日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 23:49:52 | 東北
帰宅しました。列車を降りた瞬間都会の空気の暖かさを感じるのはいつものこととはいえ、今回感じた温度差はこれまでの比ではありませんでした。上着を脱いで降りたというのに、肌寒いどころか暖かくさえ感じられ、帰宅まで終始汗が引かず、今すぐ半袖シャツに着替えたいと思ったほどです。ところが、これでも都内では滅多にないほど寒いというのですから、都会の寒さなど所詮その程度のものなのだと改めて思います。暖地との相対関係において寒いのはもちろんのこと、冷えたときの下がり幅がより大きいという寒冷地の気候は、「寒い場所はより寒く、そうでなくともそれなりに」という経験則としてこれまでにも実感していたことでした。今回これほどの温度差を感じたのは、後半三日が空前の寒さだったということでもあるのでしょう。

さて、クリスマスの連休を使った年の瀬恒例の大型活動が終わり、例年ならば年内の活動はここで完結するところ、今年は暦のめぐりがよく、年内最後の土日で会津へ行くというのが当初の予定でした。しかし、残念ながら今週末の天候がよくありません。雪が降るならまだしも、土日に限り気温が上がって雨が降るらしいのです。関東も例外ではなく、少なくとも今週末に活動する動機はなくなってしまいました。
それではマイカーで再度北海道に渡る拡大策はどうかというと、結論としてはこれも見送ることにします。理由は偏に道路状況の厳しさからです。道内をざっと一周した結果、釧路と根室のごく一部を除けば、あらゆる道が圧雪路か凍結路か通行止めのいずれかでした。前回マイカーで渡道した三年前は、道東の大半で路面が乾いていたからよかったものの、一瞬たりとも気の抜けない圧雪路と凍結路の厳しさを体感したのも事実です。後輪駆動車が雪道に向かないといわれるのも、決して俗説ではないことを知りました。いまだかつてなかったような雪と寒さを経験し、北海道の冬は存分に体感できたという満足感もあり、二匹目のどじょうは追わないことにします。天気予報が的中するなら、今週末は四週ぶりの完全休養となりそうです。
とはいえ、今回の活動を通じて、冬の北海道のよさを再認識したのは事実です。これなら年末年始の恒例行事にしてもよさそうな気がしてきました。来季の再訪が楽しみです(ニヤリ)

なお、グランクラスについて語ると長くなるので日を改めます。おやすみなさいzzz
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 20:14:58 | 東北
全行程終了です。最終の新幹線で帰路につきます。帰着は日付が変わる頃になりそうです。
普段ならそう記して終わりになるところ、今回は最後にもう一つの目玉を用意しました。「グランクラス」を奢ったことです。グリーン車に乗るのがせいぜいの身分としては、さらに五千円もの追加料金を払ってまで乗る価値があるとは思えず、登場から二年近く経ちながら、乗ろうと思ったことすらありませんでした。しかし、今回は時節柄自分へのボーナス、あるいはクリスマスプレゼントという大義名分があります。距離に関係なく同じ料金ならば、最も遠い新青森から乗るという選択しか考えられません。旅行者で混雑する連休最終日などではなく、何の変哲もない平日であることも、東北からの帰りとしては滅多にない条件です。ものの試しに乗るなら今回をおいて他にないだろうと思い立ち、身の丈に合わない散財をすることにいたしました。かえって落ち着かないかもしれないという若干の懸念はさておき、終点まで三時間半の大名旅行を満喫したいと思います。こんなものを造るならビュッフェにすべきだという考えは変わりませんが、それはまあそれとして…

★新青森1933/はやて42(3042B)/2308東京
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 19:27:37 | 東北
一時間少々の短い滞在を経て、新幹線が出る新青森まで移動します。青森まで戻れば気温も雪質も変わってくるかと思ったところが、ほとんど変わらなかったことに驚かされました。しかし列車のダイヤはこちらの方が乱れていて、最終の新幹線に余裕綽々で接続するはずが、この分だとかなり短い接続時間になりそうです。この天候でもほぼ定時運行を成し遂げる北海道の鉄道は、やはり大したものだと改めて実感させられます。

★青森1905/スーパー白鳥42(4042M)/1911新青森
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 18:15:52 | 居酒屋
青森駅で列車を降りました。終点の一つ手前で降りたのは、最終の新幹線が出るまで少々時間があるからです。実質的な持ち時間は一時間、一杯引っかけるにはちょうどよい長さです。ならばこの店に寄らない手はありません。駅前の「大黒寿司」で旅の終わりを締めくくります。
駅至近、ニス塗りのカウンターが居心地よく、津軽の酒と肴が揃って価格は大衆的と、三拍子も四拍子も揃ったよい店です。行きがけに函館で似たような店がないかと探しても見当たりませんでした。札幌でも居酒屋使いのできる寿司屋を探しながら、見事なまでの空振りに終わりました。しかし、最後の最後でこの店に寄れて、多少なりとも埋め合わせができたような気がします。「江戸の敵を長崎で」のたとえ話が浮かぶ旅の一幕でした。

