日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く 完結編 - 帰着

2015-10-13 23:00:59 | 東北
その後三時過ぎに帰着し、最小限の休養を取った後、一日をやり過ごして戻りました。飯坂に寄って正味一時間半ほど消費し、その後も須賀川から矢板の間を除いて全区間一般道を経由した上での帰着時刻です。仙台から脇目も振らずに東北道を飛ばしていれば、ざっと二時間半から三時間早く帰れたのではないでしょうか。しかし、年を追えば追うほど、高速道路での無味乾燥な移動時間がもったいなく感じられるようになっています。まっすぐ帰ればよかったという考えは一切なく、これでよかったと納得している次第です。
二度の一時帰京をはさんで延べ17日、総行程3086kmに及んだ大遠征は、これにて完結と相成りました。最後の二日については天候が冴えず、さしたる見せ場もないまま終わってしまい、有終の美とは言い難い幕切れでした。しかし、一月近くにわたり北国を旅して、日毎に深まる秋を体感できたことについては心から満足しており、思い残すことは何もないというのが実感です。
桜前線とともに北上するという目的が当初から存在した花見の旅に対し、秋の大遠征は偶然から始まりました。去年北海道から帰るフェリーの時間に追われ、咄嗟の判断で滞在を一日延ばした結果、八戸から一時帰京せざるを得なくなり、それが転じて北海道と東北地方を縦断する長旅となったわけです。よって、必ずしも再挑戦を企図していたわけではなく、終焉迫る新潟の115系、新幹線開業前最後の秋を迎えた函館地区といった題材が重なった結果、構想が拡大しこのような結果になったのが実情ではあります。しかし、二年連続となった長旅を終えた今、早くも次の機会を企んでいます。二度、三度と繰り返すうちに、定跡といえる経路が確立していった花見の旅と同様、秋の遠征にも同様の流れができてくるのでしょうか。それを含め、来秋の活動を楽しみにしています。
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