眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

『パラサイト 半地下の家族』

2021-04-27 14:55:00 | 映画・本

遠い昔のことのよう…(観たのは昨年2月半ば)な「ひとこと感想」その2。


カンヌでパルム・ドール(最高賞)、米アカデミー賞では作品賞・監督賞・脚本賞・国際長編映画賞と、大変な受賞歴を持つに至った韓国映画。

観た当座のメモには、「とにかくビックリすることばかり。あれよあれよという間に物語は進むし、どうなることかとハラハラしてる間も、思わず笑っちゃったりして… 韓国映画って力あるなあ。凄いなあ…って、ずっと思いながら観てた気がする」

家への帰り道に思ったことも、珍しく覚えている。(上手く表現できないのだけれど…)

「今の韓国は(日本もそうかもしれないけど、もしかしたら日本以上に?)富裕層と貧しい階層との間が、すごく遠いように見えて、実はあっというまに入れ替わるような社会なのかも…」 

だからこそ、外側(外見)をきちんと綺麗に出来るかどうかが、富裕層に食い込む際の重要な鍵。すべては「見た目」で測られる。(それでも「貧困のニオイ」のようなものは誤魔化せないのだけれど…)

なんだかお互い(礼儀正しく接しているのに)相手を人間としては、全然見ようとしないみたいで…
じろじろ見るのは失礼かもしれないけれど、それでも「見る必要のある部分だけ見る」「外側だけでいい(それが当たり前)」と言われ続けているようで… (日本でもそうだと言われるかなあ)

「半地下」から抜け出すことの大変さを、延々見ている気がしていたら、なんのなんの、「半地下」の下には本物の「地下」があったという、さらにスゴイ展開に…(^^;

弱虫の自分などには到底生きていけそうにない、タフな社会の人間模様。それでもその裏側には、人それぞれの過去や想いが見え隠れする。そういう意味では共感するシーンもあって、よく考えられた脚本・演出・キャストだったと、今も脳内上映しながら思っています。


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2 コメント

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Unknown (お茶屋)
2021-04-27 16:34:03
まこと、ニオイの映画でしたね~。
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Unknown (ムーマ)
2021-04-27 21:46:30
そう。肌身に迫るコト(ニオイとか)は
誤魔化せないのね。
半地下のあのトイレとか、ビックリしました(^^;
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