日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く 2017 - しらかば

2017-09-20 21:28:54 | 居酒屋
市内の宿がとりつく島もないほど混み合う中、土壇場で宿の確保に成功し、図らずも釧路での第二夜が巡ってきました。その第二夜をどう活かすかと考えたとき、自分の腹は決まっていました。本日も「しらかば」の暖簾をくぐります。
元祖「炉ばた」を筆頭に、名酒場には事欠かないのが釧路です。本来ならば二日目は違う店を訪ねるのが順当というものでしょう。それにもかかわらず馬鹿の一つ覚えに走ったのは、数を稼ぐというよりも、なじみの店を掘り下げたいという近年の趣向によるところが大です。昨晩訪ねたとき、いつも同じものばかり注文してしまうと申しましたが、他の品を選んでみるには、連泊の第二夜がよい機会と考えました。昨晩女将からししゃもを勧めてもらったにもかかわらず、そこまでたどり着かないまま腹が満ち、それが少々心残りだったという事情もあります。そのししゃもをいただいて宿願達成。これで心おきなく釧路を発つことができそうです。

しらかば
釧路市栄町2-3
0154-22-6686
1730PM-2330PM(LO)
日祝日定休

福司二合
しらたき和え物
牡蠣豆腐
氷頭なます
おでん三品
ししゃも
いくら醤油漬け
めふん
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晩秋の大地を行く 2017 - 投宿

2017-09-20 21:05:51 | 北海道
釧路市内に投宿して本日の走行は打ち止めです。実質午後からの出発だったにもかかわらず、快走路をひたすら飛ばしたのが効き、210kmを走りました。一昨日がわずか60kmにとどまる中、上陸以来四日で770kmを走っており、例年よりも走行距離が延びています。
ひたすら飛ばしたのは、立ち止まって眺めるほどの絶景が沿道に連続するというより、際だった特徴こそないものの、純粋に走っていて楽しい道が多かったということでもあります。俗にジェットコースターとも形容される、なだらかな丘を上下しつつ一直線に行く道がまさにそうです。明日以降もその手の道を行く場面が多くなるため、引き続き走行距離は伸びるかもしれません。
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晩秋の大地を行く 2017 - 大喜湯

2017-09-20 20:38:23 | 温泉
厚岸までは道道123号線を、そこから先は国道44号線を快走して釧路に戻りました。投宿の前に一風呂浴びていきます。立ち寄るのは「大喜湯」です。
釧路で風呂に入るというと、これまで世話になってきたのが宿の近くの「白山湯」ですが、残念ながら廃業してしまったようです。代わりを探す必要性に迫られたとき、思い当たったのが春採駅の近くにある日帰り温泉でした。存在自体はかねてから承知していたものの、郊外型の商業施設の集積地に隣接した立地からして、これまで眼中にはありませんでした。しかし、今朝改めて通りがかったところ、飾り気のない外観と銭湯のような屋号には閃くものがありました。未知数な部分はありながらも訪ねてみると、果たしてこれが悪くありませんでした。
館内は外観と同様に飾り気がなく、食堂と休憩室を併設した、北海道というより津軽にでもありそうな日帰りの温泉施設でした。広々した浴槽には熱湯、温湯に分かれた大小二つの長方形の浴槽があり、北村温泉も顔負けの塩辛い源泉が注がれます。浴場の広さに比して利用客の数がそれほどでもなく、ゆったりしているのも好印象。「白山湯」の廃業は残念でしたが、その穴を埋める施設に出会えたのは幸いでした。

★大喜湯春採店
釧路市春採7-1
0154-46-5558
1200PM-2400PM(土日祝日 600AM- )
入浴料550円
泉質 カルシウム・ナトリウム-塩化物泉(アルカリ性高張性低温泉)
泉温 27.4度
pH 8.5
湧出量 毎分91リットル(動力揚湯)
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晩秋の大地を行く 2017 - アゼチ岬

