マロリーな日日(にちにち)

癒し系ソフト・ボトルメールの作者が、ガツガツ派では見えないゴロゴロ視点で、ビジネスの世界を観察していきます。

能率手帳さん、情報が混乱しています

2005-01-06 23:12:18 | good/bad design
 昨年、12/8に能率手帳のキャレルについて、「脳みそスイッチャー」としての利用法を紹介しました。
 今日は、本来の手帳としての機能についてコメントしようと思います。

 ここ1週間ほど、この手帳を実際に使い始めたのですが、実はすっごく戸惑っています。
 それは「赤字」の使い方。

 キャレルのページはこんなふうになっているのですが・・・、お分かりでしょうか? 

 日付の赤字はわれわれの常識や慣習に従って、日曜日や休日の日を示しています。これは直感的によくわかります。しかし、月を示す文字も同様に赤字で記されています。その結果、一瞬、月曜日がお休みなのでは、という錯覚に陥ります。またご丁寧にも月のツメ見出しが日付の数字の横に、これまた多少フォントと級数は変えているものの、すぐ横に赤い数字が記載されています。「ん、この日も休み?? それともいったい何日!?」とどうしてもまごついてしまいます。もちろん、そのことは一瞬ですし、よく見ればすぐ違うことに気づきますが、気分は悪いし、一向に身体が慣れません。

 購入前に、ちょっと気になってはいたのですが、やはり書店でパラパラ眺めているときと、日常使用の本気モードでは視点が違ってきてしまいますね。私も修行が足りません。


【キャレルの改善案】
 1.項左上の月表示の数字は薄いグレー色に変え、フォントを日付数字のものと大幅に変更する
 2.項左端のツメ見出し自体をそもそも削除する(このページは何月かという情報が見開きページに5箇所もあり、多すぎ) 少なくとも、まぎらわしい数字の表記やめ、ツメ見出しを薄いグレーに変更する

暗がりでオムツを替えると・・・

2004-11-30 01:28:48 | good/bad design
 粉ミルクの話に次いで、今回はオムツの話です。

 紙オムツの進化の歴史には目を見張るがあるものの、やはりこの商品もコモディティ化しています。
あるオムツはその解の一つとして浦安系キャラクターを前面に押し出していますが、ケバケバしいデザインが苦手な永井家ではそういう製品は即却下となります。

 ますは、ケバキャラ系オムツ以外はすべて購入し利用してみました。娘が嫌がるとか、お尻が常に蒸れて困ったなんていうオムツは一社たりとも存在しなかったのですが、これまたミルクのフタの法則どおり、現在は特定のオムツを優先的に購入するようになりました。それは花王のメリーズパンツです。

 メリーズのちょっとした工夫は、深夜になると発揮されます。薄明かりの中でグズりはじめた娘のオムツを剥ぎ取り、新しいオムツに取り替えるそのときです! 「おっと、このオムツの前はどっちだ?」ということになります。写真をよく見てください。下がメリーズで、上が他社のものです。パンツ型オムツは後ろ側に必ずテープがついてて慎重に手を当てればどちらが前か後ろかわかります。しかしこちらも寝ぼけ眼です。薄明かりであればなおさら視覚に頼ってオムツの前後を判断しがちです。その状況を再現すべく、写真をわざとぼかして撮影しましたが、いかがでしょうか?
 
 下のメリーズは明らかに前後のデザインが異なります。(左写真がテープのある後ろ、右写真が前になります)
 対して、上の写真の他社オムツはどうでしょうか? ほぼ同じサイズのキャラが配置され、ご丁寧にも「うしろ」「まえ」と表記されているのですが、それゆえ、全体デザインがよけいに似てきてしまっています。結果はもうおわかりですね。深夜のオムツ交換のやり直しがどちらに多く発生するか・・・。

 ま、オムツの前後を間違えたところで、赤ちゃんの命には影響しないので、圧倒的なアドバンテージをメリーズが有しているわけではないのですが、睡眠途中でする作業には少しでも快適なものを選んでしまうというわけです。
 赤ちゃんのはき心地で差が出ないのなら、親のはかせ易さで勝つ。これも勝負の土台を変えた例ですね。

PS
 オムツをお尻によりフィットさせるとか、コストのかかる吸水部分の極小配置にきっと問題があるのだと思うのですが、そもそも前後のないパンツはありそうでありませんね。どこかのメーカで作ってくれるといいのになぁ。そうそう、オムツのキャラは「チェブラーシカ」か「ミトン」でお願いします。

なぜ、明治ステップは永井家に選ばれるのか?

2004-11-27 21:45:06 | good/bad design
 ベンガル語の授業がある奥さんを送り出し、今日も娘とお留守番です。その間、ドラッグストアで、粉ミルクやオシメを買ってきたので、そのネタを・・・。

 我が家では、粉ミルクの購入にあたり試行錯誤の末、『明治ステップ』が御用達となりまし た。粉ミルク業界も当然、何社もがしのぎを削っており、価格帯もさほど変わりません。実際、娘にすべての粉ミルクを飲んでもらいましたが、いずれも良く飲んでくれました。
 となると、親としては今度はミルクの「機能」を比較してみようと思うわけです。DHA、鉄分、カルシウム・・・ と各社がいろいろ打ち出していますが、そこは食品、やはりさほど目立った機能はなく、文字通りコモディティ化しているわけです。

 ところが、明治ステップは写真を見ていただくとわかるように、フタが半分パカッと開き、その状態を維持できるのです。他社のフタはすべて、ごくふつうにすべてをはぎ取らなければいけない仕様になっています。これ、赤ちゃんを片手に抱いてミルクを作ってみるとすぐに体感できるのですが、すっごく便利なわけです。片手でミルクを作ったり、フタを開け・スプーン1杯分のミルクをこのふたのヘリにスリキって適量とり・最後にふたを閉める、という一連の動作がひじょうにスムーズにできることがわかります。

 明治ステップのフタが、私たちに教えてくれることは、「勝負の土台を変える」ということです。ミルクそのものの味や機能の開発競争で抜きん出るのは至難の業ですが、こうやって、勝負の矛先をミルクそのものではなく、ミルクを作りやすいフタに移行させ、明治ステップは永井家で勝利を収めたわけです。

PS
 粉ミルクのシェアがわからないので、このフタが事業的な勝因につながったかどうかは定かではありません(^ ^;
 それにしても、明治ステップのウェブサイトでは、フタの話は一切ないですね・・・。