本日の晩酌 - 本金

お盆に信州を旅したとき、重なるのを承知の上で「本金」を立て続けに買い求めました。一本目は前出の「雨あがりの空と」で、二本目に選んだのが美山錦の純米吟醸です。
この蔵の酒に出会った四年前、たいそう感銘を受けた覚えがあります。火入れか生かの違いはあるものの、同じ美山錦の純米吟醸でした。「初夏から夏にかけての時期に最も持ち味を発揮しそうな、軽やかさとさわやかさを併せ持った名品」というのが、当時残した寸評です。初夏から夏といえば「雨あがりの空と」ですが、しっかりした味わいと切れのよさを宗とする「雨あがりの空と」に対し、たしかに軽やかで爽やかな味わいではあります。この味わいを強調しすぎると、今流行の、しかし自分にとっては食傷気味のありがちな味わいになるところ、控えめにすることで個性が保たれているという印象です。看板を張るのも宜なるかなと納得できる名品でした。

★本金 純米吟醸美山錦
酒ぬのや本金酒造(長野県諏訪市)
原料米 諏訪産美山錦
精米歩合 55%
アルコール分 16度以上17度未満
長野県松本市 深澤酒店にて購入