日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北国への憧憬

2020-08-06 23:11:53 | 旅日記
注文していた「とほ宿」のTシャツが届きました。発送の通知から三日をかけての到着でした。長旅となった理由は発送地にありました。差出人がさろまにあんだったのです。
同封の冊子には、事務局として抜海の宿の名が記されています。礼状の差出人は七重浜の宿の館主です。常設の事務局などというものはなく、館主の持ち回りで運営されているのが実態なのでしょう。Tシャツの発送を受け持ったのが、奇しくも自分の泊まった宿だったということのようです。
Tシャツの販売元は都内の業者です。無地のシャツに業者が絵柄を入れてから一括して佐呂間に送り、そこから各地へ向けて発送されたのでしょう。一見すると無駄のようでもありますが、一足先に北海道へ行って戻ったシャツかと思うとありがたみも違ってきます。北国への憧憬を掻き立てられる一幕でした。

このTシャツを着て北海道へ渡るという構想に暗雲が立ち込めてきました。そのように思うのは、世相が焦臭さを増すにつれ、旅人宿の館主らの歯切れが悪くなってきたからでもあります。礼状の文面も、旅人を心から歓迎するというよりは、ほとぼりが冷めてからにしてほしいという本音が窺われるものです。気心知れた宿ならともかく、初見の宿へ飛び込むにはこちらとしてもいくばくかの躊躇があります。北海道へ行くとしても、キャンプを主体にした方が当たり障りはないのかもしれません。
キャンプができる時期となると、実質的には10月の上旬までが限界でしょう。去年旅した晩秋の北海道が出色だっただけに、平時であれば二匹目のどじょうを狙うにもやぶさかでないところでしたが、時期を含めて再検討する必要がありそうです。
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