日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

居酒屋聖地巡礼 2015 - いなせや 真

2015-10-18 23:14:15 | 居酒屋
二軒目を探し求めて右往左往した挙句、烏丸六角の日本酒バーに落ち着きました。訪ねるのは「いなせや 真」です。
ここまでの顛末を申しますと、かねてから気になっていた「きのした」の近くの店を訪ねようとしたところが、日曜のためか10時を回ったところで早仕舞いしていました。そこで木屋町へ移動し、これはという店があれば入り、なければラーメンで締めくくろうとしたところ、今度は店があまりに多くて絞りきれず、目当てのラーメン屋でも折悪しく大人数の集団が入るところと重なってしまい、再び打つ手がなくなりました。そこで今度は西へ向かって歩き、以前休業で振られた日本酒バーに落ち着いた次第です。

以前訪ねようとしたときは、「いなせや六角店」を名乗っていました。今の屋号になったのは店長が交代したからだそうで、聞けば西院で日本酒バーを開いていたところ、「いなせや」の店主に誘われ、店長不在となっていたこの店を引き継いだとのことでした。内容も店長の流儀に応じて様変わりし、京都と滋賀の酒を中心に提供していた従来に対し、今は店長自ら選んだ各地の酒を揃えているとの説明です。品書きはなく、好みを伝えて見繕ってもらうという形式からしても、有名どころでは飽き足らない左党を意識したのでしょうか。しかしこちらにとっては望むところです。
店内は古材を使ったカウンター本のみと潔く、8人入れば満席というささやかさです。突き出しが三品出るため、酒を呑みたいだけなら肴は必要なし。しかし、以前世話になった姉妹店と厨房を共用しているため、あちらの品をいくつか選ぶこともできます。店長はいかにも京都人らしく物腰柔らか、酒についてはもちろんのこと、雑多なことまで語れる人物です。深夜二時まで入れるという使い勝手のよさからしても、京都の夜を締めくくるにふさわしい店に出会えたような気がしています。再び京都に泊まる機会がいつ巡ってくるのかは未知数ながら、次回も足を運んでみたいと思う一軒でした。

★いなせや 真
京都市中京区六角通烏丸東入る堂ノ前町231 イヌイビル1階
075-251-6605
1800PM-200AM(LO)

ふく鯛・八兵衛・玉川
突き出し三品
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - 旬味きのした

2015-10-18 21:11:55 | 居酒屋
一風呂浴び、さっぱりしてから外に出てきました。「夜の街に繰り出す」という常套句を使わないのは、夜の街というには語弊があるほど、宿の周囲が静かだからでもあります。しかし、町家を使った飲食店の明かりがところどころに散らばり、興味を惹かれる店も少なくありません。それらを横目にしつつやってきたのは、前回まさかの臨時休業で振られた「きのした」です。
上記の通り、宿の周囲に限っても興味を惹かれる店は少なからずあります。しかし、今回まずここを目指すということは決めていました。理由は大きく分けて二つ。まずは、京都へ来る機会が年に何度あるのか、生涯であと何回京都へ来られるのかと考えた場合、なまじ新規開拓するよりも、通える店を一つか二つ作りたいという考えです。そしてもう一つは、事前情報に一切頼らず、全くの偶然で見つけたことから来る思い入れとでもいえばよいでしょうか。そのような形で出会った店としては、弘前の「はすや」、米沢の「河岸や」、福井の「紋や」などと並ぶ四天王といってもよいのがこの店なのです。

去年は京都に滞在する機会を事実上一度も作れなかったため、この店で呑むのもほぼ二年ぶりということになります。その間に、初めて訪ねて以来不動だった黒縁眼鏡の助手は去り、珍しい女流の板前が後釜となって、接客には学生風の娘さんが加わりました。しかし、明かりもまばらな二条通の静かな佇まいと、明るく清潔な店内は変わりません。
秋刀魚、秋鮭、鰆、松茸、柿、栗、銀杏、さらには名残の鱧と走りの白子が加わって、10月下旬の季節感がありありと窺われる品書きは眺めるだけでも楽しく、繰り出される品々には明らかに居酒屋以上の丁寧な仕事が込められています。それでいながら、日頃通っている居酒屋と大差ない価格設定なのは、独酌を宗とする自分にとっては助かります。玄関に品書きがあり、中の様子を少しだけのぞけるようになっているところも、一見客、一人客が入りやすくするための工夫なのでしょう。「料理は上質、雰囲気は気軽」の看板に偽りなしの名店です。

旬味きのした
京都市中京区二条通河原町西入ル榎木町92-7 佐野ビル1F
075-213-2929
1730PM-2200PM(LO)
火曜定休

風の森・萩の露
突き出し(茄子煮浸し)
きずし
栗の唐揚げと揚銀杏
さわらと里芋の菊花あんかけ
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - ホテル杉長

