フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

X-Plane10のDC-6Bでサンフランシスコからホノルルまで

2016-10-16 21:19:10 | 日記

今日はX-PlaneのDC-6Bでサンフランシスコからホノルルまでの洋上飛行をします。

この間はフライトプランのルートで2184マイル、しかも今日は平均の向かい風41ノットで、このソフトのコンフィギュレーションでは限界への挑戦。実際には増設燃料タンクを積んだ機体で飛んでいたのでしょうが、今日はオリジナルの機体で、乗客と貨物はゼロで本当に飛べるかどうか飛んでみます。

最後に結果が出ていますが、残り30分の燃料で無事、ホノルルに到着しました。

PMDGのDC-6はPFPXのプロファイルも附属でついています。ですから、PFPXでフライトプランを作ることができます。

飛行計画では30分の予備燃料を入れたプランで必要な燃料が燃料タンクの容量を1.4トンオーバー。飛行時間は9時間51分の予定で、サンフランシスコからホノルルまで飛ぶ燃料が9.166トン。すでにこの段階でタンクの容量を120キロオーバーしています。ですからこれでは「飛べない」ということになるわけですが、今日は乗客も貨物も積まずに試しに飛んでみます。上空で上手に飛べば飛びきれるのではないでしょうか。

先述のように平均の風は向かい風が41ノット。巡航高度は18000フィート。出力の設定は1000馬力。

風を考慮して燃料を最小にするルートを選択しました。ETP1とあるところが両空港の間の等時間点です。この計算はETOPSの設定をしないと出てこないので、フェイクでETOPS360分を設定して計算しました。

ちなみに当機は4発で、1発不作動でのゴーアラウンドについてマニュアルは、大して影響がないと書いてあります。昔、記録映画で上空で3発フェザーにして1発で飛んでいるのを見たことがあります。すごいパワーです。しかしレシプロエンジンですから現代のジェットエンジンと比べて信頼性は低く、メンテナンスも大変だったでしょう。そこでちょっと上空でエンジンをフェザーにしてみました。高度4500フィート。

まず3番と4番のエンジンをフェザーに。速度は落ちますが高度は下がりません。

3、4番エンジンがフェザーになって、やや傾いて飛んでいます。

続いて2番エンジンもフェザーに。さらに速度が下がりますが、高度は下がりません!

エンジン1発で巡航しています!

フライトプランです。風は前半が西風で向かい風、後半が追い風になります。ナビゲーションはGNS430を使います。

今日の天気ですが、サンフランシスコ、ホノルル共に良好です。ただし、ホノルルは遅くなると突風が吹きます。

今日は巡航のところから記事を始めます。パンナムの塗り分けです。

太平洋をハワイに向けて飛んでいます。

GNS430でナビゲーションをしています。IASが190ノットぐらいでTASは気温や気圧高度で計算すると230ノットぐらい、対地速度は下にあるように214ノット。向かい風です。TASの計算や単位の変換はSportyのE6Bというアプリを使うと便利です。もちろん今の飛行機では自動的に計算値が表示されますが。

巡航の設定はAIパイロットがやってくれますが、それでは出力が高すぎて燃料がホノルルまでもちません。ですからマニュアルで設定します。当機では出力を馬力で言っていて、1000馬力の設定とか1200馬力の設定とかいう形でパラメータを合わせていきます。PFPXのフライトプランでは馬力を選んで計算することができるようになっていて、上の計算は1000馬力で行いました。下の表はマニュアルにある1000馬力の設定で、キャブレーターの温度に対応するマニフォルドプレッシャー、プロペラ回転数、BMEP、そしてエンジンの流量があります。

18000フィートの巡航で温度は-30度。すると27.0インチで2200RPM、129PSIで燃料の流量が463リットル/hour。

こちらは外気温と高度から速度を割り出す表。ただし1000馬力の数値はありません。外気温が‐23度ぐらい。一番軽い状態ですから、1100馬力でIASが189ノット。

さて、実際にどう合わせるかですが、すべての数値が一致するということはなくて、今回は燃料の流量を合わせました。3、4番エンジンのほうが1、2番エンジンより流量が多いのですが、だいたい460リッター/hourぐらいにして、あとはプロペラの回転数を2200RPMに。この状態でマニフォルドは30インチ強。BMEPは116PSIです。

