長野周辺の山歩きと山野草

長野県北部を中心に山歩きと野草の開花状況を報告しています。植物の不思議な生態についてもレポートしています。

旭山(783m)とカタクリ@長野市

2009年04月07日 | 山歩き
4月6日、長野県庁の西にある旭山(標高783m)に登ってきました。
里島水力発電所裏の登山口からアプローチしました。


コハコベ(ナデシコ科ハコベ属)
茎が暗視色、花柱が3本、花弁ががく片よりやや短いという特徴でハコベ、ノミノフスマ、ウシハコベ等と区別します。雑草と呼ばれるような植物にも花が咲き「春だなぁ」と実感します。オオイヌノフグリやヒメオドリコソウもたくさん咲いていました。


崖にある休憩所
 壊れかけたフェンスの右側は急峻な崖となっており、遥か下方に裾花川が流れています。落石等にも注意です。
 この休憩所の左手の岩に穴が掘られ、奥に観音様がいらっしゃいます。合格祈願のため、昔は多くの人がここまで登って来たということですが、現在は旭山の南に旭山観世音があり、自動車でも行けます。
 この先にも小さな祠がありました。しかし、そこの仏像様はお留守でした。どこかに出かけられた?朽ち果てた?誘拐された?わかりません。


旭山山頂
 東西約36m・南北約30mでほぼ円形の山頂で中央部が少しへこんでいます。そのため、雪が積もるこの地では水はけが悪くなり、山頂部にも湿生のハルニレ等が生育しています。
 ここはかつて武田方の山城でしたが、上杉方が奪い取り1558年上杉謙信によって再建されたと言われています。


旭山展望台
 旭山の東方向の展望が開けています。一番手前が長野県庁です。長野市で最も高層建築が多く栄えている所が間近に見えます。双眼鏡を持ってくるとより一層楽しめます。


カタクリ(ユリ科カタクリ属)
 スプリング・エフェメラルの代表です。日光が当たって気温が上がると花被片が開く特徴があります。正午頃、直射日光が強く当たっていると花被片の反り返りが強く、カタクリの魅力が下がってしまいます。午後から夕方にかけて斜めにやわらかな光のほうが淡紅紫色の花被片がきれいに写ります。


旭山のふもとにあるカタクリ群生地
 里島発電所の近くにあります。咲き始めは例年より1週間ほど早かったということです。昨年は雨の影響か花被片に白いスポットが入っていました。今年はそれもなく、たくさんのカタクリがとってもきれいに咲いていました。