漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ああ、憧れのミルクセーキ

2015年07月28日 | 食べもの

このアツさですからね、
アイスクリームでも食べようと思って、

冷蔵庫を開けると、
扉の内側に、

卵が行儀よく二列に並んでる、
牛乳の1ℓパックがある、冷えた麦茶がある。

これ見ただけで、
「ああ、贅沢だなぁ」と感じてしまう分けですよ。

そして、腹の中で「フフッ」、
こんなことを思うとは、「昭和の年寄りだなぁ」と、ひとり苦笑い。

一日、何回も冷蔵庫を開けるたび、
一瞬に、ですが、そう云う思いが、頭の中を通り過ぎる。

いくらバナナが安くなっても、
私にとっては贅沢品だし、

たとえ鯖が千円を超えようとも、私の意識の中では大衆魚。

人には二種類あってね、

「空気が汚れた」とか、
「自然がなくなった」とか、なげき続ける人と、

私のように、

むかし、食べられなかった、
卵や牛乳やアイスクリームが食べきれないほどある、

と、そう思って、
“見るだけでも”嬉しくなる人間と・・・・・。

嬉しいついでに、
冷蔵庫の卵と牛乳で、久しぶりにミルクセーキでも作るか。

昔の映画にあったよなぁ、
未亡人となったお母さんが、子供をつれ、

久しぶりに喫茶店に入ってね、
「好きなものをたのんでいいよ」と言うわけです。

すると、子供がメニューを見て、
瞳をキラキラさせながら、

「このミルクセーキっておいしいの?」と聞くんですね。

おかあさん、娘時代を思い出しながら
「おいしいよ」と言って、注文するわけですが、

あとで、お金が足りなくなってあわてると云うシーン。

この頃は、昔のような喫茶店が珍しくなったし、
ましてや、ミルクセーキを頼む人なんてもっと少なくなってるんだろうなぁ。

いまや、絶滅危惧種でしょうね、

喫茶店のミルクセーキ。







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