日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く 2017 - 晩酌

2017-09-27 19:52:53 | 晩酌
新造船の設計の拙さは明白ですが、今回は空いていることにより辛うじて快適性が保たれています。風呂に至っては貸切でした。風呂から上がったところで晩酌の時間です。
と思ったところ、やはり一筋縄には行きません。なけなしのロビーでビンゴ大会なるものが始まってしまい、これでは騒がしくて晩酌どころではありません。よくよく考えると、先代の船では催し物専用の区画があったと記憶しています。これも共用の空間が削減されてしまったことの弊害です。そこまでして切り詰めるのであれば、名門大洋フェリーのように、営業終了後の食堂を開放するなどの救済策があって然るべきところ、そのような措置すら採られないのは論外というしかありません。この船には心底失望させられました。
せめてもの救いなのは、後部のデッキが貸切状態になっており、雨風の影響もほとんどないということでしょうか。今夜はこちらを借りて晩酌します。

船内ということもあり、キャンプのときほど趣向を凝らすこともできず、本日は手早く済ませることを重視しました。とはいえ、秋刀魚とイカの刺身を押さえることができたため、名残の晩酌として不足はありません。
それらとともに本日の主役に据えたのが、セイコーマートの100円惣菜です。いずれ出番が来るだろうと思いきや、これが最初で最後となるだけに、自身とりわけ愛用してきたものを選びました。駆け込みの乗船になってまで買いに走ったのは、これらをいただかずには終われなかったからなのです。

サッポロクラシック
生さんま刺身
するめいか刺身
海老しゅうまい
北のポテトサラダ
きゅうりの酢の物
北海道芽室産切干大根
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晩秋の大地を行く 2017 - 個室

2017-09-27 18:30:50 | 北海道
北海道の明かりが見えなくなるまでデッキに立ち続ける、往生際の悪い性分ではありますが、何分今日は視界が効きません。出航から20分経つかどうかのうちに天狗山が雨雲に紛れ、さらに10分ほどで毛無山も見えなくなりました。周囲もすっかり暗くなり、眺望はなきに等しいものがあります。しかも天気は荒れ模様で、デッキには不穏な風が吹いてきます。本日は早々と船内に入りました。

共用の空間が極端に削減された新造船の弊害により、往路の船内では終始落ち着かずに辟易しましたが、復路ではその代償と引き替えにもたらされた恩恵に与ることができます。一人用の個室を確保できたからです。
一人用の個室といえば、自身なじみが深いのは苫小牧から八戸まで乗船するシルバープリンセスで、それに近いものを想像してもらえば大筋で間違いはありません。しかし、設計の拙さは個室についても同じでした。机が救命胴衣の収納を兼ねているのですが、その関係なのか机の幅が不必要に広く、しかも足下の空間が狭くて膝がつかえてしまうのです。寝台の下に収納すれば、その分机を狭く、寝台を広くすることができ、場合によってはもう一つ個室を造れそうに思えるのですが。この船には期待を裏切られてばかりですが、この時期に限っていえば通常の寝台と1500円ほどの料金差しかないため、支出に対する効果が大きいのはたしかです。
予約状況から予想できた通り、船内は往路に比べて格段に落ち着いています。先ほど通りがかった段階では、売店前のテーブルにも十分な空席があったため、今夜はそこを拝借できるかもしれません。荒天により揺れが大きく、時間が経つと船酔いしかねないため、一風呂浴び次第直ちに晩酌して、早めに休んだ方がよさそうです。
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晩秋の大地を行く 2017 - 完結

2017-09-27 17:33:50 | 北海道
出発から2350kmを走破して小樽港に到着。上陸以来11日間に及んだ北海道編はこれにて完結と相成りました。新潟港に着いたときが353kmだったため、道内でほぼ2000kmを走ったことになります。終盤に四日続けて200kmを超えるなど、今年はよく走ったというのが実感です。

