日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

関東一円はしご酒 - 呑処ひとり旅

2015-10-10 22:21:19 | 居酒屋
その後家に戻って一風呂浴び、本来の用途である野暮用のために都区内フリーきっぷを使って、ようやく一息つきました。慶事だけに歓迎すべきこととはいえ、どうしても気疲れするのは事実です。軽く一杯引っ掛けてから帰ります。訪ねるのは「呑処ひとり旅」です。
都区内は今日いっぱい乗り放題、しかし明日の出発を考えるとそう遠くへ行きたくはなく、なおかつ時間帯からしても店の選択肢は絞られてきます。また、疲れを癒すことに主眼がある以上、新規ではなく慣れた店へ行くのが前提です。かような観点から候補を考えた場合、選択肢としてはこの店と、池袋のBETTAKOがありました。しかし、10月ならば何といっても清酒だろうというのが決め手となり、二つ手前で電車を降りた次第です。

お通しは二品。今回は鯛のあら汁と、いわゆる「りゅうきゅう」の組み合わせです。しかし、全ての客に同じものを出しているかというとそうではなく、後から来た常連客には違う二品が出ていました。一品料理として成り立つ充実したお通しは、自身知る中でいうなら長岡の「魚仙」、清水の「新生丸」などを彷彿とさせるものがあります。秋刀魚はもちろん安定したおいしさ、調子に乗って頼んだ〆のカレーも美味でした。まだぎこちなかった開店直後を知る者としては、随分と堂に入ったものだと思います。
しかし、よくよく考えればもう八年続いているわけであり、今更開店当時と比べること自体が僭越なのかもしれません。脱サラした店主の店といえば、自身なじみが深いのは新橋の「身知らず」ですが、あちらも七年、八年経った頃から目に見えて常連客が増え、店主の貫禄が増してきたのを記憶しています。「桃栗三年柿八年」の諺には一理があるようです。

呑処ひとり旅
東京都豊島区高田3-10-14 吉野ビル1F
03-3203-5021
1800PM-2400PM(LO)
日曜定休

仙禽・国権
お通し二品
秋刀魚塩焼き
カレーライス
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関東一円はしご酒 - まるます家

2015-10-10 09:22:26 | 居酒屋
「都区内パス」を使っての小規模活動とは、具体的には朝から一杯やることでした。早起きに成功した結果、選択肢は九時開店の「まるます家」一本となります。
前回訪ねたとき、開店の30分後に早くも待ち客が出ているのを目の当たりにし、今が瀬戸際かと身構えつつ乗り込むと、幸いにしてところどころに空席が。滞在中も待ち客の列ができる場面はありませんでした。前回が盛況だったのか、今回が空いているのかは不明ながら、行列を何より嫌う性分としては、この程度の入りであってくれると助かります。
一月という短い間隔での再訪だけに、目立った変化があるわけではなく、カウンターを仕切るおばちゃん、お姉さんの顔触れも全く同じです。そもそも、変わらないことを楽しむのが大衆酒場の真髄なのであって、一年後に再訪してもおそらく変化はないでしょう。しかし今回気付いたことが一つあります。客層が若いのです。
古い酒場で朝から呑むというと、十中八九が中高年の一人客であり、自分が最年少に近いのが常です。その傾向は横須賀へ行っても関西へ行っても変わりません。しかしここでは、自分より一回り、あるいはそれ以上若いと見える青年が散見されます。それも、注文している品やカウンターでの所作からして、相当通い慣れたと思しき常連客です。この店が育てた赤羽の文化の一端が窺われる光景です。

まるます家
東京都北区赤羽1-17-7
03-3901-1405
900AM-2130PM
月曜他不定休

丸眞正宗三合
鯉のあらい
かぶと焼き
なまずから揚
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