わたしの海外着物旅の楽しみの一つは「着物で劇場」です。
iサイト(観光案内所)でシアター系のパンフレットかき集めて
・・と言ってもクライストチャーチは劇場があんまりないの・・
タウンホールのオペラとコートシアターのミュージカルの情報をげっちゅしました。
わたしの希望は、催し物はなんでもいいの。
ただ、一人旅の時は「日が落ちる前に部屋に戻ること」を鉄則しているので
それが守れるかどうかです。
ほとんどが8時開演の中、コートシアターの「Anything goes(エニシング・ゴーズ)」
が月曜と木曜だけ6時開演になってます。
これなら早く帰れそうだわ・・それではコートシアター探索しましょ。
ここはアートセンターです。
いろんな芸術家の作業部屋があって、販売もしてます。
そのアートセンターの一画にコートシアターがあります。
外観と同じようにホールも時代的で雰囲気いいです。
壁には出演者のモノクロ写真が貼ってあります。
重厚で立派なカウンターがありました。
「来週の月曜のチケット欲しいんですが・・」
「2列目の真ん中が空いてますよ」
え?
なんでそんなすごい席が数日前の今日まで空いてるの?
「・・お勧めの席ですか?」
あまりの良席におじけづいて尋ねると
「もちろん」
あったり前でしょと言わんばかりに受付嬢は答えた。
と言うわけで2列目センターのチケットを見事にゲットしました。
さて当日、カシミアヒルでお茶をしたあと、またバスに乗りシティに戻ってきました。
まだ2時間もあるので美観地区をそぞろ歩いていると、後ろから「スミマセン」と呼び止められました。
振り向けばキゥイーの若いビジネスマン。
めちゃめちゃ流暢な日本語で
「スミマセン、どうしてその格好なんですか?」
と興味津津な顔で聞いてきました。
「これからシアターに行くのでドレスアップしてきたの。日本でもよくこの格好をしますよ」
と言うと
「リーリィ」と驚いた後
「スミマセン、それは韓国ですか?日本ですか?」
と聞いたのでこちらが面喰ってしまった。
笑って「これは日本の着物です」とこたえたけど、ネイティブレベルの日本語を話すのに
着物が日本のものとは知らなかったんだ・・
アートセンターの中庭です。
5時になるとみんな帰って行くので閑散としてます。
まだ開いていた部屋に入っていくと、キゥイーの女性が女性アーティストとおしゃべりしていて、
わたしのほうを見るなり「うわ~!素敵だわ」と駆け寄ってきました。
見せて見せてとわたしの着物姿をぐるぐる回りながら、目を輝かせて見てるので
恥ずかしいような嬉しいような・・
「それはベルトなの?」
「“Obi”と言う4mくらいある布で、これで着物を固定するのよ」
「同じ形のものを2枚着ているの?」
わたしの半襟に目を留めたのは、やっぱり女性ならではです。
「下のは簡略した形になってるの。これは下着みたいなものよ」
あれこれ興味を持って尋ねられて、しばらく三人で歓談したあと
やがてキゥイーのほうの彼女が帰っていき、アジアンな絵描きさんと二人になった。
じつは最初この部屋に入った時、日本人がいると思ったのです。
でも、それは間違いだったと三人で話していて分かりましたが・・
二人になってはじめて「わたし、あなたが日本人だと思ったの」
というと、彼女「韓国人なのよ」と笑って答えた。
「もう少しここにいていいかしら?」
「ええ、もちろん。ゆっくりしていってね」
と言って彼女もリラックスした感じでカンバスに向かいました。
彼女はソウル出身だという。
わたしは韓国の歴史的な建物や街並みが大好きで、あそこもここも行ったと言うと
彼女は手を止めていちいちうなづいたり感心したりしてくれました。
それに、今わたしは韓流の歴史ドラマにはまっている。
その話をすると、彼女はもう絵を描くことも忘れてニヤニヤしながら
何を見たの?と聞くので、
「大祚栄(テジョヨン)」が最高だった
と言うと、うんうんとうなづくので、あなたは見たの?というと
「噂を聞いたことがあるけど、見てない」らしい。
彼女はすでにクライストチャーチに10年住んでいるという。
その前はフィレンツェで勉強していたというから、韓国から離れて久しいみたいです。
でも、わたしの韓流話はとっても楽しいらしく、「それからそれから?」
と話の続きを聞きたがった。
調子に乗って、話し続けるわたし。
と、ふと「あなた英語が上手ね」と彼女が言いました。
びっくりして「ホント?」と聞く私。
じつはNZに来てから、わたしは自分の英語力の無さに情けなくなっていました。
とにかく相手の言ってることがさっぱり分からないの。
数年前まで・・少なくともニューヨークのときはこんなじゃなかったのに
とけっこうショックだったの。
わたしの英語なんてひどいもんよ・・と言うと、
「NZに来てる日本人の子たち、ぜんぜん英語喋らないわよ」と言った。
へ~、そうなのか。
この街には日本人の学生さんがいっぱいいるけど、ものにして帰っていく子は少ないのかも。
そんなこんなで、楽しく過ごすうち気がつけば30分も経っていました。
「ごめんなさい邪魔して」と、おいとましようとすると
「とっても楽しかったわ」と笑顔で言ってくれた。
すごく印象に残る時間でした。
コートシアターの前は開演前で人がいっぱいいました。
高校生の団体さんが来てるようで、女の子たちがおめかししていて、
見とれるほどきれいです。
これが会場です。ふたを開ければ満席でした。
席は階段状になっていて、一番前はステージと同じ高さになっててストリートで見てるみたい。
足は床の下に一段低くなったところに堀炬燵みたいな感じで入れてました。
だから、前から2列目というのは普通に椅子に座ってる高さです。
目の前に演者が立つと、めちゃめちゃ近くて照れます
この「エニシング・ゴーズ」ってのは、古き良きアメリカのミュージカルで(たぶん)
タップダンスがふんだんに使われてます。
だから、ステージ上に座ってるお客さんは地響きを感じてたんじゃないかしら?
