お茶の水の聖橋の欄干に凭れて、駅改築の様子を眺めていたら、横の枝垂れ柳の枝先に緑の実が。あれ、ヤナギにこんな実があったか‥、あ、そうか、これは実(じつ)は実ではなくてコブハバチの寄生による虫こぶだ。なんでこんなことするのだろう。検索すればいろいろわかっているのかもしれないが、あてずっぽうで、実のようになるとあわてんぼうの鳥が咥えて飛んで行き、コブハバチの分布を広げるのに役立つのではないか。刺激はハバチにあるとしても体型を作る遺伝子はヤナギのものだろうからヤナギにとってのメリットはあるのだろうか。風情があるか、これは人間本位の解釈だな。とにかく虫こぶの類は面白い。
おおかたが定められたるこの社会 脱分化細胞に風たち騒ぐ 『底生生物』
おおかたが定められたるこの社会 脱分化細胞に風たち騒ぐ 『底生生物』