やみくも着物ライフ

突然着物に目覚めてしまったわたし。細かいことはいいの、とにかく着物が着たい!そんな乙女心を綴ったペイジ・・・

文化は他者によって発見される

2006年08月24日 | 着物あれこれ
NHKの「英語でしゃべらナイト」たま~にみてますが、先週は特番でした。
いつものメンバーで一泊二日で京都に大人の修学旅行、
外国人が見つけた京都の魅力を探るというもので、もちろん日本人が見て楽しいものでした。

(放送はもう済んだのですがNHKのサイトでダイジェストを見られます→「YOKOSO KYOTO」)

外人相手に清水寺や路地を案内するボランティアから始まり、
数年前から町屋住まいをしている来日37年のアメリカ人ジェフ先生やら
骨董の買い付けをしているアメリカ人ロバート。

彼はもともと京都で大工をしていたのですが、壊される家の道具が全部捨てられる現状にショックを受け、
骨董を集めるようになり今は買いつけるようになったのだそうです。

他に、京都の写真を撮り続けているカナダ人のピーター、
彼は花街に出入りできる粋人らしくて、羽織袴で登場です。
わたしこの方、見かけたことあります、祇園で・・
気姿がビシッと決まってる外人さんだったので、ただ者ではないと思いましたが・・

他にも茶道の先生や禅の修行僧や・・・
日本人でもなかなかいない、特殊な道に入られている方々が登場しました。

日本人がとっくに忘れてしまったり、興味をなくしたり
手が届かなくなってしまったものを、よくぞ外国から発見して
こんなに大事にしてくださいました。
もう本当に感謝です。


「文化は他者によって発見される」
番組中に出てきたことばが印象に残りました。
文化に価値を見出すって、精神や知識が(経済力も)ある程度成熟しないと
理解できないものだと思います。

小さい頃からお寺や神社が遊び場で、古い家に住んでいたわたしは
古都などに何も興味はなく、辛気臭い街と鼻にもかけず
ひたすらビルが立ち並ぶ大阪やバタ臭い神戸を目指していました。

学生時代は都会に憧れ大阪の真ん中に住み、やがて興味は外国へ、
外資系企業就職、長い休暇は海外へ・・とどんどん日本から離れていきました。

月日は流れ、やがて期は熟す・・

2年前、わたしは突然着物に目覚めました。
その前の40日間、わたしはスペインとフランスをうろついていました。
観光で、というより修行のようにバックパックを担ぎ歩いて小さな街を訪ね
いくつもの教会でミサを受けました。

その行程で出会ったたくさんの人たち、主にヨーロッパ人の人たちは
自国の文化に誇りをもち、愛し大事にしていることを
私は何かにつけ思い知らされるのでした。

出発前、わたしは今回の旅は日本人のアイデンティティーを押し出した旅にしようと思ってました。
何年も茶色だった髪の毛を真っ黒に染め、手ぬぐいを頭に巻き、
ことあるごとに日本から来ましたと宣伝した。

しかし、わたしは日本の何を知っているのでしょう。

日本の文化に興味をもてず、ひたすら外国に何かを求めてきた私、
よく考えてみればわたしは日本の文化を何も知らないのでした。
日本文化もよく知らないで、外国文化に憧れていたなんて・・
なんて恥ずかしいことなのでしょう・・



帰国後、すぐ日本和装の無料着付け教室のチラシを見つけて即申し込みました。
前から着物が着られたらいいな~と思ってたので、渡りに船とはこのことです。
首尾よく一ヶ月後の10月に入学して、翌年1月から着物生活に入りました。

そして現在に至る・・・
なんと短絡的な自分であることよのぅ・・・

でもま何でも格好から入るわたし、これだけで日本の心を理解してます気取りです。
お茶のお稽古も着物を着ていくようになったので、気合入ってますし、
子供の頃イヤだった○○の焚いたんとかいう茶色いおばんざいなども、
今は自分で作るようになり、わたしもダーリンも大好きになりました。

畑で取れたもの(今はもらいものが多いけど)を食べること、
針と糸を持つこと、暑さ寒さをダイレクトに感じること・・
少しずつ自然に近づいていってる気がします。



めぐり巡って、やっと日本に帰ってきました。
初めから気がついていれば、こんな遠まわりしなくてすんだものを・・
とは思いませんよ。
他の国のいいとこもいっぱい見てきたし、これからももっと見たいし。

あでもこれからは、日本の誇りを持って海外にいきます。
さあ何でも聞いてちょうだい日本のこと文化のこと・・
言葉に難はあるけれど


コメント (20)
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