります。

そもそも地図が操縦席の正面に表示されませんから、機体と地上の位置関係は全部自分の頭でイメージするしかありません。

これが今回飛んだルートです。前半の地図が消えてしまっていますが、関西空港のRWY06Rを離陸してTOMOH1デパーチャーでTOMOHに行き、串本トランジションで串本VORへ。そこから大島VORに直行し、さらに成田空港への入り口になるBINKSに直行。BINKSBアライバルとILS進入でRWY34Rへ。一回ゴーアラウンドして東に飛んで成田VOR20マイルのところで旋回。再びRWY34Rの進入に戻って着陸というルートです。

これがフライトプランです。

 

久しぶりに丸いメーターとにらめっこしながら慌ただしく飛んでみました。

まず初めにチャートをよく読んで頭の中で段取りをしないとなりません。関西のRWY06Rの方位は058度です。ですからヘディングバグは058です。離陸後は関西VORの052ラディアルで飛びます。したがってまずNAV1に関西VORの周波数111.8をセットし、VOR1の方位を058に合わせておきます。離陸後は左にやや旋回してこのコースに乗ります。そして関西VORから3.5マイルのところを左旋回とあります。3.5マイルを通過してから左旋回というわけではなく、その手前からリードを取って旋回します。旋回後は神戸VORの166ラディアルに乗って神戸VORから4.6マイルのところまで行きます。したがってNAV1のもうひとつの周波数の窓には神戸VORの111.25を入れておきます。そして旋回が始まったらVOR1の方位を166にさっと合わせます。

次は神戸VORから4.6マイルのところから左旋回して、八尾VORの269ラジアルに乗ります。しかしこのレグは非常に距離が短く、すぐにまた神戸VORの215ラディアルに向けて左旋回します。したがってここはVOR1をいちいち動かしていると神戸VORの215ラディアルに旋回するところが遅れて西側にはみ出してしまいそうです。したがってここは八尾VORの周波数をNAV2に合わせ、右席のVOR2の方位を269にしておきます。このレグに向けて旋回を始めたら右席のVOR2を見ながら八尾VORの269ラジアルに乗り、VOR1のほうは周波数はそのままですぐに方位を215に変えておきます。すると旋回後すぐにVOR1の指示器の針が動いてきますから、それに会合させます。するとスムーズに神戸VORの215ラディアルに乗れます。ここまでがひと汗かきそうです。高度制限が途中にありますが、B727-100はスポーツカーのように敏速に上昇していきますから、この制限は軽くクリアーできます。

神戸VORの215ラディアルに乗ったらそのまま進んで、神戸VORから23.7マイルの位置がTOMOHです。

続いてここから串本トランジションです。引き続き同じ針路を神戸VORから40.7マイルのところまで飛び、左に旋回して、今度は徳島VORの124ラディアルに乗り、GOBOHまで行きます。GOBOHは徳島VORから28マイルです。この左旋回してからGOBOHまでの距離もわずかです。したがってここもNAV2に徳島VORを入れて、VOR2に124度を設定しておきます。そして右席を見てこの針路に近づいてきたら左旋回し、徳島VORの124ラディアルに乗ってGOBOHに向かうことにします。

この間にNAV1は串本VORの周波数に切り替え、VOR指示器はGOBOHから串本までの136ラディアルに変えてえおきます。そして串本からの距離が44.2マイルになったらGOBOHですからこのルートに会合して串本に向かいます。ここまでの高度制限も当機なら何ら問題はありません。

串本から大島までは洋上を長く飛びます。串本では大島のVORを有効に受信できません。上のフライトプランを見ると串本から73度の方位に飛びます。したがって串本でVOR1を073ラディアルにして、これに沿って大島の方へ飛びます。やがて大島VORを受信し、串本と大島の間の距離の中間地点でVOR1の周波数を大島に切り替えます。ここでフライトプランを見ると串本と大島の間、降下開始地点(TOD)で方位が073度から075度に変わっています。ですから大島VORには075ラディアルで到着することになります。

引き続きフライトプランを見ると大島VORからはラディアル073で飛び、71マイル飛んだところがBINKSです。下の写真が成田のBINKSBアライバルのチャートです。BINKSからは方位007度で出発します。そして成田VORのラディアル337に会合してTEMISに向かいます。ここの高度が最低5000フィート。ですからBINKSを出たらNAV1を成田VORの周波数に切り替え、VOR1の方位を337にしておきます。

そしてこれがILS Z 34Rの進入チャートです。ILS周波数をNAV1のもうひとつの周波数に合わせておいて、TEMISに来たらILS周波数に切り替えます。方位は引き続き337度。そのままILに乗ってLAPISから降下を始めて着陸に向かいます。ミニマムは400フィート。