大黒寿司
青森市新町1-2-6
017-722-6480
1100AM-2200PM(火曜定休)

稲生・華一風
みがぎにしん
すしランチ
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 16:02:56 | 北海道
新青森行の列車で函館を後にします。五日にわたって滞在した北海道とも、これにてしばしの別れです。
酒場巡りを除くほぼ全ての活動時間を乗車に注ぎ込んだ今回の活動でしたが、北海道での汽車旅が実質十年ぶりなのと、冬場に乗るのが初めてということもあり、乗車だけでもこれほど楽しめるものかというのが実感です。加えて雪も寒さも前回冬場に訪ねたとき以上で、北海道の冬を体感するというもう一つの目的からしても、まことに理想的な活動でした。札幌での酒場めぐりがやや振るわなかったのが、しいていうなら唯一の心残りといったところでしょうか。しかしそれを含めてよい経験で、本当の意味で思い残すようなことは何もありません。満足感と余韻に浸りながら帰ります。また来年…

★函館1555/スーパー白鳥40(4040M)/1745青森
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 14:46:14 | B級グルメ
お昼は毎度おなじみラッキーピエロのチャイニーズチキンカレーをいただきます。三連休の初日の昼時、観光客で混み合う様子に辟易して敬遠した往路に対し、今日は休日でもなければ昼時でもありません。しかし、店内は待ち客こそ出ないものの常時満席に近い盛況ぶりで、地元での根強い人気のほどがうかがえます。

★ラッキーピエロ函館駅前店
函館市若松町17-12
0138-26-8801
1000AM-030AM
チャイニーズチキンカレー700円
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 14:27:00 | 北海道
出発で10分遅れ、千歳線内でさらに10分遅れて、この先どうなることかと思ったところが、その先は時折吹雪に見舞われながらも疾走を続け、ほぼそのままの遅れを保って函館に着きました。東北なら数時間単位の遅れもあり得る条件下で、何事もないかのように130km/hが出せるのですから、北海道の雪害対策は大したものです。
しかしながら、この遅れが響いて新青森行の特急には接続できなかったため、次の列車が出る四時前まで少なくとも一時間半ほど函館での滞在時間ができました。最終列車まで粘ればさらに一時間延びはするものの、二時間半では帯に短したすきに長しといった感があるため、お昼をとって土産を買って、一本前の列車で出ようかと思っています。
それにしても、今日の函館の天候は行きがけとは全くの別物です。湿った雪は札幌と同じ乾いた細かい雪に変わりました。寒さもかなりのもので、全身こわばるほどではないにしても、ほんの一、二分外気に触れれば指先が痛くなってきます。少なくとも、寒さに関しては今朝方の札幌より上です。それもそのはず、日中の最高気温は氷点下7度ということになっています。北海道の最後をこの寒さで締めくくれるのですから、ある意味有終の美といえるのではないでしょうか。
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 10:56:00 | 北海道
特急列車で一路函館へ向かいます。来た道を引き返すだけとはいえ、往路は半分以上の区間が日没後だったのに対して、復路は全区間車窓を眺めることができるという違いがあります。当初から意図したわけではないものの、結果として今回は全ての乗車区間を最低一度は明るいうちに通っており、時間配分としてはまことに理想的です。
ちなみに、雪の影響で10分遅れての発車でした。やはり今日は安全策をとった方がよさそうです。

