本日の晩酌 - 本金

明鏡止水の「夏純米」と並ぶ夏酒の白眉として絶賛してきたのが、諏訪の本金酒造による「雨上がりの空と」です。今季も幸いにして信州の双璧を手にすることができました。
茶色の瓶が無色透明に変わったのは去年のことです。それによって涼感を演出しつつも、ほのかな色が目で見て分かるという仕掛けには感心させられました。蛇の目に注ぐと、琥珀色にも思われた色づきが、実は淡緑であったことに気付きます。味わいも見た目を裏切りません。立ち上る香りは控えめ、しかし旨味は濃厚、切れ味鋭くこざっぱりした後味という全体観は明鏡止水と全く同様ながら、一瞬鼻をくすぐるような含み香に個性が感じられます。

★本金 純米「雨上がりの空と」
酒ぬのや本金酒造(長野県諏訪市)
原料米 しらかば錦
精米歩合 59%
アルコール分 16度
日本酒度 +1
酸度 2.3
長野県松本市 中島酒店にて購入