漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

狂気の沙汰

2018年01月11日 | 国際情勢
スイスは永世中立国で、
いざと云う時のため、各家庭に銃を配備している国ですが、

幾ら我がスイスが、厳正に中立を守っても、

他国同士が核爆弾を撃ち合えば、
その放射能の被害は避けられない、として、

キューバ危機以来、

国家の政策として、
全国的に、シェルターが掘られ続けて来たんだそうです。

まぁ、隣にフランス、
近隣にはイギリスやロシアと云った核爆弾保有国もありますからね。

その心配も無理からぬ処。

ただしその収容可能人員が、
国の人口をうわまわった、となればちょっとオドロキます。

マァこの国では観光客も多いことですから、
それはいいとして、問題はそれを維持、補修するためのおカネで、

なんと兆円単位のカネがかかりそうで、
これにはスイス政府も頭を抱えている、と、今朝の新聞に出ていました。

振り返ってわが日本では、
近隣に中国、ロシア、という核保有国を控え、

最近では北朝鮮もそれに加わりそうな形勢。

それでも、対抗して核を持つべきだとか、
シェルターを、と云う話はあまり盛り上がらないようですね。

わたしはだいぶ昔、
日野原先生と云う有名なお医者さんがお書きになった、

「日本国憲法九条を守れ」と云う一文の中に、

「日本は武装などせず、
 もしどこかが攻めてきたら、その時はその時、

 抵抗などせず相手の思うようにさせればよい」という意味の

意見を見つけて、

ナルホド、
日本国憲法を擁護する我が国の平和主義者たるもの、

これぐらいの覚悟は要るのかもしれない、
と、
感心したり、あきれたりした記憶があります。

日本では、
無差別乱射殺人事件が起きても銃規制に踏み切れないアメリカを、

愚かな、と、笑う人が多いようですが、

敵が攻めてきたら、
「殺されればいい」と考えるかのような、

非武装を建前とする勢力の、
「憲法九条、絶対擁護」の姿勢は、

アメリカやスイスの人々から見れば、
「正気の沙汰とは思えぬ」と嗤うべきことなのかもしれない。






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