「む・しネット」~女性を議会に 無党派・市民派ネットワークblog

市民自治と市民派女性の政治参加をすすめる「む・しネット」の情報発信ブログ。
4月の統一選には市民派議員をふやしたい!

「たかがチラシ、されどチラシ」東京ウィメンズプラザの信じられない対応に要望書提出

2006年05月23日 | 浅野史郎さん関連
「む・しネット」事務局・みどりです。

7/8「政治を市民の手に!」シンポジウムチラシを巡って、東京ウィメンズプラザ(東京都)でも、信じられない対応がありました。
何があったかは、以下の「む・しネット」会員・甘利さんから、東京ウィメンズプラザ館長および男女平等参画推進室室長あての要望書を読んでいただきたいと思います。

福井県生活学習館は、対応が悪かったと全面的に非を認めて謝罪されましたが、そこから派生した問題が、こんなふうに広がるとは予想もしていませんでした。

発端は、先日の記事に書きましたが、わたしが名前を挙げた東京ウィメンズプラザにチラシが置いてなかったことを、福井県生活学習館の広部氏が鬼の首をとったように「持ってきたけど断ったと言っている」と、電話をかけてきたことに始まります。

「とんでもない福井県生活学習館(5/18記事)

わたしは「おかしいですね。持って行ったとはきいていますが・・・・・。事実関係をしらべてみます」、ということで電話を切りました。

翌朝、東京ウィメンズプラザに電話で確認をし、平田さんという方が対応されました。
わたしの問い合わせは2点。
「昨日、福井県からの問い合わせに、持ってきたけれど断った、と言ったのは事実ですか?」
「東京の「む・しネット」会員から、持って来いと言われて、遠くからわざわざチラシを持参したと聞いている。いま置いてあるのかどうか確認したい」。
わたしは平田さんに一通り経過を話して、チラシの趣旨と内容も説明しました。
折り返し電話があり、チラシの内容も前日に福井県から問い合わせがあったかどうかも不明ということで、「チラシを持って来たけれど断るということはあり得ないので、そのように答えることはない。」
「いま聞くとチラシに現職議員の名前が入っているという一点で置けないだけ。議員名が入っているものはすべてだめです。政治だからとか、主催団体がどうこうという判断ではない。
自分がそう判断し、いま事務局のわたしに伝えた。「チラシはいま見てきたら置いていない」ということでした。
「チラシを断ったのは、当日でも、昨日でもなく、いま事務局のわたしにということでよいですね」と、大事なことだから、と再度念押ししました。
わたしは、福井県にも事実関係を伝えたいので話しの内容を克明にメモしていました。
彼は、「スペースの都合で東京都周辺優先ということはあるが、遠隔地だから置かないということもない」ということで、「議員名が入っていないイベントならよいので、今後もこりずにFAXで送ってください」ということでした。
「FAXで見本を送ればよいものを、電話で事前に確認しているのに、現物を枚数をそろえて持って来いと言われて預けたのなら、市民なら置いてもらってると思うのは当然でしょう」「遠隔地だから、とかスペースがない、というのなら仕方ないですが、現職議員の名前があったら一律にだめ、というのが理由なら、もう少し勉強してルールを見直して欲しいですね」。
「今回は受付対応がまずかったと思うので、今後はそういうことがないように徹底します」ということで、参考までに持って来た人を聞きたいということでしたので、「個人情報ですが」と念押しして甘利さんの名前をいいました。
平田さんは「いろいろと手違いがあり申し訳なかったと甘利さんに謝っておいてください」ということで、わたしはこの話しを信じて電話を切りました。

ところが、この話しはとんでもハップン、真っ赤なウソでした。

この日、甘利さんに経過を話すと、わたしの電話の10分ほど前に、
「持って行ったけれど断られた覚えはない」甘利さん自身の抗議の電話に、この件で、福井県から電話を直接受けたという高山氏と話しているのです(要望書参照のこと)。
わたしは「シンポチラシの件で確認したいことがあります」と伝えてある訳ですから、高山本人を出さずに平田さんが、全部承知のうえで、わたしに対応した。
つまり、わたしがだまされたというわけです。

