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以下、ムジカ公式ブログの本文です。
『古式ゆかしいスピーカーネットワーク vol.2』の続きです。
スピーカーシステムに使用されているネットワークについて考えています。
-6dB/octのネットワークにはメリットもあるのです。
（メリット１）
スピーカーユニットにはそれぞれ音色があります。
明るい音、暗い音
スピード感のある音、そうでない音
こういった音色の違いはツィーターとウーハーの間にも発生します。
ウーハーは明るい音で、ツィーターは暗い音ということもあり得ます。
その場合、高音は暗く、低音は明るいということになり
かなりの違和感が発生します。
このようなとき、-6dB/octのネットワークは
高音から低音へとだんだんと変わっていきますのでその違和感は小さくなります。
-12dB/octや-18dB/octのネットワークは
高音から低音へいっきにかわりますので
違和感がより目立つようになります。
（メリット２）
-12dB/octや-18dB/octのネットワークにはコイルが必須ですが、
-6dB/octのネットワークはコイルを使用せず
抵抗とコンデンサーの組み合わせで実現可能です。
高性能なコイルを作るためには
コイルそのものが大きくなってしまいます。
コイルは銅の塊ですのでコストがかかります。
これを大くすると・・・
抵抗やコンデンサーはかなり高性能なものを用いても
コイルのコストを考えるとおつりがきます。
（メリット３）
コイルを使用する-12dB/octや-18dB/octのネットワークは
位相の管理がかなり難しいです。
スピーカーの教科書に書いてるような計算式は
スピーカーユニットが純抵抗であるという前提で成り立っています。
実際のスピーカーユニットはコイルのような誘導性の成分や
コンデンサーのような容量性の成分が混在した
かなりややこしいものです。
また、スピーカーユニットには個体差もありますが
スピーカーメーカーは個体差によって
ネットワークを変更するというようなことはしません。
スピーカーのカタログにはカットオフ周波数が表示されていますが
それは計算値であり実際はずれている可能性があると考えた方が良いでしょう。
その点、コイルを1ケだけ使用する（1ケも使用しないことも可能ですが）
-6dB/octのネットワークは有利です。
・・・次回に続きます。
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ここまでが、ムジカ公式ブログの本文となります
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