2017-09-20 18:15:09 | 北海道
霧多布の代名詞といえばもちろん霧多布岬ですが、夕景を眺めるなら西向きの眺めが広がるアゼチ岬です。そう思って乗り込んだにもかかわらず、今日の眺めは今一つでした。
根本的な問題は、雲が厚くなりすぎ残照が色褪せてしまったことです。ただしそれだけではありません。初夏に訪ねたときは、市街と漁港に重なる絶妙な位置に夕日が沈んだのに対して、今日の夕日はかなり左の半端な場所に沈みました。それだけ日の入りが早まったということです。印象的な眺めを期待していただけに残念ですが、これも秋に再訪したからこその発見ではあります。

釧路を出るのが遅すぎて、半端な部分が多々ありました。しかし、釧路に連泊する算段がついたからこそ、こちらへ走ってくる気になったわけであり、その算段がついたのは昼過ぎだった以上、こうなったのも仕方のないことではあります。さらにいえば、今夜釧路に泊まるなら、昨日は十勝でキャンプをしてもよかったわけです。上陸以来宿泊事情に振り回されてばかりですが、与えられた条件の中、それなりに乗り切ってきたことについては満足しています。
初夏は八時過ぎまで明るい道東ですが、今日は六時ですっかり暗くなりました。あとは粛々と走って釧路へ戻ります。
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晩秋の大地を行く 2017 - 茶内駅

2017-09-20 16:47:37 | 北海道
花見の旅では片無去から厚岸へ向かうのが常のところ、さらに東へ走って道道813号線に入り、そこから南下して茶内駅にやってきました。市街の手前で出発からの走行距離が1000kmを超えたところです。予報通り天候が下り坂になってきたか、空全体が薄い雲に覆われ、それが次第に厚くなり、夕日もおぼろげになってきました。しかし、夕景を眺める分には悪くないため、これから霧多布へ向かうつもりです。
それにしても、牧草地を貫く直線路をしらみつぶしに行こうとすると、時間がいくらあっても足りません。ついでにいえば、乗用車よりも小回りが利き、金銭的にも安上がりな二輪車の方が、北海道を思う存分走るには適しているような気がしてきました。乗用車を所有しながら、北海道だけはバイクに限ると断じる旅人は多いと聞きますが、その理由が今更ながら得心できたような気がします。
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晩秋の大地を行く 2017 - 片無去小中学校

2017-09-20 15:32:30 | 北海道
なじみの経路を行くといっても、全く同じ経路ではさすがに面白くありません。適宜迂回を織り交ぜつつ片無去の集落にやってきました。小中学校の跡地を定点観察します。
上尾幌から厚岸の方へ向かって車を走らせていたとき、小学校の校門から校舎の方へ桜並木が続いているのが目に留まりました。以来道東での花見の折は必ず立ち寄ってきたのがここです。しかしあるとき、校門の脇に閉校の記念碑が建っているのに気付きました。平成23年の建立ということは、自分が初めて訪ねた年か、その翌年には閉校していたことになります。
それから六年たった今も、校舎と桜並木は何一つ代わることなく佇んでいました。校舎にも体育館にも痛んだ様子はなく、事前に知らなければ休校日としか思えません。そう思えるのは並木道の草がきれいに刈られているからでもあるのでしょう。人々の校舎に対する愛着が窺われる光景です。
一見すると変わった様子のない並木道ですが、西日を浴びた木立が校庭に長い影を落としています。道東で桜が咲くのは五月の下旬、日の入りが一年中で最も遅い季節です。なかなか暮れていかない初夏の頃とは対照的に、刻一刻と傾く日差しが秋ならではです。
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晩秋の大地を行く 2017 - 上尾幌駅

2017-09-20 14:59:08 | 北海道
続いて訪ねるのは上尾幌駅です。午後から下り坂といわれた天候が踏みとどまり、最新の予報では日中いっぱい晴となりました。道東での花見というと天候に恵まれることが少なく、この駅を快晴下で撮るのは珍しいような気がします。
上陸四日目の段階ではありますが、晴れた二日の天候は似ています。目立った雲がほとんどなく、絹のような薄い雲が所々に出ていることです。写真映りという点では、去年のような大きい雲が一番ではありますが、秋らしさという点では今回の方が上かもしれません。
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晩秋の大地を行く 2017 - 別保公園