ゴーアラウンドは滑走路端から右旋回して、成田VORのラディアル096に乗ります。ですからゴーアラウンドしたらNAV1の周波数をまた成田VORに戻し、VOR1の方位を096にしておきます。滑走路端から右旋回して一度行き過ぎますが戻ってこの方位に会合。そのまま34.8マイル先のABBOTで右旋回の待機。高度は4000フィート。しかしこれはちょっと遠すぎるので、成田VORから20マイルのところで右旋回待機し、旋回経路をぐるっと一回りしたら成田VOR20マイルの円弧をTEMISに戻り、再び同じコースで進入、着陸します。

 

夜間飛行にします。これは赤色の室内灯をつけたところです。当機には白色と赤色の室内灯があります。赤色もいい雰囲気です。

これが航空機関士席です。

夜の関西空港です。

ボーディングブリッジは、パーキングブレーキをかけると接続され、外すと離れます。

今日のウエイトと離陸速度、トリムです。

INSは参考のためにポイントを入力しておきます。フライトプランにあるRJBBが0番、TOMOHが1番、GOBOHが2番、串本VORが3番、降下開始地点が4番、大島VORが5番、BINKSが6番、TEMISが7番、RJAAが8番とします。途中でVOR/DMEと位置を比較して飛びました。ほぼピッタリです。

離陸トリムを合わせます。

最初のコースのNAVとVOR1を合わせます。関西VORの052ラディアルです。ヘディングのバグは滑走路の方位058です。

NAV2には八尾VORの周波数を入れ、VOR2には269ラディアルを入れておきます。

気象レーダーのテストです。

NAV1には関西VORの111.80と神戸VORの111.25を入れておき、関西を選択。NAV2には八尾VORの114.60を入れてこれを選択。

オートパイロットも初期状態にセット。

では出発です。ウインドウヒートをオン。

APUをスタート。

エンジンの始動に向けて各燃料タンクのポンプひとつを稼働。

APU発電機の電圧と周波数をチェック

故障はない設定にしておきます。地上の支援を全部切り離し。

パーキングブレーキを解除してプッシュバックを開始。

Autoでプッシュバックする時、制御盤にShow Ghostという項目があります。これを選ぶと下の写真のようにどの位置に飛行機が移動するかが表示されます。これは便利です。右を向くか左を向くかは、操縦席に座って右手側から左手側かという意味で、この写真のように機体を前方から見たときの左右とは反対になります。

当機ではプッシュバック中でもエンジン始動が可能です。

油圧をオン。

ブレーキ圧力も正常。

3番エンジンを始動中です。順調です。

エンジンを始動しました。油圧Aの圧力が低いですが、エンジンの推力を上げると油圧が上がってきます。

では地上走行を始めます。

RWY06Rまでだいぶ地上を走ります。

改めて無線の設定を確かめておきます。

離陸しました。あまりにも忙しくて写真を撮る暇がありません。先ほどの手順どおりに飛んで、現在、神戸VORの215ラディアルに乗って神戸VORから5マイルのところ。ここからしばらく直進しますからほっとしているところです。

さてこのあとGOBOHに向けて左旋回するところ、ちょっとほかのことに気を取られている間にあっという間に旋回が遅れて下の写真のように大きくはみ出してしまいました。本当に一瞬タイミングが遅れるとすぐこうなります。

巡航に達した時の客室高度です。巡航高度FL290。機体内外の圧力差は7.6、客室高度は3000フィートです。標高1000メートル、箱根の芦ノ湖ぐらいです。

串本から大島に変針する時もちょっともたついてはみ出してしまいました。その後大島に向かって飛び、途中でVORを串本から大島に変更しました。自動操縦のVOR航法には結構誤差があって、変更地点で針路がずれています。

その後は先の紹介したとおりに飛び、ゴーアラウンドして自動操縦を入れるまで結構トリムの調整が大変でコースがふらついてしまいました。そしてこれが最後に着陸したところです。今回はオートブレーキを解除して、B727の操縦席の正面にある赤い大きなハンドルを動かして空気ブレーキで止めてみました。ハンドルが右一杯に倒れています。これが実によく効くブレーキで、あっという間に減速して停止しました。

これがアライバル、進入、ゴーアラウンド、待機、再進入、着陸の様子です。待機から進入コースへの再会合まではVOR1に方位を表示し、ヘディングモードでヘディングを動かしながら飛ばしました。

というわけでVOR航法でB727-100を飛ばしてみました。久しぶりに頭の体操をした感じです。

(おわり)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