実は、乗船前にまたしても一悶着がありました。四時までに小樽市街に入ってスーパーに立ち寄り、刺身を押さえるところまでは狙い通りでした。しかしそこから先が誤算でした。100円惣菜を買うためセイコーマートに寄ろうとしたものの、小樽からの乗船が初めてということもあり、セイコーマートがどこにあるのか把握していなかったのです。
港の近くにあるだろうと高をくくっていたところが、記憶が曖昧で思い出せません。しかも、最近改変されたGoogleの検索機能が使いづらいことこの上なく、最寄りの店舗を調べることもできません。悪戦苦闘の末、駅の近くにある店舗にようやくたどり着いたものの、これがあいにくホットシェフ非設置の店舗で、最後にいただきたいと思っていたフライドチキンは逃しました。ようやく調達を終えて港に着いたときには、出航まであと20分少々に迫っていたという顛末です。
結果論ではありますが、小樽市街で完結させることにさえこだわらなければ、慌てる必要はなかったのです。朝里にラルズマートがあり、市街の手前にホットシェフ設置のセイコーマートがあったため、それぞれに立ち寄ってから市街を短絡する形で港へ向かえば、余裕で着いていたと思われます。ただ、スーパーについては小樽市街のコープに寄りたいという考えがありました。というのも、そこが一昨年道内最後の買い出しで世話になったところで、自分にとってささやかな思い出の残る店だったのです。しかる後に小樽駅、最後にセイコーマートへ立ち寄れば、曲がりなりにも有終の美を飾れるのではないかと考えました。しかるにセイコーマートの位置を正確に把握していなかったことにより、何とも後味の悪い結末になってしまったわけです。

以上は身から出た錆ですが、もう一つ残念なのが天候です。銭函を出た頃から雨粒が落ち始めたと思う間もなく、たちまち本降りに変わりました。出航間際に多少は弱まったものの、およそ船上からの眺めを楽しめる状況ではありません。
毛無山と天狗山が鎮座する小樽市街を後に、左前方に見える祝津の灯台へ向かって旋回していき、半島を回り込んだところで後方の小樽市街が隠れ、代わって前方に積丹半島の断崖が現れるというのが、出航からのおおよその展開でした。しかしいかんせん天候が悪すぎます。もし晴れていれば見事な夕焼けが広がり、一瞬たりとも目が離せない劇的な航海になったと思うのですが。
17時に出て翌朝の9時に着くという設定は、少なくとも自分にとっては必ずしも使い勝手がよいものではありません。翌朝新潟に着いてもまっすぐ帰るような時間帯ではなく、さりとて新潟でなまじ活動してから帰るとなると、その日だけが取って付けたようになり、有終の美という観点からは今一つです。今回乗船したのは、この後野暮用で金沢へ向かうからで、今回限りの特殊な状況なのです。何度も経験してきた、しかもそれほど面白くない苫小牧でこうなるならともかく、自身初の、なおかつ今後あるかどうかも分からない小樽からの出航だっただけに、雨に降られてしまったのが残念でなりません。

自らの失策に不可抗力も重なり、およそ有終の美とは言い難い結末になってしまいました。しかし、長きにわたった北海道の旅についてはもちろん満足しています。天候こそ昨年ほどではなかったものの、例年になく晴天が少ないと聞いていた中、少なくともこちらの滞在中は平年並みかそれ以上に晴れてくれました。道東を中心に旅するという当初の構想を実現した上で、釧路には三夜にわたって滞在し、さらには旭川と札幌でも一夜を過ごすことができました。しいていえば、オホーツクを全く回れなかったのが想定外ともいえますが、11日間という例年以上の滞在期間の恩恵に与り、やり残したことは例年よりも格段に少ないというのが実感です。本当の意味で思い残すことは何もありません。最後まで完全燃焼できたことに感謝しています。
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晩秋の大地を行く 2017 - 銭函再訪