福井県に再度確認すると、ウィメンズプラザは、「遠隔地だから置いてない」と答えたそうで、「チラシの内容の判断」ではないとのこと。
広治課長から頼まれて電話をかけたのは、本家課長だったので、本人に電話を代わってもらって、平田さんに聞いた「議員の名前がでてるからだめ」と言ったのかを、思い出してもらったのですが、それ以外の理由は言わなかった、とのこと。
「置いていない」といったのか、「断った」と言ったのかは正確に覚えていないとのことで、すぐに「電話をかけたこと自体が非常識だった。不愉快な思いをさせて申し訳ありませんでした」と謝罪されました。
わたしは、当事者であり「福井県生活学習館の企画運営の責任者」である広治課長に謝罪を求めたのですが、こちらからかけた電話で1時間近く話しても、言を左右になかなか自分の非を認めませんでした。
わたしは「あなたと話しててもらちがあかないし不愉快さがますばかりですから、知事宛のお手紙を書きます」と電話を切りました。
その後、前日すでにわたしに謝罪された白崎副館長に、厳しいしっ責と指導を受けたそうで、今は、この回答を自分に都合よく言い換えて、公的施設のリストを要求したことを認めています。
また、「む・しネット」と今大地さんに対して、独断と偏見に満ちた対応をしたこと、男女共同参画推進条例も女性センターの役割も知らなかったことも含めて、公務員にあるまじき10点の行為について、すでに謝罪をうけています。
チラシは、HPの「む・しネット」規約と活動を読んだ館長と副館長が話し合って、「女性の政治参加をすすめる活動」として条例にもあっていると正式に意思決定して、その日から置いていただいています。

東京ウィメンズプラザは、福井県生活学習館、甘利さん、わたしの三者からの問い合わせに対し、その場しのぎの、まったくうその回答をしたわけです。
そのどの説明とも違う理由で「チラシを置かない」と意思決定した、佐々井館長の「置かない理由」は、理屈にもならず、館長個人の「む・しネット」と政治的市民に対しての独断と偏見に満ちたものです。

ジェンダーをめぐる本や講師の選定だけでなく、チラシの設置や会館の使用にも、表に出せないし意的な、行政にたて突くものへの偏見に満ちた判断があるような気がします。

「たかがチラシ、されどチラシ」から、
男女共同参画の最前線の行政の現場の変節ぶりが見えてきます。
東京ウィメンズプラザは地方から見れば、男女共同参画の先進地でもありモデルです。
だからこそ福井県も、つい問い合わせたのでしょう。
「東京ウィメンズプラザ」もここまで堕ちたかと、
女性センターに期待していたわたしたち市民は、裏切られる思いです。

4枚にわたる、東京都民の甘利さんからウィメンズプラザにあてた、
要望書に託した思いをぜひお読みください。

(要望書の無断転載を禁止)
------------------------------------------------------------------
                          2006年5月22日
東京ウィメンズプラザ館長 佐々井幹彦様
東京都男女平等参画推進室室長 松本辰明様

                          東京都八王子市 甘利てる代
             要望書

 東京ウィメンズプラザ及び男女共同参画推進室におかれましては、日頃から積極的に男女共同参画推進に取り組まれていることに心から感謝しております。また、私自身も東京都の男女共同参画推進の進捗状況に深く関心をいだいております。
 さて、シンポジウム「政治を市民の手に ~ひとりからはじまる~」(主催・女性を議会に無党派・市民派ネットワーク、以下「む・しネット」と略)のチラシ設置の件で、まず下記のような事実がありましたことを報告いたします。

・私は東京在住の「む・しネット」会員として、4月上旬にチラシ設置の件で、電話でウィメンズプラザ(以下ウィメンズ)に問い合わせると「枚数は50枚。持参するように」との指示を受けた。
・4月中旬。ウィメンズを訪れるも休館日。
・その1週間後に再びウィメンズを訪れ、1階の受付で「ここで受けつける」と言われ渡す。その際「郵送でも可」であると言われる。また、「スペースの関係で置けないことがあるので、結果については庶務係に自分で問い合わせるように」と言われ紙片を渡された。
・5月17日、井県女性センターと「む・しネット」事務局とのやり取りの中でウィメンズのチラシ取り扱いについてが取りざたされていることを知る。
・5月18日、井県女性センターへの対応について、ウィメンズに電話をし、高山氏から説明を受ける。最終的には「館長が直接説明をする」。
・5月19日、佐々井館長から電話を受ける。