2017-09-20 14:16:59 | 北海道
鶴ヶ岱公園に続き、花見の旅にゆかりのある場所の登場です。別保公園を訪ねます。桜の木々は既に紅葉しつつあり、空の青さ、日射しの弱々しさを含め秋そのものです。新味に欠ける場所をあえて再訪しているのは、何度も訪ねた場所だからこそ、違う季節に訪ねることで見えるものがありそうな気がするからです。この先もしばらくなじみの経路を走っていきます。
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晩秋の大地を行く 2017 - インデアン

2017-09-20 13:32:05 | B級グルメ
秋の日は釣瓶落とし、緯度の高い北海道にあってはなおさらで、一時を過ぎると心なしか日が傾いてくるような気がします。一刻も早く釧路を出たいところではありますが、朝から飲まず食わずで通したため、ここで遅い朝食兼昼食をいただいていきます。経路上全く無駄のない場所にインデアンがあったため、選択肢は自ずと絞られました。本日は通ぶってインデアンカツを注文。本来ベーシックルーが組み合わされるカツカレーに、当店自慢のインデアンルーをかけた一品です。

★インデアンあさひ町店
釧路市川上町9-7
0154-21-8885
1100AM-2145PM
インデアンカツ658円
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晩秋の大地を行く 2017 - 僥倖

2017-09-20 12:39:59 | 北海道
残念ながら柳の下に二匹目のどじょうはおらず、石炭列車が再び動くことはありませんでした。しかし、それを埋め合わせて余りある僥倖が起こりました。釧路の宿の確保に成功したのです。
宿が相当混んでいても、たまたま空きが出たところに滑り込めるというのはよくあることです。そこで、今日も出発前に調べたところ、スーパーホテルに七千円台前半の空きが出ていました。しかし、昨夜の戦果についてはおおむね満足しており、もう一晩と強く思うほどではなく、わずかな迷いはありながらも見送りました。ただ、これが六千円台まで下がればどうかという感覚は残りました。そして先ほど改めて調べたところ、五千円台の東横インが空いていたため、すかさず押さえた次第です。
東横インを必要以上に毛嫌いしてしまい、今までただの一度も泊まったことがありません。無味乾燥な全国チェーンが幅を利かす中、いわばイオンを嫌うのにも通ずる心理が働いてきたとでも申しましょうか。実は、上陸初日の札幌でも東横インは空いていて、それが事実上の最安値でしたが、全国チェーンの世話になることについて忸怩たる思いがあり、結局見送ったという経緯があります。しかし今夜は、天候からしてどのみち宿をとるしかなく、川湯の民宿でも四千円はかかる状況でした。実質二千円の違いなら、この際主義主張は措こうと考えた次第です。上記の通り単なる毛嫌いでしかない以上、一度泊まってみるのも悪くはないでしょう。
そのようなわけで、北へ向かう理由はなくなりました。既に正午を回ってしまいましたが、あとは時間の許す限り東の方へ走ろうかと考えています。
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晩秋の大地を行く 2017 - 石炭列車

2017-09-20 11:32:36 | 北海道
春採にやってきたのは、太平洋炭鉱の石炭列車を撮りたかったからでもあります。只今線路の向こうに春採湖を一望する高台で列車を待ち構えています。
何分情報が少なく、運行の実態もよく把握していないのが実情ながら、幸い10時半に積車の編成が港へ向かっていき、それから20分ほどで折り返してきました。もう一往復することを期待して、なおも列車を待っているところです。いつ来るかも分からない列車に延々時間を注ぎ込むわけにはいきませんが、とりあえず午前いっぱい粘ってみるつもりです。
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晩秋の大地を行く 2017 - コーチャンフォー

