長野周辺の山歩きと山野草

長野県北部を中心に山歩きと野草の開花状況を報告しています。植物の不思議な生態についてもレポートしています。

入笠湿原(富士見町)

2012年06月13日 | 山歩き
2012年6月12日 富士見町から入笠湿原(にゅうがさしつげん)に行って来ました。


霧の登山道
 沢入に広い駐車場があります。マイカー規制が行われており自動車は全て沢入までです。この日は霧が濃くご覧の状況。何かが出てきそうな雰囲気。入笠山に来たのは3回目だったとおもいますが、いつも天気がよくありません。


スズランの群生
 入笠湿原に面する斜面が一面スズランでうめつくされています。


スズラン(ユリ科スズラン属)
 咲き始めたばかり。花序の下から咲いていきます。まだつぼみが多いです。来週くらいがいいのかもしれません。観賞用のドイツスズランと違い葉より低く咲き、上から見たのでは花が葉に隠れて目立ちません。


水滴を宿すスズラン
 霧が流れて雨模様。それもまたスズランの魅力を引出します。


アマドコロ(ユリ科アマドコロ属)
 ここのアマドコロはスズランの背に合わせるように小型です。


コウライテンナンショウ?(サトイモ科テンナンショウ属)
 マムシグサに近い種。


カラマツの新緑
 カラマツの葉が伸び始めているところに水滴がついておもしろみがあります。

14時前に本格的に降り始めました。なので、入笠山にも登らず帰途につきました。雨の中を傘をささず歩くのもまた乙なもの。

金星の日面経過

2012年06月09日 | スナップ
2012年6月6日 岐阜県瑞浪市で撮った日面経過について。
これを見逃すと105年後まで見られないと言われると何が何でも見たくなります。勢い余って天気がよい岐阜まで遠出してきました。日食グラスでみると肉眼でも太陽面に金星があるのがわかりました。写真ではホクロとか虫食い穴のようで、言ってみれば大したことはない?。日々の出来事でも生きている間にこれが最後ということ頻繁にあるのでしょうね。大したことがないようなことでも一期一会。出会いを大切にしないと。

第2接触から第3接触まで以下の5枚の画像を合成しました。
7時27分47秒
9時29分38秒
10時44分41秒
12時11分33秒
13時29分40秒

黒点を基準に太陽の方角を合わせて合成しました。黒点も太陽の自転により時間とともに動きますのでかなり適当な合成となっていますが、一直線上を移動しているのがわかりました。金星が薄い色のなってしまっているのは、各画像を透過にして合成したためです。



計算上では岐阜市の第2接触は7時28分31秒 第3接触は13時30分11秒だそうです。


12時11分33秒の金星の位置を拡大してみると・・・
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鬼岩公園~松野湖(岐阜県瑞浪市)

2012年06月08日 | 山歩き
2012年6月6日 岐阜県瑞浪市・鬼岩公園~松野湖に行って来ました。

この日は金星の日面経過があって天気の良い観察場所を探していました。まさか岐阜県とは思ってもいませんでしたが、朝5時の天気予報でこのあたりの天気がよさそうということで急遽高速道路で来たのでした。予報通り天気は良くて日面経過はバッチリ撮影できました。この記事では土岐インターチェンジに比較的近い鬼岩公園から松野湖までをご紹介します。


鬼岩弁天夫婦滝
 鬼岩公園入口近くにある小さな滝です。二本あるうちの右側の滝。もみじに囲まれて素敵です。


コアジサイ(ユキノシタ科アジサイ属)
 遊歩道沿いに見られました。アジサイのような装飾花はありませんが、その代わりに香りがエクセレントです。


展望岩
 臼岩・展望台めぐりコース。大きな花崗岩の一枚岩の上に出ます。周囲の展望は良好。しかし、長野県のように周囲に山々が見られないのですね。なにか寂しい。せっかくの展望なのに・・・という感じです。


臼岩
 所々、岩に名前が付けられています。臼のようにデーンとした岩だからこの名前?この地の岩は花崗岩。長野県中部にある花崗岩などは、気温差が大きいためもあって表面がぼろぼろに風化しているのを見かけます。ここのは大岩のままで表面が緻密で磨かれた感じです。


岩と森
 大きな岩が森の中にある様子は大変印象深い風景を作り出しています。


岩と階段
 遊歩道が岩の間や下をかいくぐって続いているところもあります。


松野湖
 一番上部は松野湖。一周約7.2km。徒歩で2時間。いつもは湖を見ると一周することが多いのですが、今日は太陽を観察する目的があるのでやりませんでした。ここで第3接触、第4接触を観察しました。