 しかし、以下のように疑問点が残り、納得がいかない部分あります。電話のやり取りを記録したメモに基づいていくつかの質問をさせて頂きます。

 5月17日に福井県女性センターがウィメンズにチラシ設置に関する問い合わせをしたことに関して、私は5月18日の午前9時に電話で、庶務係の高山氏に質問しました(尚、福井県女性センターはむ・しネットの規約を読み、会議を経たのち、条例に合致していると判断し、チラシの設置を決定しました)。
 最初に高山氏は「福井県には①開催地が遠隔地であることで優先順位が低い②政治関係は断っている③チラシに議員の名前が出ている、この3点の理由で設置はしていないと答えた」とおっしゃいました。
 私は「(男女共同参画基本法でも)あらゆる場面でと書いてあるのに政治はどうしてダメなのですか」と聞くと「テーマが政治かどうかが判断になる」とはっきりとおっしゃいました。「それでは、たとえばタイトルに政治ということばが入っていてもダメなんですか」と聞くと「そうです」とおっしゃいました。
 その後は「館長判断なので直接館長が答えます」ということでしたので氏名と電話番号を伝えました。

 5月19日、午前10時40分頃、佐々井所長からお電話をいただきました。佐々井所長は「チラシの判断は自分であり、チラシの持ち込みがあった一番近い日の自分の勤務日に直接判断をした」とおっしゃいました。
 佐々井所長はチラシについて「政治の場面での男女共同参画を推進する内容が読み取れなかった」と言って、設置拒否の理由をいくつか述べられました。
 その中で「女性を議会へ無党派・市民派ネットワークは、確かに既存政党に属さないグループであることは理解した。しかし、政治グループで活動を行っている人たちを会派であると思っており、む・しネットは会派であると考える。会派は政治的であり政治活動を行っているのでお断りしている」と話されました。
 しかし、これは明らかに佐々井氏の誤解です。そもそも会派とは、議会の中で議員によって構成されるグループのことをいいます。一般社会で市民グループのことを会派であると決めつけることはあり得ないことです。
 「地方自治法」100条でも会派について「その議会の議員の調査研究に資するための必要な経費の一部として、その議会における会派又は議員に対し、政務調査費を交付することができる」と記されており、明確に会派は議会におけるものであることが定義づけられています。
 む・しネットを会派と決めつけての判断は、独断と偏見に満ちています。
 また、私の「それでは政治ということばが入ったシンポジウムはここではやらないのですか」という質問に「いえ、政治にかかわるようなシンポはやっています。例えば子育てや女性の労働問題改善のために政治活動が行われることがありそれは認めているし、そのパネラーに議員名が入っていることもある」と答えられました。
 佐々井氏は、む・しネットではなく、NPOと書いてあれば、市民グループと読み取ると言うことでした。
 理解ができませんでした。
 佐々井氏は市民活動と政治活動を混同されています。
 政治活動とは「公職選挙法」に定められるように、届け出をした政党、その他の政治団体が、選挙において特定の誰かを当選させるために行う宣伝活動や個人の講演会のこといいます。それ以外のものは「市民活動」であると定義づけられています。
 む・しネットは、文末に参考資料として添付しましたように、「本ネットワークは、ジェンダーの視点を基本に、権威主義を排し、性にとらわれないでその人がその人らしく能力が発揮でき、個人として尊重される、公平・公正で平和な社会をめざし、憲法が掲げる「国民主権」の実現のために行動する。本ネットワークは、個人の主体性を第一とし、既存政党とは一線を画する 無党派・市民派の女性を政策決定の場におくることを目的とする。」ことを目的にして活動するグループであり、政治活動を行ってはおりません。
 佐々井氏の解釈は法律を逸脱したものであり、間違っています。きちんと理解されますことを願います。
 くり返しますが、む・しネットは市民グループです。政党や会派にも属さない女性を政策決定の場に参画させたいと願って市民活動を行うグループです。東京都男女平等参画基本条例の第5条「都民は、男女平等参画社会について理解を深め、男女平等参画の促進に努めなければならない」を実践していると考えます。
 また、同基本条例の基本理念には「男女が、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動及び政治、経済、地域その他の社会活動における活動に対等な立場で参画し、責任を分かちあう社会」と明記されています。
 さらに今回の対応は、10条にある「都は、都民及び事業者の男女平等参画社会についての理解を促進するために必要な普及及び広報活動につとめるものとする」の職務を怠ったと考えられるものです。
 これまでの、高山氏や佐々井氏とのやり取りからは、上記に示されたことを踏まえて、政治をテーマに市民活動を行う市民及びグループを排除するものであると考えます。
 加えて、私自身は過去に東京女性財団の助成事業で「東京における女性議員の議会活動に関する調査・研究」(1994年)を行っています。団体名は「女性と地方自治を考える会」(2003年に解散)であり、その後もウィメンズプラザで「女性議員ゼロから1へ」などのシンポジウムを行っています。特にこのチラシには、現職の女性議員名を明記して参加を呼びかけました。
 この頃を知っている者としては、今回の対応が残念でなりません。
 次の項目について答えていただきたく思います。

