仙台駅で降りたのが一年ぶりなら、この店に立ち寄るのも一年ぶりです。ページェントをひとしきり見物したところで「おのちゃん」を訪ねます。
昨晩の「鳥玄」で柄にもなくコースを注文したのに続き、今夜は柄にもなく予約をしました。というのも、決して広い店ではなく、8席のカウンターが埋まれば事実上入る余地はなくなります。窓越しに光のページェントを鑑賞できる店だけに、この時期は満員御礼という事態もあろうと予想しました。
二月に「独酌三四郎」を訪ねたときのように、いざ乗り込むと空いていたとなれば苦笑するしかないとはいえ、一年ぶりに巡ってきた再訪の機会だけに万全を期した次第です。しかして玄関をくぐると、カウンターの中央に一つだけ空席が。つまり、この席を押さえなければ満席で振られた可能性もあるわけです。今回に関する限りは予約が奏功したことになります。
席につくやいなや、店長からお久しぶりとの挨拶が。実は
花見の帰りに短時間だけ仙台に寄ったとき、国分町通りで店長と鉢合わせ、挨拶だけしたのはよいものの、自走で帰らなければならない関係上店には寄れず、それが少々心残りになっていたのでした。結局丸々一年間が開いてしまったとはいえ、どうにか年内に再訪できたのは幸いです。
今回改めて思ったのは、光のページェントを鑑賞する上では2階の店舗が絶妙だということです。9階建てのホテルの7階、8階あたりまで届くような大木だけに、おそらく上の方でも明かりは見えるのでしょう。しかし、あまりに高いと今度は通りの様子が分かりません。逆に、1階からでは肝心の明かりがよく見えないわけです。華やかな明かりまたたく定禅寺通りを眺めつつ一献やれるという点で、ここのカウンターに勝るものはないような気がします。牛タンの後ゆえ今回も軽く飲み食いするのがせいぜいながら、眺めのよさについ長居してしまいました。
店長から聞いて今更ながらに知ったのは、無数にある電球の中に赤いものが一つだけあり、それが四つ葉のクローバーのごとく幸運の象徴になっているという話です。今年はメディアテークの先の結婚式場の前にあるとのことでした。先ほど通ったときには気付きもしませんでした。最後はそこに立ち寄って締めくくることにしましょう。
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居酒屋おのちゃん
仙台市青葉区国分町2-14-25 仙台リッチホテル2F
022-267-1909
平日 1800PM-300AM
金土祝前日 1800PM-500AM
日祝日 1800PM-2400PM
水鳥記・田酒・信濃鶴
お通し(手羽大根)
天然ひらめ刺
湯葉入り竹とうふ