フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

X-PlaneでJARDesignのエアバスA330-243を飛ばす(3/4)

2016-09-06 23:30:17 | 日記

続いてECAMのボタンでCLRを押し、RCLを押します。新たなメッセージが出てくるかどうか確かめます。

何も出てきません。順調です。

エアバスのスロットルですが、ボーイングと違って自動では動きません。離陸時にはTOGA、あるいはフレックス気温を設定した場合にはFLEXまで一気に進めます。そしてエンジンが一発止まった時には最大連続推力のMCTまで戻します。そうでなければCLまで戻します。エアバスではMCTあるいはCLの状態にスロットルレバーを置いておくと、マネージドモードで推力は全部コンピュータが制御してくれます。通常はスロットルはこのままの位置で飛行し、接地間際にアイドルまで戻すだけです。手動でスロットルを動かす時にはCLとアイドルの間で動かします。

もし飛行中に改めてTOGAにスロットルを進めるとゴーアラウンドの推力が設定されます。また危険なくらいに速度が下がった時もエアバスではアルファフロアーといって自動的にTOGA推力が設定されます。これはシミュレーターでもよくあるかもしれませんが、ふらふら飛んでいるといきなりゴーアラウンドの推力になります。その時はまずスロットルをTOGAまで進めて、FCUにあるオートスロットルのボタンを押してオートスロットルを解除して、それからスロットルをCLまで戻します。逆噴射はスロットルの前にある小さなレバーを手前に引きます。ボーイングのように2段階ではなく、1段階で逆噴射になります。

エンジンマスタースイッチがオフで、スタートスイッチもノーマルです。

これがスピードブレーキです。通常はリタード、畳んだ状態で一番前にレバーが出ています。

しかし離着陸時にはこれをARMにします。離陸時のリジェクトと着陸時に対応するためです。ボーイングの場合はスピードブレーキのARMはレバーを少し引くのですが、エアバスはちょっと持ち上げて前に押すのです。しかしそれをこのソフトではどうやるか。X-Planeのコマンドを設定しないとなりません。

X-Planeのキーコマンドの設定で、flight_controls/speed_brakes_down_one と flight_controls/speed_brakes_up_one を任意のキーボードに割り当てます。ここではCTRL S と CTRL A に割り当てています。

これがその割り当ての画面です。

スピードブレーキをARMするにはここでは CTRL A を押してアップにします。するとこんな感じです。ARMを解除するには CTRL S でダウンにします。

パーキングブレーキがオンであることを確かめます。

フラップ(正確にはスラット/フラップ)はゼロ。フラップはボーイングのように角度で言うのではなくて、ポジションゼロ、1、2、3、フルといいます。

ペデスタルにあるトランスポンダの設定です。数字はつまみを合わせて設定します。左上はトランスポンダのスイッチで、通常はAUTOにしておきます。最近は地上でもトランスポンダを使うことが多くなっています。その次は装置の1番か2番か、任意に合わせます。3番目は高度の情報を管制に送り返すかどうかで、オンにしておきます。右側は衝突防止装置(TCAS)です。地上ではスタンバイ、その下はどの範囲の飛行機を対象にしますかということでALLにしておきます。

前面にある文字通信の装置はこのソフトでは動きません。

ラダートリムは離着陸時はゼロになっていなければなりません。

ではそろそろ出発です。ビーコン灯をオン。APUを起動します。上下両方のスイッチを押してオンにします。

ECAMにAPUのページが自動的に出てきます。左側が発電機、右側が圧搾空気。XXとなっているときはまだ使えません。もう少し待ちます。

発電機のXXが消えました。これで電源がAPUに切り替わります。

紛らわしいのですが、電源パネルでAPU GENのランプが消えています。これでオンの状態です。外部電源の2つのボタンを押してこちらをオフにします。オフにするとAVAILという表示に戻ります。

外部電源がオフになったところです。外部電源はオフにしてから外さないと壊れます。

グランドハンドリングで、すべての車両を離すという指示をします。

するとこうしてすべて離れ、ドアは自動的に閉じられ、オートマチックになります。

さらに地上支援車を全部隠すというコマンドを指示します。すると全部消えます。

ではビフォースタートチェックリストを実施します。このソフトでは左席の左側に自動的にチェックリストが出てきます。しかも速度や燃料、気圧などの数字も自動的に書き込まれています。なかなか便利です。

続いてプッシュバックです。インターホンを使いますので、左席のペデスタルにあるオーディオパネルのINTの送信ボタンを押します。

ECAMでドアがすべて閉まってオートマチックになっていることを確かめます。

ステイタスにメッセージなし。クリアー、リコールでも何もなし。

APUの圧搾空気も使えるようになっています。エンジンはまだかかっていません。プッシュバック中にかけることもできますが、ここではまずプッシュバックして、それからかけます。

