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MAP65V3(I/Q)の長所と短所

2023-03-26 09:31:03 | アマチュア無線

 3月19日に近地点を通過して以降、月と地球の距離は離れていき、コンディションは徐々に悪くなっています。昨日はDGRDが-3.4でしたが、CY0SがQRVするというので、多くのEMEerが待機しているのを期待してワッチしていました。

 今月になってからは、受信はSDR(AFE822xSDR-VHFx2)のみで行い、送信はトランシーバにリニアという構成です。受信時のアンテナはV-polとH-polの2系統(I/Q)をSDRに接続し、SDRからの信号はLAN経由でPCに入れて、LinradでFFTしMAP65V3でデコードしています。送信時のアンテナはV-pol/H-polの何れかを選択します。

 MAP65V3の長所は、バンド全域(144.100~144.150MHz)をパノラミックに受信できるという点と、JT65BとQ65Aの両方をデコードできる点です。これに加えてV-pol/H-polの信号から偏波面の偏差を検出してくれたり所謂ダイバーシティー受信ができるので、受信においてはアンテナを切り替える必要がありません。EMEの経験者ならわかると思いますが、これらの長所により運用が無茶苦茶楽になります。

 SDRはアンテナ直下に設置しているので、同軸ケーブルを延々と引き回す場合に比べるとコスト的にメリットがあります。別な見方をすると、ケーブル代でSDRが買えてお釣りがあるかもしれません。

 しかし、長所ばかりではありません。MAP65のウォーターフォール画面は解像度が粗いためRO/RRR/73などの二つのシングルトーンによるShortHandメッセージが目視で解読し難いのです。信号が強ければデコードしてくれますが、元々デコードできなくても目視で判定できるためのSHメッセージなので、本末転倒的なところがあります。WSJT-Xに比べると広い範囲の信号を計算処理するので感度低下は否めないのでしょう。SNRが-25dB位までならデコードできるようですが、WSJT-Xでデコードできる-30dBとかの信号はデコードできません。この辺りのことは未だ経験が浅いので何とも言えないのかもしれませんが、今のところの感想です。

 AFE822xSDR-VHFx2は、ダイバーシティー受信に対応していてFBなのですが、これも良いところばかりではありません。Linradと組み合わせて96000spsでサンプリングすると、アンダーランエラーが頻繁に起こります。SDRが悪いのかLinradが悪いのか無線LANで延長しているネットワークが悪いのか不明です。アンダーランエラーが起きている時は受信不能になるので、シビアなエラーです。Linradを停止すると、SDRがハングアップしてpingにも応答しなくなることがあります。こんな時は電源を落として再投入するしか手がありません。

 LNAのゲイン特性も問題のように感じています。3kHz帯域で受信する時には、AGCが作用してLNAのゲインが帯域内(144.100~144.150MHz)でフラットであろうがなかろうが問題にならないのでしょうが、パノラミック受信すると都合が悪くて、私の場合、肝心なバンド中心部(144.120MHz)近傍のゲインが高いのかホワイトアウトしてしまい、この辺りの信号はデコードできません。

 このような長所と短所を持つシステムですが、3月になってから6つのInitQSOができて、トータルで83initQsになりました。黄色で示すのがバンドニューです。DXCCは24エンティティーになりました。3月23日からの分はCY0Sが人寄せパンダになってくれたことが大きいと思いますが・・・まずまずの成果です。

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