これでIASが187ノットぐらい。計算されるTASが230ノットぐらいです。遅すぎると時間がかかり過ぎてかえって燃料を多く消費します。今日はこれで巡航します。

8つの燃料タンクの燃料計です。上側が代替タンク、下側がメインタンク。離陸から巡航高度到達まではメインタンクを使います。4つのメインタンクからそれぞれのエンジンに燃料を供給。巡航が始まったらすべてのエンジンを代替タンクに切り替えます。これはすでに代替タンクに切り替えられて、代替タンクの燃料が少しづつ減っている状況です。代替タンクは2、3番タンクの量が少なく、最初にこの2つのタンクが空になります。

順調に飛行しています。

燃料タンクの使い方がマニュアルに出ています。離陸から巡航開始までがすべてメインタンク。上昇開始から20分経ったらすべてのエンジンを代替タンクに切り替え。代替タンクは2番と3番の量が1番と4番の量より少なくなっています。そのため最初に代替タンクの2番と3番が空になりますから、2番と3番のエンジンへの供給をメインタンクの2番と3番に切り替え。続いて代替タンクの1番と4番が空になりますから、2番から1番へ、3番から4番へのクロスフィードをオンにし、1番と4番の代替タンクをオフ。この状態で1番、4番エンジンにはそれぞれ2番、3番のメインタンクから燃料が供給されます。しかしメインタンクは2番と3番の量が1番と4番の量より多くなっています。そこで2番と3番の量が1番と4番の量と等しくなってきたらクロスフィードをオフにし、メインタンクから各エンジンへの供給に切り替えます。

現在すべてのエンジンを代替タンクからの供給にしてあります。巡航中です。

さらに燃料タンクを切り替えて新しい燃料供給ルートを確保したらしばらくの間、燃料ポンプをローで駆動するようにとあります。

代替タンクの2番と3番が空になりました。2番、3番エンジンへの供給をメインタンクの2番、3番に切り替えます。

切り替えの前後で燃料供給量に変化はありません。そもそもちょっと供給量が増えてしまっていますが。

代替タンクの2番と3番が空になっています。

サンフランシスコとホノルルの中間地点付近を飛んでいます。

代替タンクの1番と4番が空になったので、2番から1番、3番から4番へのクロスフィードをオン、代替タンクの1番と4番をオフ。

代替タンクがすべて空になりました。

やがてメインタンクの2番、3番の量が1番、4番の量と等しくなりました。

クロスフィードをオフにし、すべてのエンジンをメインタンクに切り替えます。

しかし、1番と4番のメーターは不思議な目盛りの振り方をしていますね。

切り替えた後はしばらく燃料ポンプを駆動します。

次第に夕方になっていきます。

空には星が見え始めました。

やがて夜間飛行です。

燃料が少なくなってきてたいへん心細くなってきましたが、そろそろ降下を始めます。レシプロ機は降下中でもエンジンはアイドルにしません。

AIパイロットが操作をします。

毎分500フィートで降下していきます。速度は巡航中より上がります。

もうすぐハワイです。

雲の中を降下していきます。

キャブレターの温度が零度近くまで上がってきます。キャブヒートをオンにします。

窓の外を雲が流れていきます。

3200フィートで水平飛行に移って減速します。

さらに2200フィートまで降下します。

やがてハワイの地上の光りが見えてきました。

ハワイの西海岸です。

雲が低く垂れこめています。

幹線道路が見えます。

やがてカラエロア空港とその向こうにホノルルが見えてきました。

ホノルル国際空港が見えます。今日はRWY04Rへの着陸です。海側に回り込んで着陸します。

高度は2200フィートです。

では最終進入です。風が結構乱れています。

燃料は各タンクあと300ポンドあります。全部で1200ポンド。残り1時間15分ぐらい。

まもなく着陸です。

着陸します。

着陸しました。逆ピッチを使うことなくゆっくりブレーキを踏んで減速。

駐機場に到着しました。

地上支援車が取りつきます。

結局、最後に残った燃料は1000ポンド。残り30分です。

こうして飛行計画よりも燃料を節約して30分の残燃料でホノルルに着きました。しかしギリギリであることに変わりはありません。これで乗客や貨物を積んで重くなると果たして足りるのか・・・。とにかくギリギリであることがわかりました。

(おわり)