A330のプラグインからトラクターを呼び出します。すると2つの指示画面が出てきて、トラクターが機体前方に取りつけられます。

トラクターが機体についたところです。

まず操縦席からPlease confirm clearと下に言います。メッセージをクリックします。

クリアーになると次にブレーキを解除せよと言ってきます。このメッセージが聞こえたらパーキングブレーキを解除して、それからこのメッセージをクリックして、解除したと下に伝えます。このソフト、スペルがまちがっていますね。release を realisedとしています。

すると少しづつ動き出しますが、左の指示板の下向きの矢印を押します。これを押すと本格的なプッシュバックになります。

続いて旋回する方向の矢印をクリックします。

旋回を止めるには真ん中のマルをクリックします。すると旋回が止まり、まっすぐバックする状態になります。

ここでさらに真ん中をクリックするとバックも止まります。プッシュバック完了です。地上からブレーキをセットせよと言ってきますからパーキングっブレーキをセットして、メッセージをクリックします。

するとプッシュバック終了ですと言ってトラクターは去っていきます。

トラクターが去っていきます。

ではエンジンを始動します。左右の翼にある燃料タンクのポンプをオンにします。これは給油が終わった時点でオンにしておくべきでした。

そしてAPU BLEED をオンにします。すると自動的にPACKSがオフになります。

エンジンスターターを右側のスタートにして、エンジンマスタースイッチをオン。1番エンジンからかけていきます。

同じように2番エンジンもかけます。ECAMの画面でエンジン計器の表示を確かめます。

スターターをノーマルに戻しておきます。

APU BLEED をオフにします。するとPACKSがオンに戻ります。

APUを切ります。上側のスイッチを押すと切れます。

圧搾空気の状況を確かめます。

与圧の状況を確かめます。着陸地の高度が正しくオートで設定されています。

交流電源も正常です。

直流電源も正常です。

与圧も3系統ともに正常に動いています。

APUは止まりました。

空調も正常に動いています。温度は21度の設定です。寒そうですね。

車輪です。先ほどの画面とブレーキの温度を比べるとやや上昇しているのがわかります。プッシュバックの際にブレーキをかけるので温度が上がりました。

続いてフライトコントロールのチェックをします。ピッチ、ロール、ヨーをチェックします。離陸トリムは3.8アップです。

クリアー、リコールで何も出てきません。

フラップを離陸フラップ、1にします。

スピードブレーキはARMに。

そしてエアバスでは離陸時にオートブレーキをMAXに設定します。

ここでECAMの離陸コンフィギュレーションのチェックボタンを押します。

マスター警告灯が点灯します。押して消します。

ECAMにノーマルと出ます。OKです。

ではパーキングブレーキを解除。

地上走行を開始します。

離陸滑走路32Rに向かいます。

離陸滑走路の手前まで来ました。一旦停止します。

客室に離陸を知らせます。

着陸灯をオン、ストロボ灯をオン、衝突防止装置をTA/RAに。そしてビフォー・テイクオフチェックリストを実行します。

エンジンおよび他の計器も正常です。

滑走路に正対しました。

では離陸します。

経過時間計をオン。

ではスロットルをFLXの位置まで進めます。PFDの上側一番左にそれが示されます。エアバスでは離陸とゴーアラウンドの時にSRSという機能が働きます。これは安全な離陸、ゴーアラウンドをフライトディレクターを使って支援する機能で、フライトディレクターの指示に従ってサイドスティックを動かしていきます。横方向の指示はRWYとなっています。滑走路の情報がコンピュータから入力されています。一番右はオートパイロット、フライトディレクター、オートスロットルの状況です。オートスロットルはボタンを押さなくても自動的にオンになります。現在、左右のフライトディレクターがオンになっています。オートパイロット、オートスロットルはまだ入っていません。

離陸推力が設定されています。

スロットルはFLEXの位置まで来ています。

順調に加速していきます。V1の128ノットが青い字で出ています。離陸はV2+10ノットの147ノットで、マジェンタの字で出ています。この速度がマネージドモードで維持されて離陸していきます。

離陸しました。後ろにツールーズの街が見えます。

マネージドモードで離陸上昇していきます。SRSがまだ働いています。フライトディレクターの指示どおりにサイドスティックを動かします。速度はV2+10ノットです。

ではオートパイロットを入れます。地上400フィートから作動します。オートスロットルは自動的にオンになります。

上昇モードに入りました。左上にレバーをクライムにせよとあります。スロットルをCLに戻します。いろいろ表示が出ていますが、まだSRSは動いています。横方向の操縦はNAVになっています。MCDUで入力したルートを飛びます。右上でオートパイロット1がオンになっていることがわかります。青空の部分の両脇にある2本線はバンクアングルリミットといって、これ以上機体を傾けてはいけないという指標。実際にはこれ以上傾けようとしてもノーマルな状態では強制的に傾きが戻されてしまいます。2つに分かれた三角の上の方はスカイポインターといって機体の傾きを示す指標、その下の土台のようなものはサイドスリップインデックスといって、ラダーを踏んだ時や片方のエンジンが止まった時に起きるヨコ方向の滑りを示します。もし片方のエンジンが止まったりするとここが青色になるので、ラダーを踏んでこれが中央に来るように操作します。これをベータターゲットといいます。

