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アンプは何ワット必要?(改稿版)

2017-05-15 | ムジカと音楽
過去に書いたテーマの再投稿版です。

過去の記事は専門的過ぎて判りにくかったので

今回は大幅に書き換えました。

『アンプは何ワット必要?』です。

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パワーアンプは、数ワットの真空管アンプから1000Wを超える大出力アンプまでさまざまです。

近年では、大パワー競争は影を潜め、小出力の真空管アンプが注目されることも。

実際のところ、家庭で音楽を再生するには何ワット必要なのでしょう?

8畳間で、口径12cm程度のスピーカーを使用するときに必要なパワーを計算してみましょう。

音量は80dBとします。

(90dB 犬の鳴き声・騒々しい工場内、80dB 地下鉄の車内・ピアノの音、70dB 掃除機)

8畳間なのでスピーカーとリスナーの距離は2m。

以上のデーターから、スピーカーの音圧は92dB、スピーカーに必要なパワーは僅か1.6wです。

音楽によってはピークが10倍程もある場合もありますのでアンプのパワーは16Wあれば理想的です。

次に、20畳間で大音量再生をする場合を考えてみましょう。

音量は大きめで90dBとします。

20畳間なのでスピーカーとリスナーの距離は3m。

以上のデーターから、スピーカーの音圧は100dB、スピーカーに必要なパワーは10wです。

ピークを考慮してもアンプのパワーは100WでOKです。

このようにパワーアンプは100W以上は必要ない場合がほとんどです。

ところで、大出力アンプをお使いの方は

『50ワットのアンプより、500Wのアンプの方が音が良い』という方がありますが、これは疑問です。

最近は独身者用に1合を美味しく炊ける小さな炊飯器が人気です。

1人分であれば、一般的な5.5合の炊飯器よりも美味しいご飯が炊けるそうです。

アンプのパワーにも「美味しい領域」が存在します。

10wのアンプでしたら、1w~10w、500wのアンプでしたら、50w~500wあたりです。

500wのアンプで1.6wを増幅すると増幅素子のリニアリティ(直線性)が悪くなり音質が悪化しますし、

ノイズに対しても不利です。

また、この手の話として

『10wの真空管アンプは20wのトランジスターアンプ並みのパワーがでる』というのがあります。

真空管アンプとトランジスターアンプではパワーと歪の関係が異なります。

10wのトランジスターアンプは10w以下は超低歪ですが、10wをオーバーした瞬間に急激に歪が増加します。

対して、10wの真空管アンプは10W以下でもソコソコの歪がありますが

10wを超えても歪の増加は緩やかです。

人間は太鼓のように瞬発的な音では3%程度の歪は感じないといわれます。

その点を考慮すると真空管アンプは12~13wあたりまでが実用域。

しかし、10wの真空管アンプは20wのトランジスターアンプ並みのパワーがでることは決してありません!

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