長野周辺の山歩きと山野草

長野県北部を中心に山歩きと野草の開花状況を報告しています。植物の不思議な生態についてもレポートしています。

仏足石  信州善光寺@長野市

2009年04月19日 | 善光寺
御開帳中の善光寺 御開帳リンク 善光寺リンク

今回は山門の向かって左側にある仏足石についてです。大勧進の入り口手前にあります。


仏足跡(仏足石)
 解説版の引用ーーーお釈迦様の足跡を石に刻んだものです。古代インドで仏像が造られるようになる前から、お釈迦様を表す象徴として礼拝の対象とされてきました。ーーー引用終わり
 石の上に立ち説法した時、瑞祥七相が線彫りになって残ったものが仏足石という設定です。この石に礼拝すると今までのけがれが一切消えてしまうという信仰があって善光寺にも仏足石が設置されています。


仏足石
 お釈迦様の足裏の文様を瑞祥七相というそうです。その名前を写真に書き込んでおきました。
 かかとから~ 五つの山の両脇から雲がわき、その間から太陽が出ています。その上に仏・法・僧の三宝を意味する模様があります。ここまでを梵王頂相(ぼんのうちょうそう)といいます。その上に千本の矢が付いた矢車、千輻輪相(せんぷくりんそう)があり、その上親指側に、魔物を寄せ付けない法力を表す金剛杵相(こんごうしょうそう)があります。その隣には、不滅の生命力を表すといわれる魚がいます。ヒンズー教の神、ヴィシュヌが魚に変身したという伝説もあります。魚の隣には宝物が入った宝瓶相(ほうびょうそう)、そしてホラ貝。これはホラ貝の音が広がっていくように仏法を広めるという意味があります。親指に月王相(げつおうそう)、その他の指に卍花文相(まんじかもんそう)です。善光寺の仏足石では親指も卍花文相になっているように見えます。
 参考資料:やさしい仏像の見方(西村公朝・飛鳥園著 新潮社)
 知らないまま見るよりも瑞祥七相の意味を知ってから実物を見たほうが心に強く残ります。ただ、御開帳の現在、さい銭がたくさん石の上に乗ってしまっていて模様の様子が良く分からなくなっています。