漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

花押と鉄印帳

2020年10月17日 | 政治・経済・こぼれ話

ハンコ廃止の旗を振る河野行革大臣ですが、
閣僚さんたちが書類にサインする花押だけは続けると仰ってるそうな。

「花押」と書いて「かおう」、
戦国武将の書いた古文書などに見られる「書き判」ですな。

確かにあれは、
書く人が立派そうに思えてカッコいい。

大臣になる前から、
自分の花押を決め練習する人もいるそうですから、

あれを書くと、
「ああ、俺もとうとう大臣にまでなったか」と実感するんでしょうな。

そりゃ廃止する分けにも行くまいて。 (笑)

コレ、元々は、
文書の末尾などに書く署名の一種で、

中国より伝わり、

はじめは平安貴族の間で、
確かに本人が書いたと云う証明として始まったものが、

やがては武士に広まり、
江戸時代には庶民間でも使われるようになったのだそうです。

普通は、
名前の一字か二字を崩して書くが、

別に名前でなく、
自分の好きな文字を書いてもいいんだそうです。

五年ほど前かな、

花押を記した遺言書を、
「ハンコじゃないからダメ」とする裁判があったが、

あの時は、
百円ショップの三文判は認められるのに、

本人が心を籠め書いた、
オリジナルの花押には効力がないのかと話題になったことを覚えています。

近ごろは、
寺や神社で朱印を貰う御朱印帳が人気だそうですが、

あれは朱印の上から、
墨書のサインがもらえるから、

ナントなく有り難そうに思えるんでしょうな。

最近、
地方の鉄道会社が発行する、

「鉄印帳」なるものが人気だそうで、

なんでも、
2200円の鉄印帳を買い、

各駅で、
300円ほどの記帳料を払い「鉄印」を貰うんだそうです。

旅の思い出としてイイんでしょうね。

確かにこれを集める人が増えれば、
経営の厳しいローカル鉄道もうるおうし、

地方の観光地も客が増えて良いことずくめ、

世間には頭のいい人もいるもんだと感心しました。

昔の国鉄には、
駅長さんが花押を使う習慣もあったそうですから、

鉄印帳に押したスタンプの上から、
駅長の花押をさらさらと書き署名料も貰えば、

もっと儲かり人気も上がる・・・かもね。 (笑)

 


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