2017-09-20 10:05:14 | 北海道
続いては春採のコーチャンフォーに立ち寄ります。目当ては唐松駅が表紙になったツーリングマップルです。よくよく調べたところ、自分が愛用しているツーリングマップルRとは表紙が違うらしく、買うなら元祖のツーリングマップルしかないということが分かりました。つまり、せっかく買っても役立つ可能性は低いわけですが、記念も兼ねて押さえることにしました。今回の道中だけはこちらの世話になるのもよさそうです。
ちなみに、発売されたばかりのHOの増刊があったため、こちらもついでに買いました。「出張の友」なる表題からも分かる通り、道内各地の飲食店が収録されたものです。玉石混淆なのはざっと眺めただけでも分かり、情報源としての価値は教祖の著作に及びません。それでも買い求めたのは、北海道の酒場という一つの文化の記録としては面白いと考えたからで、いわば「酒場放浪記」に通ずる楽しみがあるともいえます。札幌はともかく、他の都市についてもこれだけの軒数を紹介するのは、地元の出版社でなければなかなかできない芸当です。貴重な記録に出会えたのは幸運だったのかもしれません。
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晩秋の大地を行く 2017 - 鶴ヶ岱公園

2017-09-20 09:44:07 | 北海道
まずは花見の旅でおなじみの鶴ヶ岱公園を訪ねます。桜に代わって園内を彩るのはナナカマドの赤い実で、一見すると晩秋の趣ではありますが、気温は早くも20度に達しました。湿度も高く、昨日とは数字以上に体感が違います。短い夏の名残を感じる本日の釧路です。
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晩秋の大地を行く 2017 - ホテルラッソ釧路

2017-09-20 08:55:57 | 北海道
昨晩世話になったのは毎度おなじみホテルラッソ釧路です。呑み屋街の只中にあり立地は最高、それでいながら料金は市内最安値に近く、無料の充実した朝食もつくという、非の打ち所のない定宿でしたが、残念ながらその価値が大きく貶められてしまいました。というのは、最近経営者が代わって料金が引き上げられたばかりか、朝食も有料化され、実質五割ほどの大幅値上げになってしまったのです。しかも昨夜は既報の通り市内の宿が混んでおり、その影響で平時よりも割高な料金だったため、こちらにとっては二重、三重の痛手となりました。
朝食と駐車料を合わせて八千円超などという料金では、自分が宿に対して払える限界を超えています。せめてもの自衛策として、今回はやむなく朝食を切りました。ここでいただく朝食が、釧路に泊まった翌朝の楽しみでもあっただけに残念です。しかし、無料なら絶賛すべき内容だとしても、千円ならあくまで値段相応にとどまります。今回は見送りも止むなしと判断しました。
このように残念な変更が度重なってしまいましたが、依然として他店をわずかとはいえ下回る最安値の部類には違いなく、立地についても最高です。他店に大差をつけていたのが僅差になっただけであり、他の宿に乗り換える誘因までは働かないのが実情です。僅差を残しておくところに新しい経営者の狡猾さが感じられ、その術中にはまるのは口惜しくもありますが、さらなる変更がなされない限りは、不承不承ながらも利用していくことになりそうです。
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晩秋の大地を行く 2017 - 五日目

2017-09-20 07:51:54 | 北海道
おはようございます。昨晩「万年青」を出て宿に戻ると三時近くになっていました。すぐさま休み、次に気がついたのが六時前でした。さすがにそこでは起きられず、二度寝して七時前にどうにか起き上がったところです。
今日から始まる道東編が、今回の滞在における山場になるかと思います。土曜または日曜まで滞在し、旭川、札幌を経て小樽に戻るというのが現時点での構想です。しかし幸先悪く、本日の深夜から明日の午前にかけて雨が降るとの予報が出てしまいました。多少の前後はあるものの、この予報は道東、オホーツクの全域でほぼ共通しており、どこへ逃れようとも避けられそうにありません。
その結果、本日も宿泊の方が無難という状況になりましたが、ここでまたも宿泊事情の壁が立ちはだかってきます。釧路の宿の混雑が周辺にまで波及しているのか、中標津、根室といったところで探しても全く空きがないのです。そのような中、数少ない選択肢の一つとなりそうなのが川湯の周辺です。温泉付きで格安の民宿が少ないながらも空いているため、夕方まで残っていればそこに飛び込む手はありでしょう。そのようなわけで、本日は阿寒湖、屈斜路湖の方へ向かって走ることになりそうです。
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