1)今回のチラシにある市民というくくりには、一般的に男性と女性が入っていると考えられるはずです。それでもこのチラシは男女共同参画に合致していないのでしょうか。また、会派についてですが、議会の外で政治的な市民活動を行っている人たちを「会派」と決めつけるのは、あまりにも乱暴です。会派についてどのように把握しているかお聞きします。
2)なぜNPOならば市民グループとして認めるが、む・しネットでは認められないのでしょうか。その根拠をお聞きします。
3)佐々井氏はウィメンズでは「政治」が入っているシンポも行っているとおっしゃっていますので、実際にどのくらいの数のシンポが行われたのか、タイトルも含めてお教えください。

 
 もう一点ですが、チラシの受付業務についての疑問点を示します。
 私は4月上旬に、電話で問い合わせをしたところ、「男女平等関係であること。直接持ってくるように。枚数は50枚」と庶務係の女性に言われました(メモあり)。その後ウィメンズに持っていくと、1回目は休館日でした。2回目に持っていくと1階の受付が「ここで預かります。50枚までということはご存じですね」といったので渡しました。すると1枚の紙を渡されました。「ひろば・交流コーナー掲示物等の利用を希望される皆様へ」と書かれた紙を渡し、ウィメンズからは連絡しないから直接自分で問い合わせるようにといわれました。
 「郵送ではだめですか」と聞くと「郵送でも結構です」といわれ、唖然としました。そうであれば、私は2度も出向かなくても良かったということです。
 また、佐々井氏とのやり取りの中で、「チラシを持ってきたときに連絡先を記入しませんでしたか」と聞かれましたが、そのような用紙は提示されませんでした。佐々井氏は提出用紙が存在するような口ぶりでしたが、その点はいかがでしょうか。
 5月の18日には「む・しネット」の事務局の寺町みどりさんも電話をされたことを聞いています。そこで高山氏の上司である平田氏がチラシの受付について「対応の徹底を行う」と回答されているはずです。
 しかしながら、同日の夕方、チラシを持って窓口に行った者に対して、「30枚までです」と言っています。さらに、問い合わせて却下されたチラシはどうなるんですか聞くと、「2~3枚保管して処分させていただくようになっています」と答えています。
 平田氏が「む・しネット」事務局に回答されたことは、何も反映されていないことが分かりました。
 是非、対応についての早急な徹底をお願いしたいと思います。
 この点についてもどのようにお考えかお聞きします。
 以上の太い文字で示した疑問点に関してですが、書面で6月上旬までにお答えいただきますようお願い致します。
 公的施設であるウィメンズプラザが、基本法や条例に則った公平なルールを持ち、透明性の高い運営を行っていだけるように、また、都民と共に歩んで行ってくださることを願ってやみません。
----------------------------------------------------------------------


人気blogランキングに登録しました
クリックしてね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。