もちろん、2列目も大迫力です。
幕間に隣のおばあちゃんたちが、わたしに話しかけてくれて
「ところで、あなた英語は分かるの?」と聞かれました。
ストーリーはネットで調べてあるけど、セリフの細かいことはさっぱりです。
いいえとこたえると、うふふ・・と笑ったあと
「でも、音楽がいいからね」と言いました。
話が終盤になるとセリフひとつで会場が笑いにつつまれ、最後は1分ごとに大爆笑でした。
わたしもいっしょに笑ってましたが、かゆい所に手が届かないもどかしさ・・
「ああ~、あのオチは何だったんだ~?」
それでも十分楽しんで、おばあちゃんたちと「あ~楽しかった」と言いつつ席を立つ。
退出のぞろぞろの中、女子高校生と言葉を交わす。
とりあえず記念の一枚をとシャッターを頼んだらその中の一人が一緒に並びました。
同じ身長だけど、彼は小学生?
父兄参観みたいな写真になっちゃった
午後9時すぎ。
まだ明るいうちにバスに乗れました。
iサイト(観光案内所)でシアター系のパンフレットかき集めて
・・と言ってもクライストチャーチは劇場があんまりないの・・
タウンホールのオペラとコートシアターのミュージカルの情報をげっちゅしました。
わたしの希望は、催し物はなんでもいいの。
ただ、一人旅の時は「日が落ちる前に部屋に戻ること」を鉄則しているので
それが守れるかどうかです。
ほとんどが8時開演の中、コートシアターの「Anything goes(エニシング・ゴーズ)」
が月曜と木曜だけ6時開演になってます。
これなら早く帰れそうだわ・・それではコートシアター探索しましょ。
ここはアートセンターです。
いろんな芸術家の作業部屋があって、販売もしてます。
そのアートセンターの一画にコートシアターがあります。
外観と同じようにホールも時代的で雰囲気いいです。
壁には出演者のモノクロ写真が貼ってあります。
重厚で立派なカウンターがありました。
「来週の月曜のチケット欲しいんですが・・」
「2列目の真ん中が空いてますよ」
え?
なんでそんなすごい席が数日前の今日まで空いてるの?