2017-09-27 15:33:06 | 北海道
今回は慌てず乗船できるかもしれません。銭函にたどり着き、小樽まであと少しのところに迫りました。
上陸初日に立ち寄ったとき改装工事中だった駅舎に、目に見えた進捗がありました。駅舎に向かって左の方から玄関へ屋根付きのスロープが延びているのです。しかも気になるのは、ファサードの部分にもスロープの屋根が重なっていることです。この駅舎の象徴たるマンサードの玄関が隠されてしまうようでは台無しなのですが。いわゆるバリアフリーは時代の流れとしても、あのファサードをどうにかして生かせないものでしょうか。完成後の姿が気になります。
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晩秋の大地を行く 2017 - モスバーガー札幌新琴似店

2017-09-27 14:36:40 | MOS
午前中までどうにか持ちこたえていた本日の天候ですが、いよいよ雲行きが怪しくなってきました。こうなると小樽へまっすぐ移動するしかありませんが、最後にもう一ヶ所だけ寄り道です。新琴似のMOSを再訪します。
鮮やかな黄色の壁と、昔ながらの赤看板の取り合わせが絵になっていた当店も、一昨年とうとう緑看板に掛け替えられ、それと同時に外壁も塗り替えられて、さらにはカウンターと照明にも改造が加えられるなど、古きよき時代の面影は残念ながら損なわれてしまいました。しかし、個性的な形の屋根、その屋根より高い大看板など、この店ならではの造りは随所に残っています。経路上さほど無駄なく立ち寄れ、なおかつ時間も切迫していない状況ならば、久々に立ち寄らない手はありません。
ちなみに、店の駐車場を拝借して、出発以来散らかり放題だった車内を一旦片付けました。天候が振るわず、有終の美とは言い難い状況となってしまった中、せめて身の回りをきれいにし、心おきなく最後の移動に臨みたかった次第です。

モスバーガー札幌新琴似店
札幌市北区新琴似7条17丁目4-1
011-763-9666
700AM-2300PM
第4146号
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晩秋の大地を行く 2017 - ひげ男爵

2017-09-27 12:47:11 | B級グルメ
旭川の昼はラーメン一辺倒ですが、札幌というとラーメンよりもスープカリーというのが自分の認識です。今回も市街を出る前にスープカリーをいただいていきます。
これまでピカンティ、アジャンタ、サヴォイなど有名店をいくつか訪ねてきましたが、今回は新規の店を試してみたいという考えがありました。古い店で、現在地に近く、駐車もできるという条件で探した結果、「ひげ男爵」に飛び込みました。
まず思ったのは、モスバーガーの魚町南店にどことなく似ているということです。そう思うのは、白い化粧板を使った正方形のテーブルと、黒いビロード地の椅子があちらの店内を彷彿させたからでもあります。適度に古びた店内の雰囲気と、広々したテーブルが好印象です。
世知辛いご時世、スープカリーも今では千円台前半が当たり前になりつつある中、こちらの基本となるであろうチキンは今なお千円ぽっきりを守っていました。値段なりの割り切りが必要なものではなく、匙だけでほぐれる骨付き肉と様々な野菜を使った具沢山な一杯です。安くておいしいスープカリーは健在でした。
店構えこそ違っても、老若男女問わない地元客で賑わうのは、昨日訪ねた旭川の「つるや」と同様です。しかし、お客の大半が車を使う「つるや」に対し、こちらの駐車場は着いた時点で一台分しか埋まっておらず、お客は皆徒歩で来店しています。札幌の都会ぶりを改めて実感させられる光景です。

ひげ男爵
札幌市中央区北一条東2-5-12 ビーンズコート1F
011-210-0144
1100AM-1430PM(LO)
1700PM-2130PM(LO)
チキン1000円
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晩秋の大地を行く 2017 - 六花亭

2017-09-27 11:49:21 | B級グルメ
続いては六花亭で職場向けの土産を買います。訪ねるのは北大エルム店、初めて花見をしたときにも世話になった思い出の店舗です。

★六花亭北大エルム店
札幌市北区北21条西8丁目3-5
011-709-6666
1000AM-1800PM
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晩秋の大地を行く 2017 - 北海道大学