★札幌1037/スーパー北斗10(5010D)/1352函館
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 09:50:09 | 北海道
ひとしきり名残を惜しんだ後、宿のチェックアウト時刻に合わせて出発します。昨晩泊まったのは以前も世話になった大通のアパホテルでした。地下鉄の駅と繁華街からやや遠く設備も貧相ながら、それでも選んでしまうのは価格ゆえで、昨晩はWeb予約で3000円ぽっきりという破格の安さでした。連休中は大物アーティストの公演があったとかで市内の宿にほぼ空きがなく、辛うじて滑り込んだカプセルホテルに甘んじたものの、そのような特殊事情さえなければ、札幌の定宿は当面ここで決まりということになりそうです。
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 09:24:57 | B級グルメ
結局先を急ぐのはやめ、とりあえず9時台の列車は見送りました。腹ごしらえしてから宿の周囲を散策して名残を惜しみ、10時半の列車で札幌を発ちます。
最終日の朝食は北海道の風物詩、セイコーマートの100円パスタです。これが100円というのは毎度のことながらお得感があります。朝食なら一つでも十分だというのに、手頃さからつい二つ買ってしまうのが悪い癖とはいえ、それでも200円なのですから、北海道でこれを利用しない手はありません。
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 08:04:16 | 北海道
おはようございます。最終日の朝は早からず遅からずほどよい時間に目覚めました。窓の外には引き続き細かい雪が降っており、雪下ろしをしていない建物には、重みで潰されはしないかと思うほどの雪が積もっています。道中で使い古した言葉とはいえ、この冬の雪深さは並大抵ではありません。
この時間なら、8時半の列車は無理だとしても、9時過ぎの列車で札幌を出ることはできそうです。そうすると函館着が1時前ということになり、最終の新幹線に接続する新青森行の列車が出るまで、四時間ばかりの滞在時間を確保できます。お昼をとって温泉に入り、適当に散策すればちょうどよい時間ではないでしょうか。
正直なところ、函館ならスリーデーパスなどでも行けるため、今日行かなければならない必然性はなく、ならばきりぎりまで札幌に滞在しようかと迷うところではあります。しかし、何分この雪では思わぬ遅れや運休などに見舞われないとも限りません。北海道の鉄道の雪に対する強さは東北の比ではないとはいえ、何分冬場の汽車旅は初めてということもあり、柄にもなく安全策をとろうと考えています。
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 02:02:32 | 北海道
宿に戻って本日の全行程終了です。寒さに関しては昨夜の釧路と比べようもないとはいえ、雪の多さは相変わらずでした。特に今夜は吹雪いており、軽くて細かい雪が北海道ならではです。本州の豪雪地帯と呼ばれる場所でも、毎日これほど雪に降られる場所はそれほど多くないでしょう。深い雪としばれる寒さを両方体感できたという点では、この冬に訪ねた甲斐はありました。
明日は来た道を引き返して東京へ戻る最終日となります。往路に丸一日かけたのと同様、復路も一日がかりの大仕事です。とりあえず、早めに函館まで移動して時間の許す限り滞在し、夕刻に北海道を離れて最終の新幹線で帰路につく予定です。
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 01:25:46 | B級グルメ
宿への道すがら、「五丈原」のラーメンで三夜にわたる札幌滞在を締めくくります。四年ぶりに訪ねて気付くのは、たしか「とんしお」「みそ」「しょうゆ」の三本立てだった品書きが随分増えているということです。しかし、その拡大策に反して、以前は深夜でも行列覚悟だった人気店に、今回は先客が一人だけ、後から入ってきたのも二人だけという状況でした。一方で、すぐそばに最近できたと思しきラーメン屋には待ち客が出ており、この世界にも浮き沈みがあることを実感させられます。とはいえ、真打ちの「とんしお」は以前と変らぬ味わいに感じられ、健在ぶりを再確認できたのはよいことでした。

らーめん五丈原
札幌市中央区南7条西8丁目1024-24
011-561-3656
1100PM-300AM(売切御免)
とんしお650円
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汽車旅in北海道 五日目

2012-12-26 00:32:03 | 居酒屋
日付が変わり、体力的にも時間的にもあと一軒限りとなりました。三日にわたる札幌滞在のトリに選んだのは、初日と同じ「ふらの」です。
二日にわたる踏査の成果を活かすなどと意気込んでおきながら、結局振り出しへと戻ったのには理由があります。実は、本日狙っていたのは寿司屋でした。すすきのを一通り歩いて、札幌の繁華街には寿司屋が非常に多いということに気付いたのです。炉端焼きが釧路の風物詩だとすれば、札幌でこれに相当するのは寿司屋であろうと仮説を立て、寿司屋で呑むことを札幌での主題としました。もちろん高級店には縁のない身分ですから、身の丈に合わない店は除き、一人で気軽に入れて、居酒屋使いもできる店であることが条件になります。踏査の結果、このような条件に合致する店を二軒ほどに絞り込んだため、そのどちらかに飛び込むつもりでいたわけです。
ところが、第二夜に日曜祝日の弊害で振られたのは既報の通りです。そして本日、満を持して再挑戦を試みたところが、一軒は時間が遅く看板で振られ、もう一軒は満席で振られるという予想外の事態に。妥協して他の寿司屋を選ぶという選択も考えはしたものの、ここは縁がなかったと潔くあきらめるのがよかろうという結論に至り、この時点で残った選択肢は「ふらの」の再訪に絞られました。
形の上では惨敗ともいえる結果に終わったとはいえ、こちらはこちらで悪くありません。雪に埋もれた古い呑み屋街の風情も、店主と女将の客あしらいも心地よく、遅くまで開いているのも助かります。少なくともそれらの点に関する限り、札幌でこれ以上の店を探し出すことはできませんでした。仮に今後札幌で呑む機会があったとすれば、この店を素通りして他の店に行くということはなく、まずはここに立ち寄ってから他へ行くことになりそうな気がしています。すすきので呑むならここが一番だという結論に達したのが、三日にわたる札幌滞在の唯一にして最大の成果といえそうです。

ふらの
ぶなのせせらぎ・大法螺・法螺吹
お通し(うにみそ)
ハタハタいずし
にしん漬け
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