「・・お勧めの席ですか?」
あまりの良席におじけづいて尋ねると
「もちろん」
あったり前でしょと言わんばかりに受付嬢は答えた。
と言うわけで2列目センターのチケットを見事にゲットしました。
さて当日、カシミアヒルでお茶をしたあと、またバスに乗りシティに戻ってきました。
まだ2時間もあるので美観地区をそぞろ歩いていると、後ろから「スミマセン」と呼び止められました。
振り向けばキゥイーの若いビジネスマン。
めちゃめちゃ流暢な日本語で
「スミマセン、どうしてその格好なんですか?」
と興味津津な顔で聞いてきました。
「これからシアターに行くのでドレスアップしてきたの。日本でもよくこの格好をしますよ」
と言うと
「リーリィ」と驚いた後
「スミマセン、それは韓国ですか?日本ですか?」
と聞いたのでこちらが面喰ってしまった。
笑って「これは日本の着物です」とこたえたけど、ネイティブレベルの日本語を話すのに
着物が日本のものとは知らなかったんだ・・
アートセンターの中庭です。
5時になるとみんな帰って行くので閑散としてます。
まだ開いていた部屋に入っていくと、キゥイーの女性が女性アーティストとおしゃべりしていて、
わたしのほうを見るなり「うわ~!素敵だわ」と駆け寄ってきました。
見せて見せてとわたしの着物姿をぐるぐる回りながら、目を輝かせて見てるので
恥ずかしいような嬉しいような・・
「それはベルトなの?」
「“Obi”と言う4mくらいある布で、これで着物を固定するのよ」
「同じ形のものを2枚着ているの?」
わたしの半襟に目を留めたのは、やっぱり女性ならではです。
「下のは簡略した形になってるの。これは下着みたいなものよ」
あれこれ興味を持って尋ねられて、しばらく三人で歓談したあと
やがてキゥイーのほうの彼女が帰っていき、アジアンな絵描きさんと二人になった。
じつは最初この部屋に入った時、日本人がいると思ったのです。
でも、それは間違いだったと三人で話していて分かりましたが・・
二人になってはじめて「わたし、あなたが日本人だと思ったの」
というと、彼女「韓国人なのよ」と笑って答えた。
「もう少しここにいていいかしら?」
「ええ、もちろん。ゆっくりしていってね」
と言って彼女もリラックスした感じでカンバスに向かいました。
彼女はソウル出身だという。
わたしは韓国の歴史的な建物や街並みが大好きで、あそこもここも行ったと言うと
彼女は手を止めていちいちうなづいたり感心したりしてくれました。
それに、今わたしは韓流の歴史ドラマにはまっている。
その話をすると、彼女はもう絵を描くことも忘れてニヤニヤしながら
何を見たの?と聞くので、
「大祚栄(テジョヨン)」が最高だった
と言うと、うんうんとうなづくので、あなたは見たの?というと
「噂を聞いたことがあるけど、見てない」らしい。
彼女はすでにクライストチャーチに10年住んでいるという。
その前はフィレンツェで勉強していたというから、韓国から離れて久しいみたいです。
でも、わたしの韓流話はとっても楽しいらしく、「それからそれから?」
と話の続きを聞きたがった。
調子に乗って、話し続けるわたし。
と、ふと「あなた英語が上手ね」と彼女が言いました。
びっくりして「ホント?」と聞く私。
じつはNZに来てから、わたしは自分の英語力の無さに情けなくなっていました。
とにかく相手の言ってることがさっぱり分からないの。
数年前まで・・少なくともニューヨークのときはこんなじゃなかったのに
とけっこうショックだったの。
わたしの英語なんてひどいもんよ・・と言うと、
「NZに来てる日本人の子たち、ぜんぜん英語喋らないわよ」と言った。
へ~、そうなのか。
この街には日本人の学生さんがいっぱいいるけど、ものにして帰っていく子は少ないのかも。
そんなこんなで、楽しく過ごすうち気がつけば30分も経っていました。
「ごめんなさい邪魔して」と、おいとましようとすると
「とっても楽しかったわ」と笑顔で言ってくれた。
すごく印象に残る時間でした。
コートシアターの前は開演前で人がいっぱいいました。
高校生の団体さんが来てるようで、女の子たちがおめかししていて、
見とれるほどきれいです。
これが会場です。ふたを開ければ満席でした。
席は階段状になっていて、一番前はステージと同じ高さになっててストリートで見てるみたい。
足は床の下に一段低くなったところに堀炬燵みたいな感じで入れてました。
だから、前から2列目というのは普通に椅子に座ってる高さです。
目の前に演者が立つと、めちゃめちゃ近くて照れます
この「エニシング・ゴーズ」ってのは、古き良きアメリカのミュージカルで(たぶん)
タップダンスがふんだんに使われてます。
だから、ステージ上に座ってるお客さんは地響きを感じてたんじゃないかしら?
もちろん、2列目も大迫力です。
幕間に隣のおばあちゃんたちが、わたしに話しかけてくれて
「ところで、あなた英語は分かるの?」と聞かれました。
ストーリーはネットで調べてあるけど、セリフの細かいことはさっぱりです。
いいえとこたえると、うふふ・・と笑ったあと
「でも、音楽がいいからね」と言いました。
話が終盤になるとセリフひとつで会場が笑いにつつまれ、最後は1分ごとに大爆笑でした。
わたしもいっしょに笑ってましたが、かゆい所に手が届かないもどかしさ・・
「ああ~、あのオチは何だったんだ~?」
それでも十分楽しんで、おばあちゃんたちと「あ~楽しかった」と言いつつ席を立つ。
退出のぞろぞろの中、女子高校生と言葉を交わす。
とりあえず記念の一枚をとシャッターを頼んだらその中の一人が一緒に並びました。
同じ身長だけど、彼は小学生?
父兄参観みたいな写真になっちゃった
午後9時すぎ。
まだ明るいうちにバスに乗れました。