2017-09-27 10:32:42 | 北海道
そのようなわけで北大の構内を散策します。初夏と冬に来たことはあるものの、この時期に訪ねるのは初めてかもしれません。木々の緑は色褪せ、さりとて色づくにはまだ早く、一見すると半端なようではありますが、風に吹かれて枯れ葉がはらはらと落ちるところは紛れもない秋です。この時期ならではの光景に出会えたことを幸いに思います。
天候に多くを期待するのは難しいかと思いきや、快晴とまでは行かないものの、柔らかな日差しが注ぐそれなりの天候になってくれました。それとともに特筆すべきは札幌の暖かさです。これまでの道中一貫して、晴れれば暑からず寒からず心地よく、日が陰れば肌寒いという体感でしたが、今日は日向にいると軽く汗ばみ、木陰のベンチで風を受けると心地よく感じられます。やはりここは都会だと実感する一幕です。
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晩秋の大地を行く 2017 - ヨドバシカメラ

2017-09-27 10:13:15 | 北海道
まずは駅前のヨドバシカメラにやってきました。昨年フィルム切れに陥りかけた教訓から、今年は倍近くの本数を用意したため、現時点でも二箱分が残っています。しかしそれはカラーフィルムの話で、今回は白黒フィルムが切れてしまいました。キタムラでも調達が難しい品だけに、切らした次の日にヨドバシカメラへ寄れたのは幸運でした。しかも駐車場が二時間無料となったため、ついでに北大を散策してきます。
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晩秋の大地を行く 2017 - 法華クラブ札幌

2017-09-27 09:16:22 | 北海道
朝食をいただいて出発します。土壇場の僥倖により転がり込んだ法華クラブが、今回も絶大なる安定感を示してくれました。ベッドが三つあろうが猫に小判とはいえ、部屋が広いと居心地も違います。窓際の立派なソファも、ビジネスホテルとは思えないほど立派なものでした。
朝食の充実ぶりは言わずもがなといった感がありますが、今回改めて感心した点は、品数以外のところにありました。惣菜がこまめに補充され、きれいに盛り付けられているのです。釧路で世話になったプリンスホテルの場合、一部の惣菜がなくなりかけていたり、お客が取り損なってこぼしたものが放置されていたりと、細かな点に粗さが見られたのに対し、こちらでは一切抜かりがありません。朝食バイキングはここが一番と再認識した次第です。
朝食をたらふくいただいたため、夕方まで飲まず食わずで通すことも可能になりました。お昼をいただくとしてもスープカリーでしょう。そうなるとまたもセイコーマートの出番はなくなります。上陸以来六食連続で世話になるなど、今季は復活の兆しを見せていたセイコーマートですが、中盤以降は完全に失速してしまいました。特に100円惣菜は、道中一度も登場していないという異例の事態となっています。せめてもの埋め合わせに、船上での晩酌は100円惣菜を中心にすることも検討中です。
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晩秋の大地を行く 2017 - 十二日目

2017-09-27 08:16:14 | 北海道
おはようございます。長旅にもいつかは終わりが来るもので、本日は道内滞在の最終日となりました。晴れれば早々に出発して列車撮影と意義込んでいたものの、残念ながら天候は早くも下り坂にさしかかったようで、外は時折薄日が射す程度の天候となっています。一刻を争う必要まではなくなったため、記念撮影も兼ねて赤レンガ庁舎の方まで歩いてきました。あとは一風呂浴び、朝食をいただけば出発できます。
フェリーが出るのは夕方の五時で、小樽までの移動時間と出航までの最小限の余裕も考えると、実質的な持ち時間は半日しかありません。中途半端な時間と、同じく中途半端な天候をどう活かすかが思案のしどころです。札幌でお昼をいただいてから出発し、そのまま小樽に移動しても、出航までの時間を持て余すことはおそらくないでしょう。ただ、今は出航までの時間を小樽でやり過ごすより、北海道らしい快走路を思い切り走って終わりたいという考えに傾いています。よって、周辺に足を延ばすことも考えていますが、新潟の出航時に相当慌てたこともあり、自制すべき場面では極力自制するつもりです。
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