2015-10-18 20:40:55 | 近畿
京都駅から市バスに乗り継ぎ、本日の宿となる「ホテル杉長」に着きました。過去二回ほど世話になったこの宿については、古いながらも手入れの行き届いた和室の居心地、繁華街まで徒歩圏内の好立地、ビジネスホテルと変わらぬ手頃な料金などを絶賛してきました。本日京都に宿をとったのも、ここが空いていたからに他なりません。宿泊自体を楽しみにしていたという点では、先日の盛岡と同様、自分にとってはきわめて異例といえる出来事です。
繁華街まで徒歩圏内とは申しましたが、宿の周囲は路地裏の隠れ家というべき名店が散らばる場所です。今夜はそちらで一献傾けようかと考えています。
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - のぞみ254号

2015-10-18 19:50:22 | 近畿
新大阪から京都までは一区間だけ新幹線での移動となります。乗り継ぎの時間を新幹線の速さが取り戻し、「スーパーはくと」に乗り通した場合とほぼ同着になるという寸法です。
しかし、この期に及んで悪手を打ってしまったのに気付きました。というのは、「スーパーはくと」を姫路で降り、そこから新快速に乗り継げば、特急料金が数百円浮き、京都着も10分ほどしか違わないのです。上郡で降りた場合が1200円、姫路で降りた場合が1600円、新大阪で降りた場合が新幹線と合わせて2400円ほどになり、費用対効果を考えても乗り換えの手間を考えても、姫路で降りるのが最善だったということになります。特急に乗るのを最短区間で済ませるか、できるだけ長く乗るかの選択肢しか頭になく、中間の姫路で降りるという発想が出てきませんでした。「策士策に溺れる」の典型というべき結果ですorz

★新大阪1950/のぞみ254(254A)/2004京都
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - スーパーはくと12号

2015-10-18 16:45:26 | 中国
「スーパーはくと」の特急券を押さえ、駅前で記念撮影を済ませて、いつも立ち寄る酒屋に向かったところ、定休なのか残念ながら閉まっていました。代わりに一風呂浴びる時間もなく、今回の鳥取滞在は何の成果もなく終わりました。年内に再訪の機会が巡ってくるとも考えにくく、これが今年の鳥取滞在の全てとなりそうですorz
京都へ行くにもかかわらず新大阪で降りるのは、乗継割引を使った節約術の産物です。新大阪から一区間だけ新幹線に乗ることで「スーパーはくと」の料金が半額となり、通しで買った場合に比べ数百円節約できるのです。京都へ向かう場合、上郡で降りて普通列車と新快速を乗り継げば、特急料金が千円少々で済み、所要時間も30分ほどしか違いません。しかし、京都で呑む時間を考えると、30分が数字以上の差につながることが予想されました。そこで上記のような奇策の登場となった次第です。

★鳥取1654/スーパーはくと12(62D)/1941新大阪
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - しわ寄せ

2015-10-18 14:41:32 | 中国
京都でも松江でも好天に恵まれ、「スーパーはくと」と山陰本線での移動も楽しく、言うことなしの本活動ですが、実はしわ寄せが出ています。鳥取での乗り継ぎ時間が一時間しかないのです。帰りの特急券を押さえて記念撮影を済ませ、駅前の酒屋に寄れば時間切れといったところでしょう。
このようなおざなりな滞在にしたくないのはやまやまながら、何分47も都道府県があると、このような形になってしまうところが二つや三つは出てしまいます。温泉銭湯で一風呂浴びたいのはやまやまながら、今回は粛々と行動するしかなさそうです。
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - スーパーまつかぜ10号

2015-10-18 14:14:29 | 中国
その後宍道湖畔で風に吹かれ、鼕行列を遠巻きに一瞬だけ見物し、駅に戻って自転車を返しました。松江滞在はこれにて打ち止め、列車に乗り込み鳥取へ向かいます。
市街は予想以上にささやかで、駆け足ならば午前だけでも十分だったと思われます。しかし、仮にそうしたところで温泉に入る時間が浮いただけです。この晴天下でしかできないことは、温泉に浸かることではなく、自転車で風を切ることだった以上、これでよかったと納得しています。
十分な余裕を持ってホームに上がったため、首尾よく海側の座席を確保できました。鳥取までの車窓も楽しみです。

★松江1426/スーパーまつかぜ10(2010D)/1553鳥取
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - 鼕行列

2015-10-18 12:50:48 | 中国
折悪しく祭に重なったと今朝方申しました。その後分かったのは、祭りの正体は松江神社の例大祭で、「鼕行列」なるものがとりわけ名高いということです。「鼕」という山車と屋台を合わせたようなものが市街を練り歩くとのことであり、交通規制もそのためだったということになります。
そうと知って市街を走ると、街角の至る所に鼕庫なるものがあります。各町内で保管している鼕が、年に一度勢揃いするのが今日なのでしょう。以前三国を訪ねたとき、山車を収める蔵が点在しているのを目にしましたが、それに通ずる風習なのかもしれません。
かくも由緒正しき祭りならば、見物して行くにもやぶさかではないものの、残念ながら列車の時刻の関係上見送らざるを得ません。とはいえ、祭りを控えた街の雰囲気だけは体感できたため、それで十分ということにしておきましょう。
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - 後藤蕎麦

