(裏)長男の荷物

それどこで買ったの?いくらしたの?Where did you get It? How much was It done?

ARGO

2014年04月19日 23時11分59秒 | 映画
「必ず全員を脱出させる。」
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2012年のアメリカ映画である。ベン・アフレック監督・主演でアカデミー作品賞を獲っています。

1979年イランでイスラム革命が起こり、現イランに至っているわけですが、時の国王パーレビはアメリカや欧米諸国から支援を受け私服を肥やし、また秘密警察を組織し民衆の反感を買っていたようである。悪い王様によくある話です。そんな王様がアメリカに亡命したため、暴徒化した学生がアメリカ大使館を占拠した話です。1979年から1980年に起こったイランアメリカ大使館人質事件での出来事を描いている。そんな中、領事館に居た6名がカナダ大使公邸に逃げ込むことができた。残りの大使館員は拘束された(余談だが、カーター大統領が1980年に人質救出作戦を行ったが見事に失敗し、世界に赤っ恥を晒した)。この、領事館に居た6名の救出作戦です。

余談ですが、ブラックホーク・ダウン、ハート・ロッカー、ゼロ・ダーク・サーティと見ましたが、どうもしっくりこない。賞を獲ったりもしている。日本人視点だからだろうか。面白くない理由は、いずれの映画も、「救い」が無いから(「救いようのないバカ」で使われている、”救い”と同義語と思ってください)。アメリカ人にとっては自虐的意味があるのだろうけど、日本人にとっては知ったことではない。人が死ぬのはいけないことだが。そういった思い込みがあって、この映画を敬遠していました。

救出作戦の案として残ったのが、自転車をこがせて陸路を脱出させるか。自転車作戦は自転車に乗れない人質がいたらどうする?で廃案。そして偽SF映画をでっちあげ、撮影クルーとして脱出させるか。さんざん検討された。つまり、
誰も責任を取りたくないのである。
「やるしかないだろう。」
「やれるのか?」
「やらないか。」
「やるしかないだろう。CIA長官に話を付けろ。」
「やるぞ。準備だ。ハリウッドのプロデューサーと脚本家を連れてこい。題名はARGOだ。」
「やるぞ。イランに乗り込むぞ。国務長官の許可取るぞ。」
「国務長官が電話に出ない?子供の生徒会名簿を使って呼び出せ。」
「中止だ。」
「中止?」
イラン革命防衛隊はシュレッダーにかけられ出たゴミを、子供を動員してつなぎ合わせるという途方もない方法で大使館員を割り出そうとする。
空港に到着するが、乗客予約リストに名前が無い。
「続行だ、大統領を呼び出せ。」
革命防衛隊が迫る中、既の所で、スイス・エアが離陸。アナウンス「イラン上空を抜けましたので、これよりアルコールを提供します。」
思わず心の中で声が出てしまった。生きて出られて良かった。
「やったぞ、成功したぞ。Ass yourself, ARGO!」
「乾杯。Ass yourself, ARGO!」

上手い脚本の一流のサスペンス。久しぶりに力が入って、感動させられた映画でした。
決断する男はかっこいい
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このARGOの予告編にはAerosmith の Dream On が使われていますが劇中ではかかりません。1973年の曲で、まだスティーブン・タイラーが澄んだ声してます。Joe Perryのギターもたどたどしい。いい曲なので聴いてみてください。最近、多いです、予告編にいい曲付ける映画が。販促の反則です。


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映画の冒頭、クレジットされる「革命の後には粛清が待っている」・・イヤな言葉である。

追記
たぶん関係ないと思いますが1963年にJason and the Argonauts 『アルゴ探検隊の大冒険』という映画が公開されています。砂漠とかそういったところが舞台。Argonautai アルゴナウタイとはギリシア神話の長編叙事詩に登場する英雄たちの総称。イアーソーンに率いられて巨大なアルゴー船で数々の航海をする。アルゴナウタイは複数形で、「アルゴーの船員」を意味するアルゴナウテースが単数形である。映画に詳しい方ならカクカク動く骸骨戦士をご存知でしょう。ダイナメーションと呼ばれる手法で撮影されたもので、これは俳優の演技をスクリーン・プロセスでコマ送りで投影しながらそれに合わせて人形を動かすもの。
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リボルテックが出てるって
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