一番下の黄色い縦棒は機のヘディングを示し、左側の速度テープに見えるSは最小スラット引き込み速度といって、フラップ1で離陸した時にはここまで速度が上がったらフラップをゼロに戻してよいという意味です。また進入時には、フラップ1でマネージドモードで飛んでいるとここまで速度が下がってきます。

速度テープの左下の部分ですが、速度が低くなる時の警告が3段階に分かれています。最初の中抜きの黄色い四角ですが、四角の一番上の部分がVLSといって、自動操縦で飛ぶことができる最低の速度です。この速度なら安全に飛ぶことができます。さらにその下の黄色い四角の一番上の部分はアルファ・プロテクション速度といって、ここまで速度が落ちると強制的にコンピュータが失速を避けるための操作に入ります。強制的な機首下げやゴーアラウンド推力の設定が行われます。そして赤い四角の一番上の部分はアフファ・マキシマム速度といって、サイドスティックを目いっぱい引いて迎え角を最大にして最も速度を下げたときに飛ぶことができる速度です。シミュレーターで試してみると興味深いものがあります。

スロットルをCLまで戻しました。まだSRSは動いています。オートスロットルが自動的にオンになりました。下の緑色のひし形は、実際に飛行機が飛んでいる方位を表します。上の写真の黄色い棒がヘディング、下の写真の緑のひし形が飛んでいる方位です。この差が大きいほど横風の影響が大きいということです。

SRSが終了して離陸フェーズからクライムフェーズになりました。やがて左側に緑色の丸が見えてきます。これがグリーンドット速度といわれるもので、現在の飛行機の状態で最適な速度を示すものです。フラップがゼロの時に表示されます。現在のように順調に上昇しているときはあまり関係ないですが、エンジンが一発不作動になったとか、できるだけ長く飛ばなければならないとか、旋回待機をしなければならない時にはこの速度を目標にします。

そして機はコンピュータが指示した250ノットに向かって加速していきます。

ブレーキは既に十分冷えています。タクシー中にもこのページを見ていると大きくブレーキの温度が上がっていることがあります。

ツールーズ近郊を上昇していきます。

右手にツールーズの空港と街が見えます。

QNHから標準気圧に切り替える高度は国や空域によって違います。ここでは7000フィートです。

ではアフターテイクオフ・クライムチェックリストを実施します。

高度を30000まで上げてボタンを左クリックして押します。

スピードブレーキのARMを解除します。

10000フィートを超えて加速上昇中です。

着陸灯をオフ。

シートベルトサインをオフ。

離陸後7分、チューリッヒ到着予定は15時44分になっています。ただし、このソフトでは時間の計算に風のデータが読み込めません。ですからあくまでも参考です。

パーフォーマンスのページです。順調です。

クライムフェーズです。FL300まで上昇します。最適高度がFL385とあります。そこでこれからFL370まで上昇してみます。

高度を37000にします。数字を合わせてボタンを左クリックで押します。

MCDUのほうもFL370に直します。

到着時刻は7分ほど伸びました。

南フランスの丘陵地帯を飛びます。

到着時刻が4分早くなりました。

ではここで直行機能を使います。MCDUのDIRボタンを押すとこんなページが出てきます。一番上にマニュアルで入力することもできますが、この先のルートであればこのように順に並んで出てきます。そこでLTPまで直行することにします。LTPを選びます。ボーイングではLEGSの先頭に直行ポイントを入力しますが、エアバスではこのように設定します。

するとLTPへの直行がセットできました。

機の進路もそれに合わせて変わります。

燃料タンクですが、翼端のタンクから中央のタンクに燃料が順次送り込まれています。

そのことがECAMにも出ています。外側のタンクから転送が行われていますと。

MCDUのFUELのページです。到着地の残燃料予定は9.49トンです。

次第に山の高度が上がっていきます。

モンペリエの北側をリヨンのほうへ飛んでいます。

FL370を順調に飛んでいます。NDに見えるマジェンタのひげですが、VNAVの速度制限です。はて、ここに何か制限があったか・・・。

クルーズモードです。順調に飛んでいます。

エンジン計器も正常です。EPRの針が振れていますが、これはバグという感じです。

スロットルはCLに置いたままです。

セレクトモードにしてみます。ボタンを右クリックして引きます。すると現在の方位でセレクトモードに入ります。これでつまみを動かして方位を変えることができます。つまみを押すとマネージドモードに戻ります。

速度もセレクトモードにしてみます。現在マッハ0.79で飛んでいます。押してマネージドモードに戻しておきます。

順調に飛んでいます。横風が60ノットほどあります。LTPまで41マイル。

(つづく)


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