漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

胡瓜好きの愚痴

2020年06月29日 | 食べもの
朝食に出た
「白菜の漬け物」を食べながら、

「このごろはおいしくなったよなぁ」と思った。

いや、白菜の漬け物は昔からおいしいのですが、
それはあくまで寒い時期の話で、

昔、
白菜は夏には無かったのです、

漬け物に限らず、白菜そのものが。

そんな秋冬野菜だった白菜が、
夏場にも出回るようになったのは、

もう三十年も前ぐらいのことでしょうか。

出回り始めた当初、
夏の白菜は、栽培に困難が多く品質もそんなによくなかった。

それが今では、
冬の白菜と変わらぬ味で、しかも値段も手ごろ、

それもこれも、
品種改良の進歩によるバイオ技術のたまものですが、

では、バイオにより、
何でもおいしくなったかと云えばそうでもない。

例えばキャベツなんかは、
むかしは今よりもっとやわらかく、

ことに春キャベツなどは、
「柔らか過ぎてボリュウム感が出ない」とお好み焼き屋が文句を言ったほど。

それに比べりゃ、
このごろのキャベツは歯の弱った年寄りにはかなり手強い。 

まぁ、
客側の好みの変化もあるのでしょうが、

ひとつには、
このごろのキャベツは、無包装で店頭に並べられることが多く、

店側の要求として、
風にあたってもしなびにくいキャベツが求められているのかもしれません。

そう云えば、
キュウリなんかも このごろは丈夫なものが多いですね。

キュウリを固いと感じるか、
歯切れがよいと思うかは人にもよるのでしょうが、

サラダならともかくキュウリもみなどには、
もっと皮がやわらかく種が多めのキュウリの方が良い。

むかしは毛馬(けま)とか四葉(すーよう)とか、
色んな個性あるキュウリが出っ回ていたのですが、

今はすたれてしまったようで、
キュウリ好きの私としては、少しさみしい。




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