2015-10-18 12:12:50 | B級グルメ
午前いっぱいかけて松江市街を一周しました。一区切りついたところでお待ちかねの出雲そばをいただきます。城の近くの有名店は観光客で混むと見て、駅の反対側の「後藤蕎麦」を選びました。
新大橋から南下して線路を越え、少し進んだところで右に折れると、何の変哲もない住宅街の一角に小さな木造家屋があり、そこに袖看板が出ていました。店構えに違わず、店内は三和土にテーブルが二つ、その奥に畳の小上がりが一卓のみというささやかさで、さらに奥には石灯籠を置いた小さな中庭が。年配のおばちゃんが一人で店を仕切ります。注文した割子そばは三枚が基本で、追加は一枚当たり220円也。黒っぽく平たいそばは新そばとのことで、そう聞くとありがたみも違ってくるようです。

後藤蕎麦
松江市寺町人参方99
0852-21-4284
1030AM- (売切御免)
2日・12日・22日定休
割子そば660円
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - 松江城

2015-10-18 10:57:21 | 中国
続いては松江城を訪ねます。あまりに月並みな名所ではありますが、そのような場所に限って一度も行ったことがないという場合は少なからずあり、松江城もその一つです。
国宝に指定され、ましてや祭りにまで重なったからには、どれだけ混むのかと身構えたところ、意外なほどに人出は少なく、これなら松本城の方がよほど賑わっています。天守の周りだけに観光客が集まり、その他がいたって静かなところは多くの城に共通しており、鬱蒼とした杉木立が印象的です。
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - 宍道湖大橋

2015-10-18 09:49:35 | 中国
宍道湖大橋から湖を眺望します。中海との間をつなぐ大橋川が尽き、宍道湖が広がる地点に架かるのがこの橋で、眼下には湖の全景が広がります。雲が全くないため、かえって平板な絵柄になってしまうのが皮肉ではありますが、清々しい青空を湖面が映し、それがわずかな波紋で揺れるところは絵になっています。ここで夕日を眺めれば最高でしょう。橋の反対側から眺める松江市街がこれまたよく、左の岸に沿って立派な日本家屋が並び、中央を松江大橋が貫いて、奥には双子のような小高い山が鎮座しています。
天気がよいこともあり、午前いっぱいで切り上げるつもりが、なんだかんだで時間を消費し、あと二時間では切り上げられそうになくなってきました。祭りが始まる頃を見計らって切り上げ、最後にそばをいただいて、持ち時間を目一杯使い切るという案も検討します。
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - ポプラ

2015-10-18 09:08:19 | B級グルメ
北海道にはセイコーマートが、北関東にはセーブオンがあるのと同様、中国地方にはポプラがあります。駅の近くに頃よく店舗があったため、本日はこちらで朝食をいただくことにします。ポプラの看板といえば、なんといっても店で炊かれた艶やかなご飯です。そのご飯を250g使ったスパイシーポークカレーを選びました。
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - タイムズカーレンタル

2015-10-18 08:35:05 | 中国
駅のロッカーに不要な荷物を預け、駅前のタイムズカーレンタルで自転車を借りました。先ほどの曇り空もすっかり晴れ、昨日と同様の清々しい秋晴れとなっています。
最長二時過ぎまで滞在可能な状況ながら、折悪しく祭に重なってしまい、昼過ぎからは交通規制が敷かれるらしく、当然人出も多くなってくるでしょう。そもそも、京都に比べればごくささやかな市街であり、持ち時間を使い切るには及ばないかもしれません。今のところは、午前いっぱいかけて松江市街を見物し、12時過ぎの列車で出雲市に移動した後、一風呂浴びて鳥取方面の列車に乗ろうかと考えています。
コメント

居酒屋聖地巡礼 2015 - 二日目

2015-10-18 07:00:27 | 中国
おはようございます。曇のはずが運よく晴れた昨日に対し、本日は晴の予報だったはずが曇っています。ただし最新の予報によると、曇る時間帯はありながらもおおむね晴れることになっており、この空がいずれ晴れることはあるのかもしれません。
過去松江に泊まったときは、天候がよくないか、先を急がなければならないかのいずれかで、翌日は早々に出発するのが常でした。一度腰を据えて滞在したいと思いながらも、毎回夜に着いて翌朝には出発していたわけです。しかし、今日は幸いにして最長二時過ぎまでは滞在できます。晴れてくれればそれまで滞在するのはもちろんです。このままの空模様だったとしても、一畑電車に乗るなり、温泉に入るなりの使い道はあるため、やはり時間を持て余すことはありません。よって、いずれにしても時間の許す限り滞在し、来た道を京都へ引き返すという流れになりそうです。
コメント