岩屋
 渓谷コースの途中に、右から書かれた看板「口入屋岩」が。そこから階段を降りて岩の下に潜っていくとセンサーで明かりがつきます。なかには鬼?が鎮座。


菜箸岩
 岩にはいろいろ名前がついています。長細い岩が二本立っているのでこの名前がつけられたのでしょう。


通行止め
 2010年7月15日の台風災害で一部で通行止めとなっています。階段を降りた所にベンチが見えます。きっとそこまで行くと巨岩怪石の風景が見られるのでしょうね。自己責任の中でということでしょうけれど、慎重な私は行きませんでした。


見返り橋
 新緑の中の赤い橋。紅葉も美しいと思われます。


烏帽子岩休憩所から
 蓮華岩、太郎岩めぐりコース。烏帽子岩休憩所まで登って戻りました。入り口~松野湖間のルートが3通りあるので一筆書きでは歩けません。ツツジの花はほぼ終わりでした。モチツツジ。
 水晶穴というところがありました。ここではかつて水晶も採れたのですね。花崗岩の空洞に水晶が産することがあります。ここで水晶を見つけた人が儲けたそうです。鬼岩の名の由来は「関の太郎」という鬼人が住んでいたという伝説からだそうですが、水晶盗掘を嫌って部外者を近づけないための伝説とも想像してしまいます。


金星の日面経過(岐阜県瑞浪市・松野湖)

2012年06月07日 | スナップ
2012年6月6日 岐阜県瑞浪市・鬼岩公園~松野湖に行って来ました。

日面経過の観察をどこでするか朝の5時まで決めていなかったのです。というのも地元の天気が心配だったもので。
5時の天気予報を見て、関東甲信の天気はむずかしそうということで、高速道路で岐阜県土岐まで行ったのでした。

金星が入る時刻は高速道路上。薄日がさしてきたので駒ケ岳サービスエリアに入りどうにか撮れました。ここで日面経過を撮っている人が何人もいましたよ。
岐阜の天気はとても良く、日面経過はバッチリ撮れました。
鬼岩公園の情報とともに詳しくは後日報告しますね。

とりあえず、12時11分32秒の写真をどうぞ。


寝覚の床(上松町)・奈良井宿(塩尻市)

2012年06月05日 | 風景
2012年5月21日、諏訪湖で金環日食を観察した後、木曽の寝覚の床に行きました。


新緑の寝覚の床
 新緑が美しいということは紅葉も期待できるということです。寝覚の床は木曽川が花崗岩の岩盤を長い年月にわたって侵食してできたもので国の史跡名勝天然記念物に指定されています。岩盤に見られる方状節理やポットホールは、日本でも代表的なものです。


岩でくつろぐ夫婦
 岩場に降りて行けます。怪我をしないように十分にご注意を。


ポットホール
 岩の窪みに小石が入り、激しい水の流れでその石が回転することで岩が削られ、丸みを帯びた穴になったものです。侵食の影響で川面が下がったので、このポットホールは水面よりかなり高い位置に見られます。右側のホールには角張った大きな岩が入っていますが、この岩はポットホールを造った石ではなくて、のちに穴に転がり落ちた岩なのでしょう。

 この近くに、等間隔に規則正しくあいた穴も見られます。こちらは人工的にあけられた穴で、なんらかの建物跡のようです。
 

浦島堂の床には・・・
 浦島太郎を祀っている浦島堂の床板には賽銭が挟み込まれています。浦島太郎が玉手箱を開けたのは寝覚の床の岩の上と言い伝えられているそうです。


岩を降りて最下段から1
 岩場は少し移動しただけでも大きく風景が変わります。動きまわっていろいろな景色を堪能しましょう。


岩を降りて最下段から2


下流方向
 下流は方状節理が消えて普通の河原になります。この写真のさらに下流にも「裏寝覚」と呼ばれる方状節理の探勝ゾーンがあるらしいのですが、現在遊歩道は落石などで危険なため通行禁止となっていました。


臨川寺から寝覚めの床を見下ろして
 線路は中央本線。寝覚の床は電車からも見えるのです。中央少し右の青い点は浦島堂です。屋根が傷んでブルーシートが掛けられているので青いのです。上流は方状節理が消えています。寝覚の床の独特の方状節理はかなり限られた範囲の地形ということがわかります。




木曽の大橋
 奈良井川に架けられています。樹齢三百年以上の天然木を使った総檜造りです。


奈良井宿
旧楢川村の宿場です。かつて木曽路で一番の賑わいをみせた奈良井宿は、現在も当時の姿を残し独特な家造りが見られます。奈良井宿では、毎年6月の第一日曜日に奈良井宿場祭りが行われます。江戸時代、徳川家へ献上される宇治茶が中山道を行列した「お茶壷道中」を再現するそうです。今年はもう、終わってしまいましたね。